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心臓カテーテル治療を中心にした医療を行う札幌心臓血管クリニックでは、狭心症におけるPCI(経皮的冠動脈形成術)を積極的に実施しています。PCIは幅広い狭心症の症例に適応される比較的侵襲性の低い治療法で、ステント留置の導入および器具の進歩により血管の再狭窄の可能性も減ってきているといいます。一方で、技術や機材が進歩する中でも、治療後は自己判断で処方薬を中断しないことも再狭窄を防ぐ上で大切です。狭心症におけるカテーテル治療、PCIや治療後の注意点について、札幌心臓血管クリニック理事長の藤田勉先生にお話しいただきます。
PCIは、軽度の狭窄の方から3本全ての冠動脈が障害されている方まで幅広く適応される治療法です。冠動脈の3本全てに狭窄がみられる場合は原則的に冠状動脈バイパス術が適応されますが、PCIのほうがより安全に治療できると見込まれる場合は、後者を選択することがあります。
札幌心臓血管クリニックでは狭心症の患者さんのほとんどにPCIを実施しています。
手首、肘、太ももの付け根などから挿入したカテーテルを狭窄部まで通し、ガイドワイヤーに沿ってバルーンを病変部まで進めます。バルーンが病変部に到達したら、バルーンを膨らませて血管を拡張させます。拡張に成功した後は、血管内にDES(薬物溶出性ステント:血管の再狭窄を防ぐ薬剤が塗布されたコイル状の金属)を留置することもあります。広げられた血管は拡張したまま内側からステントで支えられる形になるため、再狭窄しにくくなります。