症状
メタボリックシンドロームは病気ではないため、特有の症状を述べることは困難です。ただし内臓脂肪が増え、高血圧や高血糖、脂質の異常などがさらに進行してしまうと、動脈硬化が促進されたり、その他の生活習慣病を引き起こしたりすることによって何らかの症状が現れることがあります。
動脈硬化とは、加齢、喫煙、高血圧、肥満、運動不足などの危険因子が重なることによって血管の内側の壁が傷ついたり、脂質が沈着したりすることによって弾力性を失うことです。自覚症状はほとんどありませんが、弾力性を失った血管は脆くなって破れやすくなったり、内部が詰まって血行が悪化したりするようになります。その結果、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、大動脈解離、大動脈瘤破裂など突然死の原因にもなりうる重篤な病気を引き起こす可能性が高くなるのです。
また、メタボリックシンドロームではこのような動脈硬化による合併症だけでなく、内臓肥満や生活習慣病がそれぞれ悪化することによる症状が現れることも少なくありません。具体的には、過体重による膝痛や腰痛、高血圧による頭痛、糖尿病による視力低下や腎機能悪化、末梢神経障害などが挙げられます。
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