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片頭痛の対処法は? 安静が第一。暗くて静かな場所に横になり、頭を休める
パソコンやインターネットが普及した現代の日本において、日頃から頭痛持ちだという方は増えてきているようです。そのなかでもとくに「片頭痛」は発作的に出現することが多く、激しい痛みが突然起こることで悩...
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片頭痛の対処法は? 安静が第一。暗くて静かな場所に横になり、頭を休める

公開日 2015 年 08 月 05 日 | 更新日 2017 年 05 月 08 日

片頭痛の対処法は? 安静が第一。暗くて静かな場所に横になり、頭を休める
桂 研一郎 先生

国際医療福祉大学医学部 医学教育統括センター教授 国際医療福祉大学三田病院 予防医学センター長・神経内科

桂 研一郎 先生

パソコンやインターネットが普及した現代の日本において、日頃から頭痛持ちだという方は増えてきているようです。そのなかでもとくに「片頭痛」は発作的に出現することが多く、激しい痛みが突然起こることで悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。では、突然片頭痛に見舞われてしまった場合、どのように対処すればいいのでしょうか? 国際医療福祉大学三田病院予防医学センター長・神経内科教授の桂研一郎先生にお話をお伺いしました。

片頭痛が起こったらどうする?

片頭痛が起こったら、まずは安静にしましょう。片頭痛が起きているときは、体が敏感になっている証拠です。だから少しのにおいでも吐き気がしたり、騒がしい場所にいるだけで痛みが倍増したりするのです。
階段の昇り降りなどの日常生活動作でも痛みが増します。光にも敏感に反応します。ですから、発作時は明かりを落とした部屋でじっとしていたいという患者さんが多いです。そのような環境下に患者さんを避難させ、リラックスできる体勢にしてあげましょう。

また、カフェインを含む飲み物を適量摂取することも効果的です。コーヒー・紅茶・日本茶などに含まれるカフェインは血管を収縮する作用があり、痛みの早期に飲むと脳動脈の拡張が抑えられ痛みが軽減する可能性があるといわれています。ただし、飲み過ぎはおすすめできません。なぜなら、カフェインが切れたところで、今度は血管が逆に拡張してしまい、痛みが逆に出てしまうこともあるからです。ですから、片頭痛がするからと言ってカフェインを次々と摂取してもあまり効果がありません。やはり医師から処方された薬を飲むのが一番で、カフェインは薬の治療のプラスアルファ程度と思うようにしましょう。

冷やすことは効果的か?

冷やすことは効果的です。温めると逆効果です。
冷たいタオルや「アイスノン」のような保冷剤を痛む部位に当てると、血管が収縮することにより動脈の拍動を抑え、ずきずきとした痛みを軽減させる効果が期待できます。一方、入浴やマッサージなどは血管を拡張させるので痛みが増すことになり逆効果です。
なお緊張型頭痛の場合は逆にお風呂などで温まると痛みが楽になるため、片頭痛との区別に注意が必要と言えるでしょう。

片頭痛の正しい対処法・予防の流れ

対処法

  1. 休眠
    前述したように、安静にするのが片頭痛には一番の特効薬です。リラックスできる環境に避難できたら、可能であれば少しの間だけでも眠ってしまいましょう。睡眠をとることで、体が自然と広がった血管をもとに戻してくれます。しかし仕事中など突然発作が起きてしまい、ひと眠りが無理な状況の場合は、椅子に座って静かにするだけでも痛みの症状が軽くなります。
  2. 頭を冷やす
    保冷パックや氷まくらをタオルなどに包み、頭の下に敷いた状態であお向けに寝ます。額にぬれタオルなど冷たい物を乗せるのもよいでしょう。
  3. 薬を飲む
    片頭痛に効果的な薬剤としてもっともメジャーなのはトリプタン系薬剤です。トリプタン系薬剤は脳の血管に作用して広がり過ぎた脳の血管を元の太さに戻し、三叉神経(顔の感覚を脳に伝える神経)からの神経ペプチドの放出を抑え込む役割を果たします。また、トリプタン系薬剤は三叉神経が受けた刺激の情報が大脳に伝達されるのをブロックし、片頭痛だけでなく、吐き気や嘔吐、光過敏・音過敏などの症状も抑えることができます。

