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NTT東日本関東病院の予防医学センターが提供する人間ドックとは? ——人間ドックの種類や特徴を解説

NTT東日本関東病院の予防医学センターが提供する人間ドックとは? ——人間ドックの種類や特徴を解説
郡司 俊秋 先生

NTT東日本関東病院 副院長・予防医学センター長

郡司 俊秋 先生

目次
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NTT東日本関東病院の予防医学センターでは、人間ドックを受けられる方に対して安全で質の高い検査を提供するためにさまざまな取り組みを行っています。また、多様なニーズに応えるために複数のコースを用意しています。

今回は、同センターで実施している人間ドックの特徴や種類などについて、予防医学センター長を務める郡司(ぐんじ) 俊秋(としあき)先生にお話を伺いました。

NTT東日本関東病院 予防医学センター 外観
NTT東日本関東病院 予防医学センター 外観

当院の予防医学センターは、病院で提供する人間ドックを行う施設です。元々健康管理センターという名称で人間ドックや一般健診を行っていました。2005年から2006年にかけて、病院としてさらに受診者数を増やそうと施設の改築というハード面だけでなく、検査体制の充実というソフト面においても改革を行いました。その努力が実り、2007年には目標としていた年間受診者数10,000人を超える方に当院で人間ドックを受けていただくことができました。

その後、受診患者数を15,000人に増やすことを目指し、2010年から2011年にかけて第2次改革を実施しました。具体的には、システムの改修を行ったり、施設を増築したり、人間ドック専用の内視鏡センターをつくったりして、さらに設備の充実を図った結果、2015年に目標であった15,000人以上の方に人間ドックを受診いただけたのです。

2020年現在は、新たな人間ドックのコースの追加に向けて調整を進めるなど第3次改革を推し進めている最中です。これからもさらに多くの方に当院の人間ドックを受診いただけるよう、発展し続けてまいります。

当院の提供する人間ドックの代表的な2つの特徴をご紹介します。

検査結果の多重チェックによって精度の高い検査を提供

予防医学センターで提供する人間ドックの基本コースでは、上部消化管内視鏡検査・胸部CT検査・腹部超音波検査が画像診断の基盤となる検査です。この3つの検査において、医師をはじめ複数のスタッフによる多重チェックを行っています。

たとえば、肺がんなどの病気を早期発見するために実施する胸部CT検査では、まず放射線技師が検査中リアルタイムで画像のチェックを行います。つぎに、診察時に内科医が確認した後、日本医学放射線学会認定の放射線科専門医が2名体制で画像を精査します。

当センターでは、設備投資によって精度の高い検査機器を導入するとともに、何重にもチェックする体制を取ることによって、質の高い検査の提供につなげているのです。

病院との連携で実現する検査後のフォロー

先ほどお話ししたように、予防医学センターの検診システムと当院の電子カルテは連携しているため、人間ドックの検査結果を当院の各診療科にすぐに共有することが可能です。これによって、人間ドックでがんなどの病気が発見された場合には、当院の診療科ですぐに精密検査や治療を受けることができる密な連携体制が整えられているといえます。

当院の予防医学センターで人間ドックを受診する場合には、事前予約が必要です。電話もしくは来院にて予約を承り、必要書類をお送りします。

基本コース

当センターの人間ドックには大きく分けて日帰りの1日コースと、宿泊を伴う2日コースがあります。

1日コースのなかの基本コースでは、全身的に病気がないかを総合的に調べることが可能です。基本コースの検査項目は以下となります(2020年11月時点)。

【基本コースの検査項目】

*胸部CT検査は40歳以上の方が対象となります。
**胸部CT検査を受診した方が対象となります。
***簡易肺機能検査は、新型コロナウイルス感染予防の観点から、現在中止しています(2020年11月時点)。
****40歳未満の方は乳腺超音波検査を、40歳以上の方はマンモグラフィ検査となります。

基本コースの検査費用は、男性84,150円(税込)、女性93,500円(税込)です(2020年11月時点)。これに加えて、必要に応じてオプション検査をすることもできます。

2日コース

画像:PIXTA
画像:PIXTA

2日コースは、先ほどお話しした1日コースの検査項目に加えて、全大腸内視鏡検査もしくは胆膵MRCP検査を希望される方が受診するコースです。

通常の人間ドックではS状結腸までしか検査しないことがほとんどです。一方、全大腸内視鏡検査では、盲腸から結腸、直腸に至るまでの大腸全体を内視鏡で観察することができます。

