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視覚障害の早期発見に有用な「OCT」とは?眼科検診の重要性について

ニュース(スポンサード)

最終更新

2019/09/09

2019 年 09 月 09 日
更新しました
2019 年 08 月 26 日
掲載しました
視覚障害の早期発見に有用な「OCT」とは?眼科検診の重要性について
中野 匡 先生

東京慈恵会医科大学 眼科学講座 主任教授

中野 匡 先生

目次
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視覚障害とは、視力が低下したり視野が狭まったりすることで、生活に支障が生じている状態のことです。緑内障網膜色素変性(もうまくしきそへんせい)、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)といった視覚障害を引き起こす目の病気は、多くの場合、自分では気づかないうちに進行します。発症すると、最悪失明などの重篤な視覚機能障害を生じることもあり、自覚症状がないときでも、40歳を過ぎたら、一度は眼科を受診して詳しい検査を受けておくことが大切です。

本記事では、眼科検診を受けることの重要性について述べるとともに、近年急速に普及してきた視覚障害の早期発見に有用なOCT(光干渉断層計)という検査法について、東京慈恵会医科大学眼科学講座主任教授の中野匡先生にお話しいただきました。

視覚障害の原因になる目の病気とは?

自覚症状がないまま進行することが多い目の病気

目の病気には、結膜炎や網膜剥離(もうまくはくり)などの突発的に起こる病気と、緑内障や網膜色素変性などの慢性的に起こる病気があります。慢性的な目の病気のなかで、視覚障害を引き起こす原因となる主な4つの病気を紹介します。

  • 緑内障…視神経と網膜の神経線維に異常が起こり、徐々に視野が狭くなる病気
  • 網膜色素変性…網膜の光を感じる細胞に異常が生じ、徐々に視野が狭くなる病気
  • 糖尿病網膜症…糖尿病の合併症として発症し、視力低下や失明につながる病気
  • 加齢黄斑変性…網膜の中心部(黄斑部)に変性が生じ、視野のゆがみや視力障害が起こる病気

いずれもゆっくり進行する病気であり、発症してもなかなか自覚しにくいことが共通しています。たとえば、緑内障や網膜色素変性は、どちらも周辺の視野からじわじわ狭くなることが多いため、発症していてもなかなか目の異常に気づきにくいといわれています。

自覚症状が出にくい慢性的な目の病気は、早期発見と治療が課題

イラスト

視覚障害を引き起こす原因疾患の第1位は、2000年頃までは糖尿病網膜症でした。しかし、眼科と内科の連携により重篤な糖尿病網膜症が減ったことや、新しい糖尿病薬の登場で血糖値がコントロールしやすくなったなどの要因により、結果として糖尿病網膜症の順位は下がってきています。

その一方で、緑内障の患者さんは増加し続け、不名誉にも視覚障害の原因疾患の第1位を守り続けています(2019年時点)。その背景として、緑内障患者が多い高齢者がますます増加していることや、PCやスマートフォンが必要不可欠な社会となり、ますます目を酷使する機会が増え、リスクとされる近視*が引き続き増加傾向にあることなどが気になる要因として挙げられます。さらに、自覚症状が出にくいことから適切な診断に結びつかず、緑内障にかかっていることに気がつかず、治療をしていない患者さんが多いことも大きな課題となっています。

近視…近くの物を見るときはピントが合うが、遠くの物を見るときにピントが合わずぼやけて見える状態。

視覚障害を治療しないとどうなるの?

生活の質(QOL)が低下し、交通事故の恐れも

多くの目の病気では、治療の開始が遅れると、生活の質(QOL)が大きく低下する可能性があります。たとえば、加齢黄斑変性では視野の中心が見えにくくなるため、見ようとする物がちょうど見えなくなり、とてもストレスを感じることが多くなります。また、緑内障や網膜色素変性にかかると、視野が周辺から徐々に狭くなるため、自分では見えていないことに気づきにくいことが多いです。幸か不幸か、視野が悪くても病気が進行しない限り健康な目の人と同じように視力は保たれるため、自動車免許の更新時も視力の基準を満たし、検査をパスすることが多いです。急に視野が狭くなるわけではないため、ある程度は顔や目を動かして狭くなった視野をカバーできます。しかし、視野の障害レベルによっては、大変危険な状態で運転している可能性があります。

自己判断せず眼科で検査を受けることが大切

慢性的な目の病気の多くは、症状を自覚しにくいことが多く、眼科にかかるかどうかを自己判断だけでするのは危険な場合が多いです。そのためか、運よく人間ドックや健康診断などで目の異常を指摘されていても、「見えているのだから大丈夫」だと思いこみ、眼科で精密検査を受けないという患者さんは少なくありません。自己判断せず、眼科でより詳しい検査を受けることが大切です。