
膀胱がんとは膀胱にできるがんのことです。早期発見により治癒が見込めるがんであり、気になる症状があればなるべく早いタイミングで医療機関を受診することが大切です。
それでは、どのような症状が出たときに、膀胱がんを疑うのでしょうか。また、膀胱がんが疑われると、どのような検査が行われるのでしょうか。
膀胱がんの症状として痛みを伴わない血尿がよくみられます。血尿は、尿に血が混じっていることが見て分かる無症候性肉眼的血尿や、見た目では分からず尿検査でのみ分かる顕微鏡的血尿があります。また、血尿より頻度は低いですが、排尿時の痛み、残尿感、頻尿といった膀胱炎によく似た症状がみられることもあります。
膀胱がんは、このような症状をきっかけとして医療機関を受診することで見つかることがほとんどです。また、健康診断の尿検査で尿潜血(顕微鏡的血尿)を指摘され、精密検査を行うことでがんが見つかることもあります。自分では深刻に捉えていなかった症状が思わぬ病気につながることもあるため、気になる症状があれば泌尿器科やかかりつけの内科などに相談することが大切です。
医療機関を受診して膀胱がんが疑われた場合、まずは尿を用いた検査、超音波検査、そして膀胱鏡検査を行います。
尿を用いた検査として、尿細胞診検査や腫瘍マーカーの検査がありますが、これらの検査だけで診断を確定することはできないため、精密検査を行う前のスクリーニング検査や、診断の補助として行うことが一般的です。尿細胞診検査で異常が認められた場合は、膀胱に内視鏡を挿入して組織を採取する経尿道的膀胱腫瘍切除術により膀胱の腫瘍組織を一部採取し、がん組織を顕微鏡で直接観察する病理検査の結果をもって、診断を確定します。
尿を採取し、尿中にがん細胞がないかを観察します。痛みのない検査ですが、患者によってはがんがあってもがん細胞が観察されないことがあります。しかし、より悪性度が高いがんでは異常がみられる頻度が高くなります。一般的に、スクリーニング検査や診断の補助として行われます。
膀胱がん患者の尿に特徴的にみられる物質の有無を観察します。NMP22、サイトケラチン8・18の2種類の腫瘍マーカーがあります。全ての患者で陽性となるわけではないため、スクリーニング検査や診断の補助として用いられます。
体の表面に機器を当て、超音波を放出することで膀胱の様子を観察します。がんのタイプによってはこの検査で見つけにくいものもあるため、膀胱鏡検査や尿細胞診検査も同時に行われることが一般的です。
尿道から膀胱鏡(内視鏡)を挿入して膀胱内を観察します。がんの発生部位や大きさ、大まかなタイプなどを確認することができます。
膀胱に内視鏡を挿入して組織を採取し、採取した組織を顕微鏡で観察してがんの種類や広がり方を観察します。確定診断のために行われる検査ですが、治療(がんの切除)と同時に行われる場合がほとんどです。
これらの検査のほか、膀胱がんと診断された場合は、合併症やがんの転移の有無を調べるためにCT、MRI検査などを行うこともあります。
膀胱がんの治療は大きく分けて手術、膀胱内注入療法、薬物療法(化学療法など)、放射線治療の4つがあります。どの治療を選択するかは病状や患者の生活環境などによって異なります。
広がりが浅いがんでは、経尿道的手術後に膀胱内への薬剤の注入を行う治療ができる場合もあります。一方、がんが膀胱の深くまで広がっているような場合は膀胱の摘出手術が必要になることがあり、この場合はある程度長い期間の入院が必要になることがあります。化学療法はがんが転移していて手術が難しい場合や、手術と組み合わせて補助的に用いる場合があります。この場合、入院が必要になるかどうかは治療法や病状によって異なります。
膀胱は尿を排出するための重要な器官で、膀胱の摘出手術を行った場合は手術前とは違う方法で尿を体外に排出する必要があります。そのための手術は尿路変向術と呼ばれ、小腸の一部を切り離し一方に尿管をつなぎ、反対側を腹壁に開けた孔から出す(ストーマ)回腸導管という方法が一般的です。
どのような治療を行ったとしても、治療後は定期的に医療機関を受診し、検査を行う必要があります。
膀胱がんが疑われたときは痛みが少ない検査を中心に実施し、これらの検査で異常が認められた場合に病理検査を行います。膀胱がんでみられる血尿は痛みを伴わないことも多く、忙しいと放置してしまうこともありますが、気になる症状があれば病院を受診し、早期発見につなげるようにしましょう。
周辺で膀胱がんの実績がある医師
独立行政法人 国立病院機構 東京医療センター 泌尿器科 副医長
国立病院機構 東京医療センターー低侵襲な医療を患者さんに提供することで地域医療に貢献する
区西南部医療圏の医療を支える東京医療センターによる、前立腺がん・子宮体がん・胃がん.大腸がん・慢性中耳炎.真珠腫性中耳炎の治療をテーマにした特集です。
内科、アレルギー科、血液内科、リウマチ科、外科、精神科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、腫瘍内科、感染症内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、膠原病内科、脳神経内科、放射線診断科、放射線治療科
