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国立国際医療研究センター病院の取り組みや治療に対する思い

国立国際医療研究センター病院の取り組みや治療に対する思い
山田 和彦 先生

国立国際医療研究センター病院 食道胃外科 医長

山田 和彦 先生

目次
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食道がんの治療には、徹底した栄養管理が大切になると国立国際医療研究センターの山田(やまだ) 和彦(かずひこ)先生はおっしゃいます。また、「自分は病気かもしれない」と不安を感じる方に対して、不安を感じる期間を短くするために、検査から治療までの流れを可能な限り短い期間で行うことができるように努めています。

今回は、同院の診療体制や患者さんへのフォローアップ体制、さらには若手の医師の教育体制について、山田 和彦先生にお話を伺いました。

当院では、手術前の患者さんに対する栄養管理を徹底しています。

栄養状態の思わしくない場合には、手術後の傷口が塞がりにくかったり、抗がん剤の効果が変わってしまったりするなど、治療後の予後に影響が出てしまうことがあります。そのため、当院では手術前の患者さんの栄養管理を徹底して行い、栄養状態が悪いと判断する方には栄養剤を飲んでいただいたり、食べ物が喉を通らない方には鼻から管をつないで栄養を摂取していただいたりしています。

当院は、地域の医療機関やクリニックからのご紹介で来院される患者さんがほとんどですが、そのような場合では、「自分は重い病気なのではないか」と抱える不安も大きいことが想像されます。そこで当院では、患者さんが不安を感じる時間を少しでも短くするため、消化器内科の先生と協力をして問診を受けてから可能な限り日を空けずに検査を行うことができる体制を整えています。また、検査で異常が見つかった際には、治療を開始するまでの期間を極力空けないようにするなど、長い期間待つことで生じる焦りや不安を軽減するための体制づくりに努めています。

患者さんが高齢になるにつれ、合併症を発症する可能性が高くなります。特に、近年は高齢化が進んでいることから、合併症への対策はしっかりと行っていく必要があると考えています。

当院では、内科(総合診療科・循環器内科・消化器内科・神経内科)および外科(上部消化管外科・下部消化管外科・肝胆膵外科・乳腺外科)をそれぞれ4つの部門に分けたうえで、さらに心臓血管外科や呼吸器外科などの幅広い診療科をそろえているため、食道がんや治療による合併症を発症してしまった患者さんについても協力して診療を行える体制を整えています。

当診療科では、食道がんで治療を受けた患者さんに対して、治療後は年に2〜3回程度の頻度で定期的に検診を受けることをおすすめしています。また、治療後の少なくとも5~10年間は、患者さんにきちんと検診にいらしていただけるよう、来院された際のコミュニケーションを大切にしています。また食道がんは再発以外にも頭頚部(とうけいぶ)、残食道、胃、大腸、肺などに同時あるいは異時に悪性腫瘍(あくせいしゅよう)が発生することが少なくなく、ほかのがんで亡くなってしまうということがないように内視鏡検査は年に1回は行うようにして、早期発見に努めています。

食道がんは、治療後に再発を起こしたり、ほかの臓器への転移が見つかったりすることが、ある程度発生しやすい病気であるともいえます。そのため、患者さんはかかりつけ医とよく相談のうえ、治療後も定期的に検診を受診するようにしましょう。

当院では、ベトナムやミャンマー、カンボジア、中国などをはじめとした世界の国々と包括的協力協定を結び、医療業界の人材育成に励んでいます。特にベトナム国に対しては、当院に在籍する医師が病院を訪れて手術の指導をしたり、逆に世界の医師の方々が当院に学びに来てくださったりします。そのように、世界で活躍される医師の皆さんとの交友関係を築きながら、人に教えるという機会も得ることで、自分自身の学びにもつながります。当院では、若手医師に学びやすい環境を与えるだけでなく、意欲的に学びたいという意思を引き出せるような環境の構築に取り組んでいます。

当院では、食道がんに対する合併症を持っている患者さんや、年齢や体の状態などから治療することがハイリスクであると考えられる患者さんの治療など、さまざまな状態の患者さんに治療を提供できる環境を整えています。

食道がんは初期の段階では症状がなく、進行してから発見に至る患者さんも少なくないため、定期的に健康診断人間ドックを受診するなど、早期発見に努めることが大切です。もしも、気になる症状がある場合には、迷わずご自身のかかりつけの先生に相談をしていただきたいと思います。かかりつけの先生がより詳細な検査が必要であると判断をした際には、可能な限り患者さんが不安を感じる時間を短くできるように努めますので、安心していらしてください。

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  • 国立国際医療研究センター病院 食道胃外科 医長

    山田 和彦 先生

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