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にゅうがん

乳がん

最終更新日:
2024年09月09日
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原因

乳がんの発症に関しては解明されていない部分もありますが、現時点では以下の因子との関連が考えられています。

エストロゲン

乳がんのがん細胞は、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの影響で増殖します。

女性の体に起こる月経、妊娠、出産にはエストロゲンとプロゲステロンの2つの女性ホルモンが大きく関わっています。

女性の月経周期におけるホルモン変化としては、月経~排卵の間はエストロゲンの分泌が多く、排卵~次の月経開始まではプロゲステロンの分泌が多くなります。妊娠中や出産時はエストロゲンとプロゲステロンの両方の分泌が高くなるため、生涯に経験する月経回数が多い(初経年齢が早い、閉経年齢が遅い、出産歴がない、初産年齢が高い)方では妊娠・出産を経験している方よりも相対的にエストロゲンが分泌される期間が長くなり、乳がんを発症するリスクが高くなると考えられています。

生活習慣

乳がんの発症リスクを高める生活習慣としては、過度の飲酒、喫煙、閉経後の肥満、運動不足などが挙げられます。また、食生活の欧米化に伴い、脂質の多い食べ物を取りすぎることも乳がんの発症リスクを高めると考えられています。

遺伝子変異(病的バリアント)

現在分かっている上記の要因とは関係なく、遺伝するタイプの乳がんもあります(遺伝性乳がん)。

全ての乳がんの5~10%は何らかの遺伝が関わっているとされているため、同じ家系内に乳がんを発症した方がいる場合には注意が必要です。

遺伝性乳がんの約半数は、“BRCA1”または“BRCA2”という遺伝子の変異が原因となる遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)といわれています。HBOCは30 歳代の若い年齢で乳がんを発症し、乳がんと卵巣がんの両方を発症しやすいことが特徴です。

BRCA1あるいはBRCA2遺伝子に変異がある方は、乳がんや卵巣がん以外のがんも発症しやすい傾向にあります。ただし、特定の遺伝子に異常があったとしても、全ての方が乳がんを発症するわけではありません。また、遺伝子変異がなければ乳がんを発症しないというわけでもありません。乳がんの発症に関しては全てが解明されているわけではないため、遺伝子異常の解釈については慎重になる必要があります。

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