東京都目黒区東が丘2丁目5-1
東急田園都市線「駒沢大学」 徒歩15分
九段坂病院 泌尿器科 部長
内科、外科、心療内科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、麻酔科
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東京メトロ東西線「九段下」4番出口 東京メトロ半蔵門線、都営地下鉄新宿線も利用可能 徒歩3分
東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 医歯学系専攻 器官システム制御学講座 腎泌尿器外科学 講師
内科、血液内科、膠原病・リウマチ内科、外科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、美容外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
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JR中央・総武線「御茶ノ水」東京メトロ丸ノ内線も利用可能 徒歩3分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」 徒歩5分
順天堂大学医学部附属練馬病院 泌尿器科 教授・診療科長
順天堂大学医学部附属練馬病院―“ワンチーム”で充実した医療を地域に届ける
練馬区の医療を支える順天堂大学医学部附属練馬病院によるを不整脈・子宮頸がん・大腸がん・前立腺がんテーマにした特集です。
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東京都練馬区高野台3丁目1-10
西武池袋線「練馬高野台」 徒歩3分
医療法人インテグレス 新橋消化器内科・泌尿器科クリニック 理事長
胃・大腸カメラを“眠ったまま”で、消化器と泌尿器の症状を幅広く診療
新橋消化器内科・泌尿器科クリニック(東京都港区新橋1丁目11-5 コルティーレ銀座ビル 7F 8F:JR・東京メトロ・都営線・ゆりかもめ「新橋」駅 徒歩1分)の病院ページ。
泌尿器科、消化器内科、内科
東京都港区新橋1丁目11-5 コルティーレ銀座ビル 7F 8F
JR東海道本線(東京~熱海)・JR山手線・JR京浜東北線・JR横須賀線・東京メトロ銀座線・都営浅草線・ゆりかもめ「新橋駅」 徒歩1分
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再発リスクの評価
表在性膀胱癌の手術を6月に行い、単発抗がん剤注入を受けました。 その後、先9月の膀胱鏡検査では、再発をしていませんでした。 比較的簡易な処置で済む癌ですが、1年以内の再発率60%程度と高く、一度再発すると2度目は70%、3度目80%、とさらに上がるそうです。 よって近場の泌尿器科のクリニックでがん細胞診の尿検査を毎月受け、3ヶ月毎に膀胱鏡検査をすることにしています。 しかし、その確率の高さを考えると憂鬱です。先手を打ち再発リスクを下げる方法はないのでしょうか? また、よしんば再発が免れたとしても、いったいあと何年再発への注意をしなければいけないのか?見通しが欲しいです。
治療方法など
2018.6に非浸潤型膀胱がん発症、2ヶ所Ta、ローグレード 2019.5再発2ヶ所、2020.5再発2.5ヶ所手術は実施予定 (2018.11、2019.12は再発せず) いずれもTURBT手術を実施 手術後、抗がん剤注入せず 抗がん剤注入しないのは効果が変わらない 又同病院ではやっていない とのこと (病院は、がんを診察したクリニックからの紹介) 質問 1.抗がん剤の効果は無いのか 2.再発時の手術後、抗がん剤は注入しないのか 3.将来、BCG注入必要になった際、BCGは副作用があり、その代替で抗がん剤注入しないのか 4.転院しても抗がん剤注入した方が良いのか 5.転院は簡単に出来るのか 6.転院の手続きはどうするのか 7.BCG注入で萎縮の副作用があれば、膀胱を切除するしかないのか 以上
86歳、膀胱癌で手術後のBCG注入治療は必要か教えてください。
86歳で膀胱癌と診断され手術後BCG注入治療を勧められたのですが、介護施設の主治医に副作用が大変だから勧められないと言われ治療をお断りしたら再発・再発で1年間に3度の手術を受ける結果となりました。3月3日に手術をしましたのでまた1ヶ月後に治療を勧められると思います。癌は再発、転移するので治療が絶対必要だとおっしゃる先生と、高齢で進行がゆっくりなのに副作用が大変な治療をする必要はないとおっしゃる介護施設の主治医、知識や経験が全くない私はどちらを選択すれば良いのか悩んでおります。良きアドバイスをどうぞよろしくお願い致します。
膀胱がんでのBCGについて
来月からBCGを開始するのですが 1.BCGはやるべきか 2.一般に生じる副作用はどのようなものか 3.BCGは恐ろしい気がするのですが
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