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Stomach duodenum
急性胃腸炎
急性胃腸炎とは、胃腸の粘膜が何かしらの原因により障害をきたし、粘膜が炎症を起こしている状態をいいます。炎症を起こした粘膜は腫れ、急性発症の下痢や吐き気、嘔吐、腹痛を伴うようになります。胃腸の粘膜...
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胃・十二指腸

急性胃腸炎きゅうせいいちょうえん

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更新日時: 2017年04月25日【更新履歴
更新履歴
2017年04月25日
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概要

急性胃腸炎とは、胃腸の粘膜が何かしらの原因により障害をきたし、粘膜が炎症を起こしている状態をいいます。炎症を起こした粘膜は腫れ、急性発症の下痢や吐き気、嘔吐、腹痛を伴うようになります。胃腸の粘膜に障害を起こす原因にはさまざまなものがあります。なかでも、ウイルス性をはじめとした感染症が多く、一般的に急性胃腸炎というと、感染性胃腸炎を指すことが多いです。

衛生環境が整っている日本では、特殊な病原体による急性胃腸炎にかかるリスクは少ないです。また、下痢や嘔吐などの急性胃腸炎の症状が現れた場合にも、適切な治療を提供できる医療機関が整備されており、致死的な予後になることは少ないです。しかし、乳幼児を中心に流行することの多いロタウイルスに伴う胃腸炎の症状は強く、点滴や入院が必要になることもあります。

原因

急性胃腸炎の原因は、感染によるものが多いです。その他、薬剤やアレルギーなどの原因もあります。感染性のものはさらに、ウイルス性、細菌性、その他、に分類することができます。

ウイルス性胃腸炎

小児の下痢の原因は、大半がウイルスの感染によるものであり、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスが代表的です。特にノロウイルスとロタウイルスが原因となることが多いでしょう。ロタウイルスは5歳未満のお子さんのほぼ全員が感染すると考えられています 。年齢が高くなるにつれロタウイルスに伴う急性胃腸炎の頻度は少なくなり、ノロウイルスによるものがその大半を占めるようになります。

細菌性胃腸炎

乳児期以降の小児や成人では細菌感染にともなう急性胃腸炎にかかることがあります。生卵や生肉の摂取によって感染が成立することから、食中毒の一種として捉えられることもあります。原因となる細菌には、カンピロバクター、サルモネラ、病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌などがあります。それぞれ、鶏肉、生卵、牛肉、仕出し弁当などを介して食中毒として発生することがあります。

その他の感染性胃腸炎

ウイルス性と細菌性以外にも急性胃腸炎を引き起こす感染症があります。たとえば、ランブル鞭毛虫(べんもうちゅう)、クリプトスポリジウムなどを挙げることができます。

症状

急性胃腸炎に伴う症状には、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛などがあります。通常、吐き気や嘔吐など口に近い側の症状が突然現れることから、急性胃腸炎は発症します。その後、時間経過と共に、下痢や腹痛など肛門側に近い症状が現れるようになります。

その他、腹部の張り、腹部膨満感、食欲不振を訴える方もいます。また、脱水の程度が強くなると、小児であれば不機嫌になる、ぐったりした感じが強い、などの症状がみられるようになります。成人であれば、ふらつく、だるいなどの症状を訴える方もいます。

細菌性胃腸炎に伴う合併症の症状

細菌性胃腸炎では、原因となる細菌に応じた特徴的な合併症が生じ、それぞれの合併症に関連した症状が現れることがあります。たとえば、カンピロバクターでは、ギラン・バレー症候群という合併症を発症することがあります。この場合には、手足の動かしにくさを感じるようになることがあります。

また、O157に代表される腸管出血性大腸菌では、溶血性尿毒症症候群を発症することがあります。この合併症では血便や貧血症状、出血、けいれん、意識障害などがみられることがあります。

検査・診断

急性胃腸炎は、臨床経過や身体診察から診断されることが多いです。ただし、脱水の症状が強いときや合併症を伴っているとき、食中毒などの集団感染が疑われるなどの状況があれば、検査にて確定診断が行われることもあります。

ノロウイルスやロタウイルスは、便を用いた迅速検査が可能です。細菌性急性胃腸炎であれば、糞便を顕微鏡で確認したり、培養をしたりすることで、原因となっている細菌を調べます。また、脱水の程度を評価するための血液検査や尿検査が行われることもあります。

腸管出血性大腸菌が疑われる場合には、ベロ毒素と呼ばれる毒素を検査することもあります。また、貧血、血小板、腎機能の障害を評価するために血液検査を行うこともあります。

治療

脱水を避けるための対策

水分・糖分・ミネラルを適切に摂取しながら、脱水を避けることが治療の第一目標になります。急性胃腸炎では、吐き気が強く水分摂取がままならないときもあるため、極少量ずつ、頻回に水分摂取をすることが大切です。食事は固形物に限る必要はありません。市販の経口イオン水を摂取することも有効な手段です。どうしても口から水分が摂取できず、脱水の程度が強い場合には、点滴にて水分補給がされます。

薬による治療

水分摂取方法の工夫以外に、内服薬が検討されることもあります。水分摂取や下痢の症状をサポートする目的で、制吐剤や整腸剤が処方されることもあります。また、症状や合併症の有無などを適宜判断しながら、抗生物質が必要かどうかを判断します。

合併症の治療

​合併症を併発したときには、より合併症に重点を置いた治療法が選択されます。たとえば、溶血性尿毒症症候群であれば、輸血、血漿交換などの治療方法が選択されることもあります。

ウイルス感染の予防

胃腸炎の発生を抑えるためには、感染予防策もとても大切です。ノロウイルスやロタウイルスは感染力が強いことに加えて、アルコール消毒では不十分です。塩素系消毒液の使用も考慮するようにしましょう。

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