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インタビュー

公開日 : 2017 年 02 月 06 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)とは主に頬粘膜や歯肉に発生する慢性炎症性疾患

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎口腔外科学分野
津島 文彦先生

口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)という疾患をご存知でしょうか。口腔扁平苔癬とは口腔粘膜に生じる難治性の慢性炎症性疾患の一つで、歯科領域では比較的よく見かける口腔粘膜疾患です。よくウェブサイトなどで混同されている口腔白板症とはまったく違う疾患です。

(口腔白板症については、記事2 『口腔白板症(こうくうはくばんしょう)とは-癌化の可能性もあり注意が必要』で詳しくお伝えします)

東京医科歯科大学顎口腔外科学分野の津島文彦先生に、口腔扁平苔癬の症状や原因、検査・治療方法や口腔白板症との違いについて教えていただきました。

口腔扁平苔癬とは

口腔扁平苔癬白色型の画像
口腔扁平苔癬白色型1 画像提供:津島文彦先生

口腔扁平苔癬とは、口腔粘膜に生じた角化異常を伴う難治性の慢性炎症性疾患です。口腔粘膜、特に頬粘膜に両側性に白いレース状(網状)の病変を形成することが多く、びらんや潰瘍を伴うときもあります。口腔扁平苔癬は、40歳以降の女性に多く発症します。

当院口腔外科外来には、年間約100例の口腔扁平苔癬の新患患者さんが受診されます。患者さんの多くは、食事や会話時の口腔内の刺激・接触痛を主訴に受診されたり、歯科検診などで病変を指摘されて紹介受診されます。口腔扁平苔癬は原因や発症のメカニズムが未だによくわかっていないため、確立された治療法はなく、症状に合わせて行う対処療法がメインとなります。

口腔扁平苔癬の病態と症状

口腔扁平苔癬の病態

口腔扁平苔癬と一言でご紹介しても、その病態と症状のあらわれ方は実に多彩です。

口腔扁平苔癬の病態は、頬粘膜や歯肉,舌,口唇,口蓋,口底などに両側性または片側性に網状、丘状、斑状などの白色病変や紅斑、萎縮、びらん、潰瘍などの紅色病変を呈します。また、まれに水疱を形成することもあります。さらに、多部位に発生したり、白色病変と紅色病変が混在したりすることもあります。口腔扁平苔癬は、その臨床像に基づいて網状型、丘疹型、斑状型、潰瘍型、萎縮型、水疱型の6つの臨床視診型に分類されていました。しかし、病態が混在する症例では6分類に細分するのが難しいため、現在は白色病変が主要な部分を占める白色型(white type)と紅色病変が主要な部分を占める紅色型(red type)の2分類が主流になってきています。

口腔扁平苔癬は白色型と紅色型で分類されるようになった

口腔扁平苔癬は白色型
口腔扁平苔癬白色型2 画像提供:津島文彦先生
口腔扁平苔癬_紅色型_その2
口腔扁平苔癬紅色型 画像提供:津島文彦先生

口腔扁平苔癬の症状

口腔扁平苔癬の症状は、自覚症状が全く無いものから、口を開けた際に感じる突っ張り感や違和感などの軽度なものから、熱いまたは辛い食べ物や歯磨き粉がしみて痛いなどの刺激痛や、食事や会話の際に粘膜が擦れて痛いなどの接触痛を自覚するものまでさまざまです。

一般的に紅色型の方が症状を強く認めます。

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