トリプタン系薬剤の具体例はスマトリプタン(イミグラン®)、ゾルミトリプタン(ゾーミッグ®)、エレトリプタン(レルパックス®)、リザトリプタン(マクサルト®)、ナラトリプタン(アマージ®)などがあり、一般的にはこれらのなかから処方されます。ただしこのような鎮痛剤は消化器系に作用するため、通常はナウゼリン®などの吐き気止めと一緒に処方されることが多いです。

なお、片頭痛に市販の痛み止めはあまり効果がありません。

予防

  1. まぶしい光やうるさい音を避ける
  2. 生活習慣を改善する
    片頭痛の発作メカニズムは明らかになってはいませんが、何らかの刺激的な誘因によって起こります。つまり、発作の予防として大事なのは、発作の誘因になるようなもの(例えば、睡眠不足・睡眠過多・過労等による過度なストレス・長時間の一定姿勢の保持・過剰なアルコール摂取(特に赤ワイン)など)を日ごろから減らすよう心掛けるだけで、片頭痛を予防することができるでしょう。
  3. 寝過ぎに注意する
    発作時に睡眠をとることは片頭痛の軽減に効果的です。しかし、たとえば休日の朝などに睡眠をとりすぎて頭が何となく痛いと感じることがあるように、睡眠をとりすぎるのは禁物です。
  4. 食べ物にも注意が必要
    特定の食べ物や飲み物を摂る(詳しくは記事2:リンクを参照)と頭痛が起こることもあります。
  5. 予防薬を飲む
    ・カルシウム拮抗薬(ロメリジン:血管拡張効果があり血管の収縮を抑え、最初の収縮が起こりにくくなる)
    ・β遮断薬(プロプラノロール:血管拡張効果がある。末梢血管や自律神経へ作用する)
    ・抗てんかん薬(バルプロ酸ナトリウム:神経の興奮を抑える。血圧の低い方に用いられる)
    ・アミトリプチリン(トリプタノール:セロトニン放出を抑える。こちらも血圧の低い方に用いられる)
    などが有効です。ただし、効果があるかの判断には少なくとも2カ月かかります。

我慢できない痛みの時に。片頭痛の応急処置

上記で挙げた「痛む部位を冷やすこと」「静かで暗い環境に身を移すこと」「できるならばカフェインを含む飲み物を摂取すること」「(手元にあるならば)薬を飲むこと」は、万が一ひとりの時に片頭痛が起きてしまってもできる応急処置法です。
急な頭痛に襲われてしまっても、慌てることなく、まずはこれらの対処法を実践してみてください。

また、片頭痛が起こる直前にトリプタン系薬剤を飲むとより効果的と言われています。前兆がある人は前兆の段階で薬を飲みましょう。前兆がない人も、首が張ってきたなど何か体に異変があると思った時点で薬を飲んでおけば、応急処置としてかなりの効果が得られるはずです。

日本医科大学を卒業後、スウェーデン王国ルンド大学実験脳研究所助教授、日本医科大学神経内科准教授、同大学多摩永山病院脳神経内科部長を経て、現在は国際医療福祉大学三田病院予防医学センター長・神経内科教授を務める。2017年4月よりは、成田の医学部にて医学教育統括センター教授を兼ねている。神経内科全般、特に脳卒中、頭痛を中心に長年第一線の診療、教育、研究に携わってきた脳神経分野のスペシャリスト。予防医学から現場の臨床へのスムーズな連携を目指している。また、日本脳卒中学会評議員を始めとして、日本頭痛学会評議員、日本脳ドック学会評議員、日本神経治療学会幹事、日本脳循環代謝学会幹事など、様々な学会においても幅広く精力的に活躍している。

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