新型コロナウイルス感染症特設サイトはこちら

顔のしこり:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典

顔のしこり

受診の目安

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • かゆみ、皮むけ、赤み、腫れ、痛みなどがある
  • 短期間で明らかに増えている、大きくなっている
  • サイズが大きい

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • 短時間でよくなり、その後繰り返さない

[医師監修] メディカルノート編集部【監修】

顔は常に外気や紫外線に(さら)されており、化粧品などによる刺激を受けやすいため、さまざまなトラブルが生じやすい部位です。顔に生じるトラブルにはさまざまなものがありますが、“顔のしこり”は比較的よくみられる症状のひとつです。

  • おでこに痛みのない柔らかいしこりができた
  • 頬を中心に黒い色素沈着を伴うしこりができ、徐々に大きくなっている
  • Tゾーンなど皮脂分泌が多い部位に痛みや赤みを伴う小さなしこりができた

これらの症状がみられる場合、どのような原因が考えられるでしょうか。

顔のしこりは、さまざまな原因で引き起こされますが、なかには以下のような病気によって引き起こされるものもあるため注意が必要です。

顔のしこりは、顔の皮膚や皮下に生じる病気によって発症することがあります。原因となる主な病気は以下の通りです。

毛包炎()尋常性ざ瘡()(にきび)など

毛穴内に細菌感染などによる炎症が生じる病気で、毛穴を中心に赤く小さな発疹を形成します。内部に(うみ)が貯留すると、硬くなって、しこりのように触れることがあります。また、痛みを伴うことがあり、つぶれると膿が流出します。

顔に発症することも多く、皮脂分泌の豊富な額などにできやすいのが特徴です。

粉瘤()(アテローム)

毛穴が表皮内に落ちくぼんで空間を形成し、その内部に皮脂などの老廃物がたまってしこりを形成する病気です。柔らかく可動性があるのが特徴です。

通常は痛みを伴いませんが、内部に細菌感染が生じると、非常に強い痛みや()れを生じ、しこりが潰れると悪臭を放つ膿が流出します。

脂肪腫

良性腫瘍()の一種で、脂肪の塊が形成される病気です。顔に発症することもあり、通常は痛みやかゆみなどの症状を伴いません。柔らかく、可動性があるしこりとして触れ、転移や急スピードでの増大がみられることはありませんが、美容上の問題がある場合には切除手術が行われることもあります。

脂肪腫
関連記事数: 0記事

類皮嚢胞()

顔に発症しやすい良性腫瘍です。目の周囲に発症することが多く、内部には毛髪や脂質などが含まれています。

通常は痛みを伴うことはありませんが、直下の骨膜に癒着(ゆちゃく)していることがあります。サイズが小さく、症状もない場合は治療が必要ないケースも多々ありますが、徐々に大きくなる場合や美容上の問題がある場合には手術による切除が行われます。

稗粒腫

毛穴が詰まり、白く硬い数mm位の大きさの粒が目の周り、頬などにできる状態です。病気ではないので放置してもよいのですが、美容上問題になるときは、軽くメスで切り目を入れ、圧排器で詰まっている角質を取り除きます。

形成外科ではレーザーで除去する場合もあります。夏場に多く出る人は保冷剤などで冷却するとできにくくなります。

稗粒腫
関連記事数: 0記事

石灰化上皮腫()

若年者のまぶたにできやすい良性腫瘍です。しこりは石のように硬いことが多く、通常は痛みなどの症状は伴いません。皮膚の直下に形成されるため、しこり部の皮膚から腫瘍が透けて色調の変化がみられることがあります。

顔面の皮膚がん

顔の皮膚に発生するがんです。有棘(ゆうきょく)細胞がんや基底細胞がん悪性黒色腫などさまざまな種類がありますが、いずれも早期の段階では皮膚に小さなしこりや色素沈着を生じるのみで自覚症状がないことも少なくありません。進行して徐々に病変が大きくなると、表面に潰瘍(かいよう)や出血を伴うしこりを生じることがあります。

皮膚がん
関連記事数: 0記事

顔のしこりは、顔の周辺器官に生じる病気が原因のことがあります。主な原因は以下の通りです。

リンパ節腫大()

耳やあごの周囲など、顔には多くのリンパ節が存在しています。これらのリンパ節が炎症やがんの転移などによって腫れると、硬いしこりとして触れることがあります。痛みを伴うことが多く、炎症が強い場合には発赤や熱感などの症状と発熱や倦怠感などの全身症状を引き起こすことも少なくありません。

左右非対称で急激に大きくなったり、大きいわりに痛みが少なかったりするときはリンパ腫の可能性もあるため、早めの受診を検討しましょう。

顔のしこりは、痛みやかゆみなどの随伴症状がない場合は軽く思われがちな症状のひとつです。このため、病院を受診せずにやり過ごしてしまうことも多々ありますが、なかには早急な治療が必要となる病気が原因のこともあるため、軽く考えるのは危険です。

特に、しこりに痛みや発赤などの症状が伴う、随伴症状がある、しこりが徐々に大きくなっているような場合にはなるべく早めに病院を受診するようにしましょう。

受診に適した診療科は皮膚()科や形成外科ですが、全身症状を伴う場合にはかかりつけの内科などで相談するのもひとつの方法です。受診の際には、いつからしこりができたのか、しこりが形成される誘因の有無、随伴する症状、現在罹患()している病気などを詳しく医師に説明するようにしましょう。

顔のしこりは日常生活上の好ましくない習慣が原因のことがあります。原因となる主な習慣とそれぞれの対処法は以下の通りです。

顔は皮脂の分泌が豊富な部位です。このため、毛穴が汚れやすく、毛包炎()尋常性ざ瘡()の原因になることがあります。

皮脂分泌を抑えるには

顔の皮膚は乾燥することによって皮脂分泌が促されます。このため、入浴後など皮膚が乾燥しやすいときには保湿効果の高い化粧水などを使用するようにしましょう。また、空気が乾燥しやすい冬場などは室内を適度に加湿するのも有用です。

皮膚()への過剰な紫外線の刺激は皮膚がんの原因となることがあります。

顔の日焼けを予防するには

顔は常に外界に晒されているため、季節を問わず日焼けすることがあります。外出時や運転時など紫外線を浴びやすいときには、日焼け止めを塗ったり、日傘や帽子などを使用したりして紫外線を遮るようにしましょう。

日常生活上の習慣を改善しても症状がよくならない場合は、思いもよらない病気が潜んでいる可能性もあります。治療が遅れると全身への転移など重篤な状態になる病気もあるため、軽く考えずに早めに病院を受診するようにしましょう。

原因の自己判断/自己診断は控え、早期の受診を検討しましょう。