症状
ピロリ菌に感染しても多くの場合は無症状であり、感染に気付くことは難しいですが、感染が持続して胃に炎症が起こり、胃もたれや胃の不快感などの症状が現れることもあります。また、健康診断、人間ドックで受けた検査や胃がんリスク層別化検診(ABC検診)でピロリ菌感染を指摘されることもあります。
ピロリ菌感染と関連のある病気
ピロリ菌の感染による炎症が長期間に及ぶと、胃の慢性的な炎症状態を背景として胃粘膜の萎縮すなわち萎縮性胃炎を発症し、さまざまな病気を発生するリスクが高くなります。
そのうち特に重要なのは胃がんです。ピロリ菌陽性者が生涯で胃がんになる割合(罹患率)は少なくとも男性17%、女性8%との報告もあり、胃がんの発症に深く関わっていると考えられています。
ピロリ菌感染に関連する主な病気には以下のようなものがあります。
- ピロリ菌感染胃炎(萎縮性胃炎など)
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 胃がん
- 胃MALTリンパ腫
- 胃過形成性ポリープ
- 機能性ディスペプシア
- 胃食道逆流症
- 免疫性血小板減少症(特発性血小板減少性紫斑病)
- 鉄欠乏性貧血
など
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