花粉症の季節になると、目がかゆくなったり充血する方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。花粉症による目のかゆみや充血などは、正式には季節性アレルギー性結膜炎といいます。順天堂大学医学部附属浦安病院眼科 教授 海老原伸行先生に、アレルギー性結膜炎とはなにか、その原因についてお話しいただきました。
アレルギー結膜疾患には次のようなものがあります。
これらのうち、⑴と⑵をアレルギー性結膜炎と呼びます。
アレルギー性結膜炎とは、目の表面に花粉やダニなどのアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)が付着して、結膜に炎症を起こす病気です。結膜は、まぶたの裏側と白目の部分を覆っている粘膜のことをいいます。
人間の身体には、免疫と呼ばれる体内に入ってくる異物を排除しようとするしくみがあります。アレルギー体質のひとは花粉やダニに対し過剰に免疫反応を起こします。この過剰な免疫反応のことをアレルギー反応といいます。
花粉やダニが結膜に入り、アレルギー反応を起こすことでアレルギー性結膜炎が起こります。日本では国民の3分の1がスギ花粉症といわれている通り、アレルギー結膜疾患のなかでは季節性のアレルギー性結膜炎が大多数を占めています。
アレルギーを引き起こす主な物質には次のようなものがあります。
ただし、抗原は目に直接触れる以外に鼻を通して吸い込むことによってもからだに入り、全身のアレルギー反応の一症状として目に症状が出ることも少なくありません。
アレルギー反応が起こる部位はひとによってさまざまです。一般的に目や鼻は外界に接しているため、アレルギー反応(アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎)が起こりやすいといえます。しかしながら、気管支喘息(気道のアレルギー反応)や食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などのようなアレルギー反応も存在し、どの部位にアレルギー反応が起こるのか原因はわかっていません。
順天堂大学医学部附属浦安病院 眼科教授
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