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院長インタビュー

自分や、自分の家族が病気になったときに掛かりたい病院へ―複十字病院の取り組み

自分や、自分の家族が病気になったときに掛かりたい病院へ―複十字病院の取り組み
大田 健 先生

公益財団法人 結核予防会 複十字病院 院長

大田 健 先生

目次
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東京都清瀬市にある公益財団法人 結核予防会 複十字病院は、豊かな緑に囲まれた環境にあります。結核が不治の病として恐れられていた時代、結核医療に貢献し、2018年現在まで約70年の歴史を築いてきました。結核患者さんが減少している昨今は、呼吸器疾患、がん、生活習慣病に注力し、地域の方々に必要な医療を提供しています。

これからの時代に向けた病院としての取り組みや、同院の強みについて、複十字病院の院長である大田 健先生にお話を伺いました。

複十字病院 外観

複十字病院は、1947年に財団法人結核予防会を母体とし、結核研究所臨床部として発足しました。1989年には、複十字病院に名称を変更し現在にいたります。

当院の発足当時、結核はほかの疾病と比べて死亡率が飛びぬけて高く、非常に深刻な問題でした。そのため、当院は結核対策に努力を重ねてきました。この経験が当院の礎となり、結核が減少した後は、呼吸器疾患全般の診療を行っています。近年、日本の高齢化は急速に進行し、多くの方々がかかるとされる病気の質も変わってきました。当院ではこの現状により適切に対応するため、結核以外で増加している呼吸器(肺炎喘息COPD間質性肺炎など)・がん(とくに肺がん乳がん大腸がんなど)・生活習慣病に対する医療を3つの柱とし、積極的に取り組んでいます。

ほかにも、急性期一般病棟に加えて地域包括ケア病棟を開設することで機能面を拡充し、医師・看護師・理学療法士のチームによる在宅医療への支援、健康管理センターにおける人間ドックの実施、さらにその結果をいかした予防医学への取り組みなどによって地域に貢献しています。

これらの取り組みにより、当院は以下に認定あるいは指定されています。

  • 厚生労働省認定の東日本における結核医療「高度専門施設」
  • 東京都認定の肺・大腸・乳がんを対象とする「がん診療連携協力病院」
  • 東京都認定の「難病医療協力病院」
  • 東京都認定の「地域医療連携型認知症疾患医療センター」
  • 東京都指定の「二次救急医療機関」
  • 東京都指定の「感染症診療協力機関」および「感染症入院医療機関」
  • 長崎大学認定の臨床研究における連携大学院「長崎大学医歯薬学総合研究科大学院」
  • 学校法人北里研究所と公益財団法人結核予防会との「包括的連携協定」

当院は、これからの時代に向けた病院として運営するために、呼吸器の病気・がん・生活習慣病を医療の3本柱としています。それぞれの分野で、核となる医師を中心に据え、取り組んでいます。

外来廊下

当院の呼吸器センターに属する呼吸器内科には、呼吸器内科に特化した医師が20名以上在籍しています(2018年7月時点)。結核・結核以外の肺感染症・肺がんCOPD喘息・びまん性肺疾患(間質性肺炎サルコイドーシスなど)・アレルギー関連疾患と、ほぼすべての呼吸器の病気に対応しています。合併症などによって、難しいとされる手術も積極的に引き受けており、東日本全域から患者さんがいらっしゃいます。

外来化学療法室

がん診療については、東京都より肺がん・大腸がん乳がんの「がん診療連携協力病院」に指定されています。当院のがんセンターは、外来化学療法科と緩和ケア診療科によって構成されており、別途乳腺センターと消化器センターも設けております。

糖尿病・生活習慣病センターは、患者さんの健康的な生活を維持するための、お手伝いをする目的で設立しました。生活習慣病は、内分泌疾患(生活習慣とは無関係に発症するホルモンの病気)が原因で発症することも考えられます。このため、患者さんの生活習慣だけではなく、内分泌疾患の併発の可能性を考え、慎重に診療を進めていきます。

病室

当院では、PET/CT・MRI・CT・γ-カメラ(ガンマカメラ)を所持しています。PET/CTは1回の撮影で、病巣の位置や大きさ、転移場所を見つけることができる装置であり、がんの代謝活性情報も得ることができます。これらの機器を所有し、近隣の医療機関にも利用していただいています。

当院は、地域の先生方との結びつきが古くから続いており、密な連携体制ができあがっていると強く感じています。さらに、連携をより強固なものにするため「登録医会」を組織しています。これによって、患者さんの病気や症状に応じた医療体制をつくることができ、より充実した診療内容になっています。

地域の方々が重度な要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けることができるよう、地域包括ケア病棟を設立しました。近隣の医療機関との連携がさらにスムーズになるよう、地域医療連携室を開設し、紹介患者さんの受け入れも行っています。当院からご自宅へ帰っていけるように、密度の濃いケアを行い、お役に立てればと考えています。

自分の持ち味を発揮しようという意思を持ち続けてください。そして、自分が患者さんの立場なら、どう診療してほしいか。指導医の立場なら、自分が研修医のとき、どのように指導してほしかったか。行動の内容を相手の立場に立って考えましょう。相手の立場を考えて実行する、ということは人として大切なことです。また、近頃、「医療は算術」という言葉も目にします。しかし、「医療は仁術」という言葉を大切に、そして、謙虚に、誠実に、一緒に自己研鑽をしていきましょう。

「自分や、自分の家族が病気になったときに掛かりたい病院」という、ひとつのイメージをみんなで心掛け、同じ方向を向いて、ともに頑張りましょう。

当院の特徴や強みをうまく利用していただければと思っています。「こういう診療を行ってほしい」などのご要望をいただければ、当院が行える内容であれば一生懸命取り組みます。また、当院の健康管理センターのさらなる充実を図り、地域の皆さんが健康で活躍できる社会の実現に、貢献したいと考えております。

「自分や、自分の家族が病気になったときに掛かりたい病院」という概念を大切にして、患者さんの目線に立って、よりよい医療を提供し、これからもこの地域の皆さんの健康に貢献していきます。

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  • 公益財団法人 結核予防会 複十字病院 院長

    大田 健 先生

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