院長インタビュー

親切で小回りの利く総合病院を目指したい-明和病院の取り組みと目指す姿

親切で小回りの利く総合病院を目指したい-明和病院の取り組みと目指す姿
山中 若樹 先生

医療法人明和病院 理事長/院長

山中 若樹 先生

この記事の最終更新は2018年05月24日です。

医療法人 明和病院は、兵庫県西宮市にある総合病院です。もともとは川西航空機という企業の社員のために作られた付属病院でしたが、戦後は地域住民の支えとなる病院として運営されてきました。

病床数357床という中規模病院ながら、ERやがん診療、周産期医療、訪問看護と地域住民のニーズに幅広く対応しています。

そんな明和病院では、現在どのような取り組みを行っているのでしょうか。同院の理事長と院長を兼任される山中 若樹先生にお話を伺いました。

 

明和病院は、戦前から西宮市に建ち、救急医療を中心とした高度医療を地域住民に提供し続けています。

西宮市は人口増加地域ではありますが、高齢化も徐々に進んできています。そうした地域の幅広いニーズに対応するため、22の診療科と9つの専門外来を設け、地域を支える医療機関として機能の充実に努めています。

 

地域密着型病院を掲げる当院では、北米型ERを採用し、1〜2.5次救急まで幅広く対応しています。2018年現在、救急搬送数は年間1,000〜2,000件、受診者総数は約8,000〜9,000名に昇ります。その約半数が、60歳以上の高齢者です。

高齢化社会がさらに進み、在宅医療の現場や施設から多くの高齢者が運ばれてくることを想定し、当院のERは2.5次救急まで受け入れています。特に、誤嚥による肺炎心不全、転倒のための骨折などで搬送される、ご高齢の患者さんが増えていくと予想できます。そのため、今後もERの機能をさらに強化していきたいと思っています。

 

当院は近隣に、手術を軸としたがんの集学的治療ができる明和キャンサークリニックを設立しています。もともと当院の強みであった外科的治療に加え、放射線治療装置やPET-CT検査などを可能とする設備や外来化学療法室を整えることで、がん診療に関わる治療・検査に対応できるようにしています。肝がん、膵がん、大腸がんを中心に、呼吸器や乳腺、甲状腺、泌尿器、口腔と、幅広くがんに対応しています。

 

 

当院の強みのひとつとして、スポーツ整形も挙げられます。なかでも膝前十字靭帯損傷や半月板損傷の治療には定評があります。その実績が評価され、FIFAメディカルセンターとしても認定されています。

当院とは別に、明和アスレチックリハビリセンターという関連施設を設け、医師や理学療法士、アスレチックトレーナーが協力して治療やリハビリテーションを行っています。

 

 

2010年に総合健診センターを開設し、予防医療にも力を入れています。特定健診から人間ドック脳ドックやPET-CTなどさまざまな健診コースを取りそろえ、2018年5月現在まで約2万名の方に利用していただきました。

この健診センターは、病院に併設されているため、何かあればすぐに治療につなげることができます。病気の予防や早期発見、治療を一貫して行うことで、地域の方々が元気に長く生きるためのサポートができればと考えています。

 

これからは西宮市も、超高齢社会が進んでいきます。ご高齢の方は、さまざまな病気をお持ちのため、その都度違う病院を受診するのは大変です。できる限り当院で対応できるようにしていきたいと考えています。

信頼と親切に基づいた、技術とおもてなしで差別化できる病院でありたいと思っています。

 

若手の医師に伝えたいことは、土台を広く持ってほしいということです。狭い領域に自分を閉じ込めることなく、専門領域ばかりにこだわり過ぎずに、幅広く診療できるように勉強してほしいと思います。

まずはどんな患者さんでもみようという貪欲な姿勢が必要です。専門領域に関しては、それから磨けばよいと思います。

総合診療能力の高い、親切で信頼できる医療を提供できる医師になってください。

 

地域住民のみなさまに伝えたいことは、我々は小回りの利く親切な総合病院でありたいということです。そのために、「明和病院に来るとホッとする」といわれるような病院を目指したいと思います。

当院のERセンターは24時間365日稼働しており、いつでご利用いただけます。地域のみなさまに安心してお越しいただけるよう、職員一同これからも努めてまいります。

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