胆膵MRCP検査は、胆管や膵管などをMRIで詳細に撮影できるため、早期発見が難しい膵臓がん胆管がんの早期発見の検査として有効とされています。

2日コースの検査費用は、男性136,950円(税込)、女性162,800円(税込)となっています(2020年11月時点)。

その他のコース

予防医学センターでは、以前は基本コースのみ実施していました。しかし、人間ドックを受けるということは、放射線を用いる検査によって被爆したり、上部消化管内視鏡検査に伴う偶発症*のリスクを患者さんが負ったりして検査するということでもあります。そのため、基本コースを一度受けて特に問題がなかった方が毎年同じ人間ドックのコースを受けるということは、体の負担に比べて患者さんの利益が少なくなってしまうのです。

そこで、基本コースをすでに受けた方がほかの検査も希望に応じて受けられるようにしようと、4つのコースをご用意しました。

  • 脳ドックコース……頭部のMRI検査や頸動脈超音波検査(けいどうみゃくちょうおんぱけんさ)などによって脳卒中のスクリーニングを行う
  • 大腸がんコース……全大腸内視鏡検査で、大腸がんのスクリーニングを行う
  • 動脈硬化予防コース……心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳卒中のリスクをスクリーニングする
  • 膵臓・胆嚢・胆菅がんコース……腫瘍(しゅよう)マーカーや胆膵MRCP検査などによって膵臓がんや胆管がんのスクリーニングを行う

これらのコースは、基本コースの検査費用と同様に男性84,150円(税込)、女性93,500円(税込)です(2020年11月時点)。必要に応じてオプション検査を追加することもできます。

*偶発症:検査などの際にまれに生じる合併症。

予約をすると、問診票一式が送られてきますので、当日までに記入を済ませましょう。また、当日持参するものについても書面でご案内しておりますので、ご準備をお願いいたします。

画像:PIXTA
画像:PIXTA

当院では、転倒防止のためにスリッパの配布を行っておりませんので、着脱しやすい靴でお越しください。また、検査着だけでは肌寒い場合もあるかと思いますので、必要に応じて脱ぎ着しやすい上着を持参するとよいでしょう。

ゲノムドックとは、遺伝子などの遺伝情報を解析して発症するリスクが高い病気を調べる検査です。私たちが病気になるときは、主に3つの要因によって病気になるといわれています。1つ目が放射線、PM2.5、化学物質、ウイルス感染、喫煙などの環境要因、2つ目が食生活や運動などの生活習慣、3つ目が遺伝要因です。

ゲノムドックは、発症するリスクが高い病気を事前に知るという意味でももちろん大切ですが、それ以上にその病気が発症しないように環境や生活習慣を是正することが重要となります。病気の発症には遺伝要因のほかに、環境要因と生活習慣も関わってくるため、たとえ特定の病気になるリスクが遺伝的に高いという結果が出たとしても、必ずしもその病気を発症するわけではないからです。ゲノムドックを受けて、将来発症するリスクがある病気を早めに知ることで、予防医学につなげてほしいと願っています。そのためにも、ゲノムドックの結果に対するフォローアップ体制も強化しています。

予防医学センターでは、2020年6月からNTTグループの社員向けにゲノムドックを開始いたしました。今後は、一般の方に対してもゲノムドックを提供できるような体制を整備してまいります(2020年11月時点)。

RNAドックとは、血液の中の核酸の変化を見ることで、体内にがんができていないかをごく早期に発見することができる検査です。また、採血したごく少量の血液で検査することが可能であるため、患者さんの体の負担が少ない検査といえます。

RNAドックも早く一般の方に提供できるように努めてまいります。

郡司 俊秋先生

人間ドックというと、「何歳から受ければよいのか」や「どのくらいの頻度で受診すべきなのか」といった疑問を持っている方もいらっしゃるでしょう。

予防には1次予防と2次予防があります。1次予防は病気になること自体を防ぐこと、2次予防は病気を早期発見して早期治療することを意味します。病気の早期発見のために人間ドックを50歳代から60歳代に受ければよいと考えている方もいると思いますが、1次予防の観点からするとそれでは遅いのです。

要するに、20歳代のうちにまず一度人間ドックを受けて、自分には将来どのようなリスクがあるのかを知っておくことが大切なのです。そして、30歳代になったら4~5年に一度、40歳代になったら2~3年に一度の頻度で人間ドックを受けることをおすすめします。特に女性の場合は、20歳代から30歳代における子宮頸がん乳がんの罹患率が高いため、検診を定期的に受けてほしいと思います。「若いから大丈夫」と思い込まず、人間ドックや市区町村で行っているがん検診を利用するなどしてきちんと検査を受けましょう。

病気を未然に防ぐという意味でも20歳代のうちに一度は人間ドックを受けていただき、早い段階で自分が抱える病気のリスクを知ることが大事です。検査結果をもとに、将来の病気のリスクを見据えて若いときから生活習慣を見直し、20年30年という長いスパンで健康を管理していってほしいと願っています。

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  • NTT東日本関東病院 副院長・予防医学センター長

    郡司 俊秋 先生

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