【院長インタビュー】

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神戸市の中核病院として、患者さんの立場で地域医療を実践する神戸市立医療...
地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立医療センター西市民病院(以下、神戸市立医療センター西市民病院)は、神戸市に4つある市民病院のひとつです。同院は、2013年に地域医療支援病院の指定を受け...
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神戸市の中核病院として、患者さんの立場で地域医療を実践する神戸市立医療センター西市民病院

公開日 2019 年 04 月 25 日 | 更新日 2019 年 04 月 25 日

神戸市の中核病院として、患者さんの立場で地域医療を実践する神戸市立医療センター西市民病院
有井 滋樹 先生

地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立医療センター西市民病院 院長

有井 滋樹 先生

目次

地方独立行政法人神戸市民病院機構 神戸市立医療センター西市民病院(以下、神戸市立医療センター西市民病院)は、神戸市に4つある市民病院のひとつです。同院は、2013年に地域医療支援病院の指定を受け、地域の医療機関と連携しながら地域医療に貢献し続けています。その後、患者さんの立場で考える医療提供を目指し、診療内容の充実や職員教育を熱心に行っています。

患者さんの立場で考え実践する地域医療とは、どのようなものでしょうか。院長である有井滋樹先生にお話を伺いました。

神戸市の医療の中核を担う神戸市立医療センター西市民病院

神戸市立医療センター西市民病院 外観
神戸市立医療センター西市民病院 外観

当院は、1924年に神戸市立神戸診療所から歩みをはじめました。その後、増床・改称を経て、1970年に現在の神戸市長田区に病院を構えました。2007年には、病院名を神戸市立医療センター西市民病院に改めた後、2013年に地域医療支援病院の指定を受けました。

当院は、神戸市を中心とする地域の中核病院として、地域医療に貢献する役割があります。地域の方が求める医療を提供するために、診療科の充実や医療体制の整備など多様な取り組みをしています。

医療サービスの面だけでなく、患者さんの気持ちに寄り添う医療を提供していけるよう、よりいっそう職員教育に力を入れてまいります。

手術後の早期回復を目指して

外科―消化器がん・肺がんに対する内視鏡手術

外科では、一般外科および呼吸器外科・消化器外科・乳腺外科・血管外科を専門領域として、診療を行っています。

外科の強みは、消化器がんと肺がんに対する内視鏡手術です。内視鏡手術は、開腹手術と比べて一般に出血が少なく、切開部が小さいことが特徴です。そのため、患者さんの体の負担が少なく、早期回復が望める手術とされています。当院では、全身麻酔手術764例のうち73.5%が内視鏡手術です(2017年1月から12月までの手術症例数より)。

現在、外科では内視鏡手術に加え、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を用いた手術にも積極的に取り組んでおります。

整形外科―リハビリテーション技術部との連携で目指す患者さんの早期復帰

整形外科では、脊椎・人工関節手術に注力しています。また、骨折に対する手術も数多く行っています。

最近の特徴は、外傷に伴う骨折のみならず、骨がもろくなっている高齢者の転倒による骨折などが増加していることです。そのため、骨折をきっかけとする寝たきりや要介護生活を防止するための回復期リハビリテーションに力を入れて、ご自宅への早期復帰を支援しています。

地域の皆さんが求める医療提供を目指して

地域の方が求める医療は、多岐にわたります。社会の高齢化が進むにつれ、救急医療や認知症治療が求められています。一方、若い世代にとって、子育てしやすい地域づくりは欠かすことができない要素といえるでしょう。

次の項目では、地域の方の声に幅広くお応えする取り組みについてご紹介します。

神戸市立医療センター西市民病院 内観
神戸市立医療センター西市民病院 内観

救急総合診療部・集中治療部―地域の救急医療を担う体制整備

「救急医療は医療の原点である」という思いから、救急医療体制の整備が急務であると考えています。私が院長に就任後、救急要請に応える病院となるために、改革を推し進めています。

当院の救急医療は、救急総合診療部・集中治療部、全科におよぶ専攻医、初期研修医が担っています(2019年4月時点)。救急総合診療部は、救急患者さんの初期診断と治療を行い、各診療科に引き継いでいます。集中治療部では、急性期の重症患者さんを多職種によるチーム医療で全身管理をしています。

