院長インタビュー

男性特有の悩みに多面的なアプローチで応える、Dクリニック東京メンズ

男性特有の悩みに多面的なアプローチで応える、Dクリニック東京メンズ
小林 一広 先生

Dクリニック東京メンズ 理事長、医療法人社団ウェルエイジング 理事長、Dクリニック大阪 メンズ...

小林 一広 先生

目次
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医療法人社団ウェルエイジング Dクリニック東京メンズ(以下、Dクリニック東京メンズ)は東京駅から近く、アクセスのよい場所に立地しています。開院当初は抜け毛予防や発毛などの頭髪治療を行うクリニックとして診療を開始し、現在は男性特有の悩みに総合的に応えるクリニックとして活動しています。今回は同院の院長である、小林(こばやし) 一広(かずひろ)先生にお話を伺いました。

Dクリニック東京メンズは10階に位置する
Dクリニック東京メンズは10階に位置する

当院は1999年に開院しました。開院当時は抗加齢医学、いわゆるアンチエイジング医療がまだポピュラーでなかったものの、これから開拓していこうという志を持った数名の医師で開院に至りました。

最初に手がけたのは男性型脱毛症AGA)でしたが、当時からゆくゆくは段階を経てアンチエイジング医療全般に取り組める医療機関を目指すことを念頭に置いていました。そこから男性更年期外来や男性向けの美容皮膚科など、それまでは女性がメインターゲットだった分野を男性にも身近なものにしていくことを目指して、治療の領域を広げていきました。

またアンチエイジング医療以外に、男性専門の不妊治療外来も開設しています。昨今の晩婚化に伴って不妊治療がクローズアップされるようになり、男性側にフォーカスを当ててフォローできる不妊外来は今後ますます必要とされるだろうと考えています。

当院の特長のひとつに、多数の診療科の医師が在籍している点が挙げられます。院長の私は精神科が専門ですし、皮膚科医、形成外科医、泌尿器科医などがそれぞれの専門性を生かして、総合的に患者さんの診療を行っています。

AGA治療では髪の生える土台となる頭皮が重要となるため、皮膚科領域での治療がメインとなります。薄毛とは“何をもって薄毛なのか”という医学的な定義がありません。要するに“本人が薄毛と思ったら薄毛”ということになるのです。したがってAGA治療においては、髪の毛が生えてきて以前のような状態に戻るということも大事なポイントですが、それよりも大切なのは髪の毛の変化とともに患者さん本人の気持ちも変化していくことです。だからこそ当院では精神科医がメンタル面でのフォローも丁寧に行っています。

基準のないことに対して患者さん本人が納得して治療を開始できるように、初診は特に時間をかけて行うことを心がけています。そこで治療方法の詳細なお話と、治療のゴールをどこに設定するのか、ということについても丁寧に話し合います。

診察の様子
診察の様子

AGA治療は自由診療にあたるため保険適用外です。そのため治療費の全額が患者さんの自己負担となります。また、当院では“アドバンスト発毛治療”と “単剤処方発毛治療”の二つの治療法を用意し、患者さんとご相談しながらどちらかの治療法を選んでいただく形をとっておりますが、治療法によっては肝機能障害、薬疹などの副作用が発現する可能性があるため、定期的な採血検査などをしっかりと実施しております。

カウンセリングの様子
カウンセリングの様子

“アドバンスト発毛治療”は内服薬、外用薬、もしくはその併用により積極的に発毛を促す治療法で、費用は初回11,000円(税込)、2回目以降16,500~33,000円(税込)が目安となります。“単剤処方治療”は脱毛の進行抑制に重点を置き、単剤の内服薬によって薬物治療を行います。費用は初回12,100~15,950円(税込)、2回目以降は3か月分で24,200~35,750円(税込)です。ほかにもAGAリスク遺伝子検査などのオプション検査を希望される場合は別途その費用が発生します。

AGAリスク遺伝子検査:AGAの発症に関与していると考えられる酵素の発現強度を調べることで、AGAを発症しやすいかどうかを確認する検査。費用は20,900円(税込)。頭頂部から抜毛をする際に痛みを伴うことがある。検査結果が現れるまでに約1か月を要する。

