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逆流性食道炎を調べる検査――どんなときに受診すればよい?

逆流性食道炎を調べる検査――どんなときに受診すればよい?
秋山 純一 先生

国立国際医療研究センター病院 消化器内科 医長・診療科長

秋山 純一 先生

目次
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胃酸が食道に逆流するために、食道に炎症が起こりびらん(ただれ)が生じる逆流性食道炎。胸焼けや呑酸(どんさん)(酸っぱいものが込み上げてくる感じ)といった症状が続く場合には逆流性食道炎が疑われます。それでは、逆流性食道炎を調べるにはどのような検査を受ける必要があるのでしょうか。今回は、国立国際医療研究センター病院 消化器内科診療科長の秋山 純一(あきやま じゅんいち)先生に逆流性食道炎の検査内容や受診のポイントについて伺いました。

逆流性食道炎を疑う症状がある場合、まずは問診で具体的な症状、症状の程度、症状が出るタイミングなどについて詳しく伺います。これによって、逆流性食道炎などの胃食道逆流症GERD:ガード)ではないか大まかな判断を行います。

*胃食道逆流症:下部食道括約筋の緩みなどによって胃から食道に酸が逆流して胸焼けなどの症状が起こる病気の総称。酸の逆流による炎症でびらんが生じている“逆流性食道炎”と、症状を感じるだけで炎症が見られない“非びらん性胃食道逆流症(NERD:ナード)”に大別される。

問診を行ったら内視鏡検査で病態を詳しく調べます。内視鏡検査では、口または鼻から内視鏡(先端に小さなカメラがついた管)を挿入して行います。嘔吐反射が強い方には、楽に受けていただくために、静脈麻酔を使って眠ったような状態で受けていただいたり、鼻から内視鏡を入れたりする場合もあります。

内視鏡検査では、まず食道の粘膜に炎症が起きているかを確認します。炎症がある場合には逆流性食道炎と診断しますが、その広がり具合によって逆流性食道炎の重症度を評価します。逆流性食道炎の重症度は以下の4つのグレードに分かれています。

  • グレードA……長径が5mmを超えない粘膜障害があるもの
  • グレードB……長径が5mm以上の粘膜障害が少なくとも1か所あり、それぞれの粘膜障害が互いに連続していないもの
  • グレードC……少なくとも1か所以上の粘膜障害が2条以上のひだに連続して広がっているが、全周の75%未満にとどまっているもの
  • グレードD……全周の75%以上に及ぶ粘膜障害

これらのうち、グレードA・Bが軽症、グレードC・Dが重症に分類されます。それぞれで治療法が異なるため、内視鏡検査で重症度が確認できたら、重症度に合わせて治療を開始します。なお、逆流性食道炎の約85%は軽症であるといわれています。

MN作成
出典:Yasuhiro Fujiwara, Tetsuo Arakawa.J Gastroenterol. 2009;44(6):518-34.

また、患者さん自身があまり知覚に敏感ではない場合、炎症があっても強い症状を感じず、知らず知らずのうちに重症化してしまっていることもあります。実際に、患者さん自身は軽い胸焼けしか感じていなくても、内視鏡検査をしてみると重症の逆流性食道炎が判明することがあります。このように症状と重症度はあまり相関しないこともあるため、もし少しでも症状や違和感があれば、一度内視鏡検査を受けてみていただくことをおすすめします。

逆流性食道炎を診断する際には、似たような症状が現れる病気との鑑別も行います。

逆流性食道炎と症状が似ている病気の1つが、好酸球性食道炎(こうさんきゅうせいしょくどうえん)です。好酸球食道炎とは、食物などの物質に対するアレルギー反応によって、食道に好酸球(白血球の一種)が浸潤(しんじゅん)して炎症を起こす病気です。胸焼けや胸痛、嚥下障害(えんげしょうがい)(飲み込みがうまくできなくなる状態)などの症状が起こり、逆流性食道炎と間違われることがあります。

もう1つは、食道アカラシアです。食道アカラシアは逆流性食道炎とは反対に、下部食道括約筋が硬くなって開かなくなり、口から入れたものが食道に停滞してしまう病気です。これが原因で胸焼けや嘔吐などの症状が起こることがあります。

MN撮影

健康な方でも、お腹がいっぱいになるまで食べ過ぎたり、脂肪分の多い食事を取ったりしたときに胸焼けなどの症状を感じることはあるでしょう。しかし、もし胸焼けや呑酸などの症状を週に2~3回以上、またはかなり強い症状を週に1回以上感じている場合は、生活に支障が出てしまっている状態かと思います。その場合には、内科や消化器内科を受診して詳しい検査を受けていただき、必要であれば治療をしたほうがよいでしょう。

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