これからも、救急総合診療部・集中治療部を中心に各診療科と連携し、24時間365日体制で地域の救急医療を担ってまいります。

認知症疾患センター―地域の認知症治療ネットワークの構築

社会の高齢化と共に、神戸市でも認知症患者さんが増加傾向にあります。当院は、神戸市から認知症疾患医療センターの指定を受け、認知症の早期発見・早期治療を目指しています。また、患者さんやご家族の要望に沿う治療を提供するために、地域の医療機関や介護施設などとの連携を強化したいと考えています。

今後は、地域の医療機関や介護施設と情報共有していき、地域の認知症治療ネットワークの構築に尽力していきます。

産婦人科―若い世代の方が安心して住むことができる地域づくりを目指して

妊娠や出産に伴い、どなたでも不安に感じることや出産や育児について知りたいことが生じるでしょう。当院では、その際に気兼ねなく参加できる教室を多数ご用意しています。

お母さんを対象とした「ほのぼの教室」では、妊娠中の過ごし方や出産準備の講習をしています。ご家族で参加できる「両親教室」では、育児に関する講習を受け、実際におむつ交換や抱っこの練習ができます。

また、出産後にもお悩みを抱え込んでしまうというご相談を受け、産後外来と母乳外来を実施しています。育児相談に留まらず、お母さんの心のケアまで行っていますので、一人で不安な気持ちや悩みを抱え込まず、助産師にご相談ください。

当院は、これらの教室や外来を設けることによって、若い世代の方が安心して住むことができる地域づくりに貢献していきます。

小児科―小児アレルギーチームでの取り組み

小児科では、アレルギー治療に特に力を入れています。アレルギーは、食物アレルギー・アトピー性皮膚炎・気管支喘息など多種多様な病気を包括しています。そこで、医師・看護師・管理栄養士など多職種の職員で小児アレルギーチームを組織し、多方面から治療を実施しています。小児アレルギーチームでは、小児科・皮膚科・呼吸器内科の医師がチームに参画し、それぞれの専門分野での知識や技術を活かして治療に当たっています。

小児アレルギーチームは、治療だけでなくご両親や管理栄養士向けの小児アレルギー予防講習会を実施しています。小児科では、小児アレルギーチームを中心に、アレルギーの予防から治療まで正しい知識の普及に励んでまいります。

これからの医療を担う若手医師の皆さんに伝えたい思い

若手医師へ

若手医師時代の研鑽が、10年後20年後の医療を支える存在になれるか否かの分岐点になります。そこで若手医師の皆さんには、常に向上心を持って、医療に取り組んでほしいと願っています。診療の技術を磨くだけでなく、患者さんの立場になって考え、その思いに寄り添える豊かな人間性を身につけていただきたいです。また、患者さんの求める高い臨床能力と人間性に応えることのできる医師であってほしいと思います。

当院は、若手医師の皆さんが医療を支える存在になるよう教育に力を入れています。若手医師の皆さんは、先輩医師へ敬意を払うことは忘れず、しかし臆することなく疑問を尋ね、知識や技術を吸収してください。そして、コメディカルからも大きな信頼を得る臨床能力と人間性を磨いてください。

地域の皆さんへ

当院では、医師・看護師・コメディカルなどの全ての職員が日々研鑽に励んでいます。これは、当院が地域の中核病院として、神戸市にお住まいの方をはじめ、周辺地域の方が求める医療を実践するためです。

近年は特に、高度で複雑化している現在の医療に加えて、複数の病気を抱える高齢患者さんが増加しています。このような状況下では、各診療科の診療レベルを高めるだけでなく、多職種によるきめ細かく心のこもったチーム医療が欠かせないと考えています。

当院は、今後よりいっそう地域の医療機関・介護施設などと連携を強化し、地域医療に貢献していきます。

1973年に京都大学医学部第1外科入局し、医師としてのキャリアをスタートした。2000年には東京医科歯科大学肝胆膵・総合外科教授、2012年には独立行政法人 労働者健康安全機構浜松労災病院の病院長に就任。教授や病院長を歴任し、2018年より地方独立行政法人 神戸市民病院機構 神戸市立医療センター西市民病院の病院長に就任。病院長就任以降、地方独立行政法人 神戸市民病院機構理事および独立行政法人 労働者健康安全機構 浜松労災病院名誉院長にも着任し、広く活躍している。