薬剤師による対応
薬剤師による対応

女性の病気というイメージの強い更年期障害ですが、男性にも女性と同じように更年期障害があると考えられています。年齢とともに男性ホルモンが低下することでさまざまな症状が起こることを男性更年期障害と呼んでいます。なんとなくだるい、やる気が出ない、性欲が低下した気がする、眠れない、イライラするなどの症状は、日々の疲れやストレスの蓄積だと考えて見過ごしがちですが、もしかしたら男性更年期障害の症状かもしれません。

当院では独自の“男性力ドック”で男性更年期障害の原因をチェックし、その結果をもとに診療を行います。病気の原因を調べるだけでなく、身体的・精神的・性的側面から男性力を数値として知ることができ、日々の健康管理の一助にもなる点が特徴です。

ただし、一般的に男性力ドックを受けたからといって全ての病因を発見できると保証されているわけではないこと、自由診療にあたるため費用は全額自己負担になることには注意が必要です(費用:初回の男性ドック33,000円〈税込〉、2回目以降の診察+治療11,000円〈税込〉目安)。

受付の様子
受付の様子

不妊症は男性側、女性側共にほぼ同じ割合で原因があるといわれています。当院の男性妊活外来では、不妊症の原因を探るために前立腺や精巣の超音波検査、精液検査などさまざまな検査を行ってから治療を進めていきます。

結婚を控えた男性や将来的に子どもを希望している男性向けには、ブライダルチェックで子どもができる体質か、できにくい体質なのか、性感染症に感染していないかなどを調べることができます。

こちらは保険適用外の自由診療になります。不妊治療検査では診察+検査に46,200円(税込)、2回目以降の診察+治療に11,000~33,000円(税込)ほど、ブライダルチェックは初回の検査に38,500円(税込)の費用が生じます。また、現代医学において不妊治療検査やブライダルチェックを行っても原因や効果がはっきりしない可能性もございます点をお含みおきください。

当院の前立腺がんサポート外来では、前立腺がんの治療後に副作用や再発の不安がある方を、薬物投与以外に食事や運動、生活習慣などの観点から多角的にサポートしています。日常生活ではどのような点に注意して過ごせばよいかなどについて、検査の結果を踏まえて医師がアドバイスを行います。前立腺がんかどうか診断されていなくて心配な方、診断を受けたものの未治療の方に対してもアドバイス可能です。

当院で外来担当の堀江(ほりえ) 重郎(しげお)医師が教授を務める順天堂大学医学部泌尿器科と医療連携を行っているため、保険診療の適用となる手術を行う場合など、必要に応じて紹介を行う体制も整えています。基本的には保険外の自由診療になり、17,050円(税込)程度の費用が毎回生じます。

日本では“美容は女性のもの”というイメージがあるかもしれません。しかし、当院は、美容は男性にとっても大切な施術のひとつと考えています。たとえば、人と接する機会の多いビジネスパーソンにとって、外見は印象を左右する重要な要素のひとつではないでしょうか。また、高齢化が進行するなか、いつまでも若々しくいたいと望む男性もいらっしゃると思います。

このような方たちに向けて、当院では男性皮膚専門外来を設け、さまざまな美容施術をご用意しています*。日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医が中心となり丁寧に問診・診察を行った上で、必要な施術を検討するようにしています。見た目を変えるだけでなく、見た目の改善を通して精神面も美しく若々しくなるようなサポートを心がけています。

また、しみやほくろだと思っていたものが皮膚がんである可能性もあります。そのような場合であっても、必要に応じて東京女子医科大学皮膚科とも連携しながら適切な治療を行うことができる体制を築いています。

