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インタビュー

公開日 : 2017 年 04 月 21 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

片頭痛の治療法―市販の頭痛薬や鎮痛剤などの治療薬は有効か?

片頭痛とは、原因となる疾患がないにもかかわらず、頭の片側にドクドクと脈打つような激しい痛みが生じる疾患です。片頭痛には客観的な診断の指標がないので他者から理解されにくく、病院を受診することをためらってしまい市販の鎮痛剤で症状を紛らわしている患者さんも少なくありません。しかし、鎮痛剤の過度な使用はかえって頭痛を悪化させてしまう恐れがあり、よい方法とはいえません。

片頭痛に対しては、非常に効果的な治療薬(トリプタン製剤)があります。これをタイミングよく服用することで、症状をかなり改善させることができるのです。ですから片頭痛を治療する場合は、まず専門医のもとで診断を受け、服薬のタイミングや予防法を医師と相談することが大事になります。記事1に引き続き、慶応義塾大学病院神経内科教授の鈴木則宏先生に、片頭痛の治療法と対処法についてお話しいただきます。

片頭痛で正しく治療を受けている人は少ない

記事1『その頭痛は本当に片頭痛?片頭痛のメカニズムから原因、症状、見分け方まで』で、片頭痛の患者数は840万人ほどいるにもかかわらず、治療を受けている方はほとんどいないとお話ししました。では、なぜ患者さんは治療を受けられないのでしょうか。これには理由があります。

片頭痛の患者さんの多くは、「ただの頭痛ではきちんと診てもらえないだろう」と思ってしまい、病院にいらっしゃいません。ですからそもそも頭痛を主訴に外来を受診する方が少ないのです。これに加えて、日本には頭痛の専門医が少なく、正しい診断をできる医師があまり多くいません。実は片頭痛などの一次性頭痛よりも、脳出血や脳梗塞といった原因疾患に伴う二次性頭痛を発見するほうが容易で、専門医以外の場合は検査でこうした重大な病気の所見が何も見つからなければ「異常なし」と診断して返してしまうこともあるほどです。痛みを治してほしいと病院に行ったのに、鎮痛剤を処方されて終わりでは患者さんは納得がいかないでしょう。このような悪循環によって、片頭痛の治療を受ける方は少なくとどまっているのです。

カルテ

片頭痛を治療しないと何が問題か?

片頭痛を放置すると社会生活に影響が生じる可能性が高い

暗い部屋で欝々としている人

片頭痛を治療せず放置することで生じる最大の問題は、社会的影響だと考えます。

記事1『その頭痛は本当に片頭痛?片頭痛のメカニズムから原因、症状、見分け方まで』でご説明したとおり、一次性頭痛は他の原因疾患を伴わない、頭痛本体を病態とした特殊な疾患であるため、頭痛以外にはどのような異常も見当たりません。また、痛みとは主観的な感覚ですから、他者は客観的に容態を確認できません。このため、片頭痛は周囲の方々の理解を得にくいのです。

こうした状況下に置かれてしまうと、患者さんは人に理解されないことが苦しくて徐々に引きこもりがちになり、ついには会社や学校に行けなくなってしまいます。こうして、患者さんの人間関係や雇用に支障をきたすことが、片頭痛を治療しないと起こりうる最も大きな問題です。

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