汗が止まらない:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典

汗が止まらない

受診の目安

夜間・休日を問わず受診

急ぎの受診、状況によっては救急車が必要です。
どうしても受診できない場合でも、翌朝には受診しましょう。

  • 意識がもうろうとしている、呼んだり叩いたりしても反応が鈍い
  • (主に糖尿病の人で)意識が遠のく、吐き気・嘔吐などの症状がある

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • 汗が多く、日常生活に支障がある
  • 手のひら、足の裏、脇、顔など特定の場所だけ多量に汗をかく
  • 動悸、体重減少、イライラ感、のぼせ・ほてりなどの症状がある

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • 一時的なもので、その後繰り返さない

[医師監修] メディカルノート編集部

目次
項目をクリックすると該当箇所へジャンプします。
  1. 汗が止まらない場合に考えられる病気
    1. 受診の目安とポイント

汗の出やすさは個人差が大きいですが、周囲の人が汗をかいていないのに自分だけ汗をかいていたり、汗のために手に持っているものが滑り落ちたりといった程度になると不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

  • 手汗が多く、ビール瓶など滑りやすいものをよく落とす
  • 脈が速く動悸がし、汗をかきやすくなった
  • 突然かっと上半身が熱くなり、顔などに汗がふき出すようになった

こういったときに考えられる原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

熱があるときや暑い場所にいるときに汗をかくことは正常ですが、他人よりも明らかに汗をかきやすい、以前より汗をかきやすくなったと感じる際には、病気が原因となっている場合もあります。

考えられる主な病気には、以下のものがあります。

多汗症

汗をかくことは体温調節のために必要です。しかし、汗の程度が体温調節だけでは説明できないほど多く、本人の苦痛や日常生活上の不都合がある場合を一般に多汗症といいます。体全体に汗をかく場合もあれば、手・足・脇・顔など特定の部位に汗が増える場合もあります。特別な原因がないものもあれば、以下で説明するような病気の症状の一つとして現れている場合もあるため注意が必要です。

ホルモンの異常

体の仕組みはさまざまなホルモンのはたらきによって成り立っていますが、体のはたらきを活発にするホルモンの調節が異常になり常に活動状態になると、汗が多くなることがあります。

脳の一部である下垂体や視床下部の異常や、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫などがこれに当たります。

この中でもっともよく見られる病気は甲状腺機能亢進症で、これは首の前側にある甲状腺から分泌されるホルモンが過剰になる病気です。脈が速く動悸がする、汗をかきやすくなる、イライラする、食べているのに体重が減るなどの症状が起こります。

更年期障害

閉経の前後5年間を更年期と呼びますが、この更年期にはさまざまな不快な症状が現れることがあります。そのうち、日常生活に支障をきたすほどになったものを更年期障害といいますが、この更年期障害ではホットフラッシュという現象がみられることがあります。突然の顔のほてりや汗が吹き出すような症状が特徴です。そのほか、肩こりや頭痛、イライラ、だるさ、抑うつ状態なさまざまな症状が伴うことが多いとされています。

自律神経失調症

自律神経は、体の活動と休息を調節している神経です。活発に活動するときには交感神経、休息するときには副交感神経がはたらきます。このバランスが崩れて交感神経が過剰にはたらくと、汗が出やすくなることがあります。自律神経失調症は、不規則な生活やストレス、環境の変化などさまざまな原因で起こるといわれています。

低血糖

糖尿病の治療で血糖を下げる薬やインスリンを使っている人が、突然汗を大量にかいた場合には注意が必要です。血糖値が下がりすぎると、発汗や手の震え、気分不快、意識がもうろうとするなどの症状が現れます。このときにかく汗は、いわゆる冷や汗であることが多いとされています。

当てはまる場合には早急に受診しましょう。

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は、白血球の成分の一つであるリンパ球ががん化したいわゆる血液のがんの一種です。

全身のリンパ節の腫れや発熱、体重減少などの症状に加えて、大量の寝汗をかくという特徴的な症状があります。

急に汗を大量にかくようになった、それに伴って何らかの症状がある場合には早めに受診しましょう。また、汗が止まらない以外に目立った症状がない場合にも、気温と関係なく汗が止まらない、汗が多すぎてストレスに感じているような場合には一度受診を検討しましょう。

特別病気などの原因がない場合には皮膚科などで治療を行うこともありますが、まずは病気が原因でないものかどうかを確認する必要があります。最初に受診する科目としては内科などがよいでしょう。

受診の際には、いつからどの程度の汗があるか、特に汗をかきやすい場所はあるか、発熱、体重減少など他に症状があるかどうかなどを伝えるようにしましょう。