*美容的な問題に対する施術は自由診療です。

当院は順天堂大学のほかにも、聖マリアンナ医科大学と日本医科大学の形成外科学教室、防衛医科大学校医学科の放射線医学講座と連携して共同研究などを行っています。

例としては、聖マリアンナ医科大学とは遺伝子を解析しての発毛医療の臨床応用を、防衛医科大学とは男性型脱毛症における画像診断などの研究を行っています。

当院では女性の初診は分院のDクリニック東京ウィメンズにてご案内しています。男女で入口を分けておりますので、異性の目を気にせずにご来院いただくことが可能です。

受付前のロビー
受付前のロビー

当院は患者さんを中心に、医療従事者である私たちが患者さんと同じ目線で医療を提供することを目指しています。

特にAGA治療においては、メンタル面のケアがとても重要です。患者さん本人の希望と、私たちが提案する治療法をすり合わせながら、一緒にゴールを設定して二人三脚で共に歩んでいくイメージでしょうか。これは、アンチエイジング医療全般にいえることでもあります。

今後もさらに診療科同士での連携を強めつつ、患者さんの希望をかなえるチーム医療を提供できるよう努力していきたいと考えています。

当院は東京のほか、名古屋・大阪・福岡にあるグループ医院と提携しています。各クリニックの院長や医師と共同研究をしている大学の先生方が集まる機会は2か月に1回程度あり、当院の医局会は2週間に1回程度開催され、各専門医からの診察レビューや学会の情報共有などを行っています。現場では常にいろいろなことが同時に起こっているため、それらを少しでも素早く共有して、臨床に生かしていこうという気持ちで日々診療に取り組んでいます。多くのスタッフがいるクリニックグループである強みを生かし、それぞれの知恵を結集して今後につなげていきます。

また、グループ医院のスタッフ同士で定期的に交流してお互いのよいところ・悪いところをチェックし合ったり、指摘し合ったりする機会も設けています。皆で切磋琢磨していくことで、患者さんに提供する医療レベルも上がっていくと考えています。

当院では、定期的にカンファレンスを行っています。症例検討や治療方針を話し合い、よりよい医療の提供ができるよう努めています。カンファレンスのタイミングでは、近隣の大学の先生方、海外の医師や研究者などに講演していただくこともあり、最新の研究テーマや当院が関わっている研究の進捗状況などについてお聞きして臨床に生かしています。

カンファレンスの様子
カンファレンスの様子

小林先生

AGA治療などのアンチエイジングに関する医療は、患者さん自身が気になっている症状に対する治療がメインになります。明確な診断基準がないことが多いため、全てに対して現在の保険診療の中で対応することは難しいと考えています。アンチエイジング医療は全額自己負担の自由診療がほとんどで、病院によって値段もまちまちです。

当院ではコストパフォーマンスの点から考えた適正価格をご提示することに努めています。そのため、最初に医療費をローンで組んで分割払いにするという支払い方法は取っていません。毎回の診療毎のお支払いにすることで、価格に見合った適正な治療であると患者さんに判断していただきたいからです。きちんと正確な情報を得られた上で、ご自身に合った治療、医療機関を選択していただければと思います。

昨今は働き方改革が叫ばれており、医師の勤務体制も見直され始めています。しかし医師という職業の性質上、若いうちにさまざまな経験をたくさん積んで場数を踏んでいくことで、得られる自信・経験・知恵は大変重要であると思っています。

過労死するほどの不当な過重労働は非難されるべき点ではありますが、ベースになることをたくさん経験して自分なりに一本の柱を持ち、さらにその上に専門知識をつけていくことはこれから医師としてやっていくうえで必ずプラスになると考えています。

受診について相談する
  • Dクリニック東京メンズ 理事長、医療法人社団ウェルエイジング 理事長、Dクリニック大阪 メンズ 顧問医師、Dクリニック名古屋 顧問医師、聖マリアンナ医科大学幹細胞再生医学寄附講座 講師

    小林 一広 先生

「メディカルノート受診相談サービス」とは、メディカルノートにご協力いただいている医師への受診をサポートするサービスです。
まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。
  • 受診予約の代行は含まれません。
  • 希望される医師の受診及び記事どおりの治療を保証するものではありません。

    「受診について相談する」とは?

    まずはメディカルノートよりお客様にご連絡します。
    現時点での診断・治療状況についてヒアリングし、ご希望の医師/病院の受診が可能かご回答いたします。

    • お客様がご相談される疾患について、クリニック/診療所など他の医療機関をすでに受診されていることを前提とします。
    • 受診の際には原則、紹介状をご用意ください。