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インタビュー

公開日 : 2017 年 04 月 20 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

その頭痛は本当に片頭痛?片頭痛のメカニズムから原因、症状、見分け方まで

頭痛はとても一般的な症状で、誰もが一度は経験したことがあるはずです。頭痛には、脳出血や緑内障、顎関節症など何らかの疾患が原因で生じる「二次性頭痛」と、別の疾患によらない痛みそのものを病態とした「一次性頭痛」があります。今回ご紹介する片頭痛は一次性頭痛に分類され、ドクドクと脈打つような激しい痛みが、月経周期やストレス、気圧などの様々な要因によって急に現れることが特徴です。片頭痛は診断が難しく、適切な治療を受けている患者さんがほとんどいないという問題がありますが、専門医のもとでしっかりと治療を受ければその症状は劇的に改善するといいます。本記事では、頭痛専門医として長年数多くの片頭痛の患者さんを治療してこられた慶応義塾大学病院神経内科教授の鈴木則宏先生に、片頭痛のメカニズムと原因、症状についてお話しいただきます。

片頭痛とは?「頭が痛い」症状が疾患本体になる

緊張型頭痛や群発頭痛とならぶ一次性頭痛の一種

頭が痛そうな人

片頭痛は一次性頭痛という、別の疾患に基づかない頭痛の一種です。

通常、「頭が痛い」「お腹が痛い」などの痛みの症状は、痛みの箇所に何らかの問題があるために、その部位から発せられる要治療信号といえます。たとえば、関節が痛ければリウマチ、腹部が痛ければ胃炎や胃潰瘍などの消化器性疾患、喉が痛ければ呼吸器疾患など、痛みが生じる箇所には何らかの疾患が絡んでいることがほとんどです。しかし一次性頭痛は、痛みの箇所に原因となる明らかな炎症の所見や疾患が存在しません。つまり、頭痛の症状そのものが疾患本体として定義されているのです。これは非常に特殊な病態といえます。片頭痛の場合も、頭痛の原因となる疾患が見当たらないにもかかわらず、特徴的な激しい痛みが現れます。

【主な一次性頭痛】

・片頭痛

・緊張型頭痛

・群発頭痛

1990年代の統計調査によると、一次性頭痛の患者数は日本人全体の約45%に及ぶといわれています。このうち緊張型頭痛の患者数は24%、片頭痛の場合は8.4%が該当し、本邦には約840万人の片頭痛の患者さんがいらっしゃることになります。これほど多くの方が経験する頭痛であるにもかかわらず、正しく治療を受けている方は少ないことが現状です。

一次性頭痛以外の頭痛の種類―二次性頭痛や病気以外の頭痛がある

頭痛は、痛みの原因に応じて様々な種類に分類されます。一次性頭痛以外にも、二次性頭痛という原因疾患の随伴症状として起こる頭痛や、病気とは呼ばない生理現象としての頭痛などがあります。

【頭痛の様々な種類と原因】

・病気ではない頭痛

かき氷など、冷たいものを食べたときに生じる頭痛や、二日酔いによる頭痛など。時間とともに自然治癒するため、疾患には該当しないタイプの頭痛を指す。

・二次性頭痛

くも膜下出血、髄膜炎、脳内出血、脳室穿破、脳腫瘍など、他の疾患に起因する頭痛を指します。これらの疾患は命にかかわる危険性が高いため、頭痛で来院された場合はまずこれらの疾患によるものでないかを鑑別します。また脳や中枢神経以外の疾患でも頭痛が生じる場合もあります。緑内障、副鼻腔炎、顎関節症などは頭痛を伴う疾患としてよく知られています。

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