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切れ痔(裂肛)の原因と治療方法

切れ痔(裂肛)の原因と治療方法
家田 純郎 先生

医療法人愛知会 家田病院 院長

家田 純郎 先生

目次
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一言で痔と言っても、痔の種類によって対処法や通院頻度が異なります。便秘や下痢などの排便異常を原因として起こるといわれている切れ痔は、薬で症状をコントロールできるのか、手術をしたほうがよいのか、治療方法について医師とよく相談することが大切です。

今回は、切れ痔の治療法について、家田病院院長の家田純郎先生にお伺いしました。

切れ痔の治療のポイント

便の状態を整えることが重要

切れ痔は、便秘や下痢などの排便異常が原因で、肛門の皮膚に傷がつき、痛みや出血などが起こる肛門の病気です。便の状態を整えることで症状の改善が期待できます。

切れ痔によるお尻の痛みに対しては、痛み止めの軟膏や、腫れを減らす飲み薬を使用することがあります。お尻を傷つける原因となる便の状態を整えるためには、軟便剤や整腸剤、必要に応じて下剤などを使用します。

手術を実施するかどうかについては、肛門科の医師の間でも意見が分かれます。当院は、切れ痔の症状を負担に感じている患者さんには、手術をご提案しています。ただし、手術をしても、排便異常が改善されなければ、切れ痔は再発するため、手術は治療の第一選択ではありません。

通院頻度は薬の処方日数に合わせて

軟便剤などの薬を使ったことがない患者さんには、2週間から1か月に1回程度通院していただきながら、患者さんに適した薬の配合量を検討します。患者さんに適した薬の配合量が決まったら、服薬を継続していただき、薬の処方日数に合わせて通院の頻度を決定します。

手術の対象になる切れ痔

切れ痔を繰り返して慢性化すると、薬で治療することが難しい難治性の切れ痔を発症することがあります。手術の対象になる難治性の切れ痔には、次のようなものがあります。

肛門狭窄(こうもんきょうさく)

切れ痔を発症すると、切れた部分が治る過程で、肛門周囲の組織が少しずつ固くなっていきます。そのため、切れ痔を繰り返しているうちに徐々に肛門が狭くなり、便が出にくくなる「肛門狭窄」を発症することがあります。肛門狭窄の患者さんのなかには、便の出にくさを感じているにもかかわらず、下剤などを服用して対応して、肛門狭窄に気づかない方もいます。根本的に治療するためには手術が必要です。

肛門皮垂(こうもんひすい)

傷ついた肛門の腫れが引いたあとで、皮膚が伸びてしまう「肛門皮垂」を発症することがあります。皮膚の形を整えるためには手術が必要です。

切れ痔から発生する痔瘻

切れ痔の傷から細菌感染が起こると、切れ痔から発生する痔瘻を発症することがあります。一般的な痔瘻と同じく、根本的に治療するためには手術が必要です。