検査・診断
肋間神経痛の診断でもっとも重要なことは、痛みの原因を見逃さない(原発性肋間神経痛を除外する)ことです。
続発性の原因疾患としては、前述のとおり(悪性)腫瘍、胸膜炎、骨折、(急性)帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛などが考えられます。また、原発性の場合、ほとんどのケースで痛みのほかに当該部位にほかの神経症状(知覚過敏や知覚鈍麻など)がみられます。
原因が見つからなかった場合は原発性として治療を開始します。一方で、痛みがある部位が変わった、痛みの程度がひどくなった、痛みの頻度が頻繁になったなど、症状が変化した際には、続発性である可能性を再検討する必要があります。
診断方法には後述する画像診断のほか、理学所見(視診、触診、腱反射などによる反応など)もあります。
また、肋間神経痛は胸壁や腹壁に痛みが生じるため、画像検査で明らかな異常がない場合には狭心症などの心疾患や消化器病変がないかを調べるためにも心電図検査、心臓超音波検査、内視鏡検査、血液検査などが行われることもあります。
X線検査
肋骨や脊椎の骨折、腫瘍などの異常を評価できる検査です。しかし、肋骨骨折はX線検査でははっきり分からないことも多々あります。ほかにも、肺炎や肺がんなどの胸郭内病変を発見することが可能です。
CT検査
肋骨や脊椎、胸郭内の病変を詳しく観察できる検査です。X線では分からない骨折を発見することもできます。
MRI検査
椎間板ヘルニアなどの脊椎病変を観察できる検査です。椎間板の圧迫や脱出などを詳しく評価することが可能です。また、脊椎にある病気の治療方針を決めるうえでも重要な検査となります。
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