顔色が悪い:医師が考える原因と対処法|症状辞典
急ぎの受診、状況によっては救急車が必要です。
どうしても受診できない場合でも、翌朝には受診しましょう。
翌日〜近日中の受診を検討しましょう。
気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。
メディカルノート編集部 [医師監修]【監修】
「顔色が悪い」というと、青白い様子を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、実はそれだけではありません。
こういった顔色の悪さがある時に考えられる原因とは、どのようなものがあるでしょうか。
血液の成分のひとつである赤血球やヘモグロビンが減少する病気のことです。貧血が起きると全身に酸素を十分供給できなくなるため、顔色の悪さの他にもさまざまな症状が引き起こされます。
めまい、頭痛、息切れ、だるさ、疲れやすさ、胸の痛み、爪がもろくなる、やたらに氷が食べたくなる(氷食症)などがよくある症状です。約9割が鉄不足による鉄欠乏性貧血といわれています。
ウイルスやアルコールの過剰摂取などにより肝臓の機能が十分でなくなっている状態です。
皮膚や白目が黄色くなる黄疸、食欲不振、吐き気、腹水などが主な症状です。
もし黄色く見える顔色の悪さがある時には、早めに一度病院で相談してみましょう。
腎臓の機能が低下して、体内の水分や老廃物が体の中に溜まった状態です。軽度だと症状が出ないこともありますが、ある程度進行するとさまざまな症状があらわれます。
顔色が黒ずむ、吐き気、血圧が上がる、尿が減るなどがよくある症状です。
何らかの原因でエネルギー代謝や血圧などにかかわるホルモンの分泌が不足する病気です。
顔色が黒っぽくなる他、吐き気、倦怠感、下痢などの症状が特徴的です。食欲が落ちて体重が減ったり、気分の落ち込みからうつ症状が出ることもあります。
甲状腺のホルモンが不足すると身体の機能が低下してきます。やる気がでない、だるいなど全身の症状の他、顔が腫れぼったい、皮膚が乾燥して粗くなる、表情が乏しくなるなどの顔の変化がでてきます。
病気によって顔色は青白くなったり、黄色くみえたり、黒ずむこともあります。
顔色の悪さが続く、他に気になる症状があるような場合には内科などで相談すると良いでしょう。受診の際には「顔色が気になり始めた時期」「顔色の他に気になる症状」を伝えると医師の参考になります。
怒りや緊張は交感神経を過敏にし、顔の毛細血管を収縮させます。そのため、怒りや緊張により顔が青ざめてしまうことがあります。
緊張した身体をリラックスさせると良いでしょう。たとえば、意識的に腹式呼吸をするのもひとつの方法です。へそのあたりに注意を向け、鼻から息を吸いながらお腹を膨らませ、口から息を吐きながらお腹を凹ませるのを繰り返しましょう。
寝不足による顔の血行不良も、顔色を悪化させます。血流が悪くなることで必要な酸素や栄養が届かず、また水分や老廃物の排出も滞るため全体的に疲れた印象の顔になりがちです。
まず、しっかりと睡眠をとることをおすすめします。
血行の改善を促すため、ぬるめのホットパックで温めたり、やさしくマッサージするなどもよいでしょう。
疲労も顔の血行を悪化させ、顔色を悪くする一因です。
疲れを感じたら無理せず休む、疲労が溜まっていると感じた時には気分転換を取り入れるなど、上手な休息の方法をみつけましょう。
体温が低いことで、血管の収縮による顔色の悪化を招くことがあります。
お風呂はシャワーだけで済ますのではなく、できればしっかり湯船につかるようにしましょう。冷房はゆるめに、体を冷やす食物の摂取を控えるなど、体を冷やすような生活習慣をみなおすとよいでしょう。
自分でできる対処法を試してみても改善されないようであれば、病気が隠れている可能性もあります。一度病院で相談してみましょう。