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すいぞうがん

膵臓がん

同義語
膵癌,膵がん
最終更新日:
2024年06月25日
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概要

膵臓がんとは、膵臓に発生するがんのことです。90%以上は膵液の通り道となる膵管の細胞から発生するため、一般的に膵臓がんといえば膵管に発生するがんを指します。

膵臓の構造(提供:PIXTA)

膵臓は胃の後ろに位置し、腹部の深い場所にあるため膵臓がんを発症しても初期段階では自覚症状が現れにくいといわれています。さらに、膵臓がんは早い段階から周囲の組織や臓器を破壊しながら大きくなるため進行が早く、腹部や背中の痛み、食欲低下などの症状を自覚し、検査を受けた段階で進行しているケースも少なくありません。

膵臓がんは60歳代の男性に多くみられ、患者数は年々増加しています。

原因

膵臓がんの発症メカニズムは現時点でははっきり解明されていません。しかし、近年の研究によれば、特定の遺伝子変異が膵臓がんの発生に大きく関わっていることが明らかになっています。同じ家系内に膵臓がんの発症者がいる場合は家族性膵臓がんを発症しやすいことも知られており、遺伝が1つの大きな要因となると考えられます。

また、喫煙習慣や肥満、慢性膵炎(まんせいすいえん)糖尿病などは膵臓がんの発症リスクとなります。

症状

膵臓がんは胃の後ろに位置し、さまざまな臓器や血管などで囲まれているためがんが発生しても早期段階では自覚症状が現れにくいのが特徴です。

腹部や背中の痛み、食欲低下、体重減少などの自覚症状があっても別の病気を疑い、膵臓がんによる症状とは認識されずに見逃されるケースもあると考えられています。症状が改善せずに長引く場合は、病院を受診し医師に相談しましょう。

膵臓がんは周りの臓器や血管を破壊しながら進行し、腹部や背中の痛み、お腹の張りなどの症状が現れるようになります。また、膵臓で産生される消化酵素を含む膵液が膵管内に詰まって膵炎を引き起こし、高熱や強い上腹部の痛みなどを生じることもあります。さらに、膵管は胆汁の通り道である胆管と合流するため、膵管が詰まることによって胆管も閉塞(へいそく)し、黄疸(おうだん)(目や皮膚が黄色くなる症状)や皮膚のかゆみなどの症状がみられることもあります。がんが膵頭部に発生した場合、比較的早い段階で黄疸の症状が現れることがあるため、早期発見につながることもあります。

膵臓はインスリンという血糖値を下げるホルモンを分泌する臓器です。膵臓がんが進行して膵臓の機能が低下するとインスリンの分泌量が減少し、糖尿病の発症・悪化につながることがあります。中高年で糖尿病を発症したり、急に血糖コントロールが悪化したりするケースでは膵臓がんの可能性を考え、早期発見のために検査を受けることが大切です。

検査・診断

膵臓がんが疑われるときは次のような検査を行います。

血液検査

膵臓の機能を評価するために膵臓に異常があると値が上昇するアミラーゼ値などの血液検査を行います。また、膵臓がんを発症すると“CEA”や“CA19-9”といった腫瘍(しゅよう)マーカー(がんがあるとつくられる特有の物質)が高値になるため、これらの腫瘍マーカーの有無も調べます。

近年では、尿、唾液、血液などを用いてより高い精度でがんを発見できる“リキッド・バイオプシー(体液を用いて患者の負担をできるだけ少なくする低侵襲検査(ていしんしゅうけんさ))”という検査が登場しました。現在、さまざまな機関で膵臓がんの早期発見・治療に役立つ新しい検査の研究が進められており、今後の発展が期待されています。

画像検査

膵臓の状態を詳しく調べるため、超音波検査や造影CT、MRIなどの画像検査が行われます。

超音波検査では体の外から超音波を当てて、膵管が拡張していないか、嚢胞(のうほう)(体液が溜まった袋状のもの)がないかなどを確認することができます。体への負担がなく簡便に行うことができる検査ですが、膵臓は腹部の深い部位にあるため超音波ではうまく描出できないこともあります。そのため、多くは造影CTやMRIなどを用いた検査が行われます。

これらの検査では発見できない小さながんを調べるために超音波内視鏡検査も行われます。超音波装置のついた内視鏡を体内に入れて、胃や十二指腸の中から膵臓などの臓器に超音波を当てて病変の状態や広がりなどを見ることができる検査です。通常の内視鏡と比較すると組織の内部の観察などができるため、病巣の深さや表面には見えない腫瘍などを確認しやすいという特徴があります。

また、膵管の状態を詳しく調べるために内視鏡を挿入し、膵管に造影剤(X線に描出されやすい薬)を注入して膵管の走行や太さ、狭窄(きょうさく)・閉塞の有無を調べる膵管造影検査を行うこともあります。画像検査などから膵臓がんか否かはっきり分からない場合は、確定診断のために内視鏡を用いて膵管の組織の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べる病理検査を行います。

治療

膵臓がんは進行度によって治療方法が大きく異なり、主に次のような治療が行われます。

手術

がんの病変が膵臓内にとどまっている場合や膵臓外に及んでいるものの周辺の血管や臓器を大きく破壊していない場合には、手術による切除が可能です。

手術方法はがんが発生している部位によって異なり、膵臓の一部を切除すればよいケースもあれば、膵臓の一部と共に隣接する十二指腸の切除が必要なケースもあります。手術後に再発予防を目的として抗がん薬治療が行われることもあります。

抗がん薬治療

手術後の再発予防のために抗がん薬治療を行うことがあります。また、膵臓周囲のリンパ節や肝臓などほかの臓器に転移があるような手術が難しいケース(転移性膵臓がん)では、全身に効果がある抗がん薬治療が行われます。

化学放射線療法

抗がん薬治療と放射線治療を組み合わせてがんの縮小を目指す治療方法です。

発見された段階でがんがある程度進行し、手術による切除が困難な場合に行われます。ただし、局所療法で効果が限定的なため、他臓器への転移があるようなケースでは行うことはありません。

放射線の種類には電離放射線と非電離放射線があり、一般的に放射線という場合には電離放射線を指します。電離放射線は大きく分けて電磁波と粒子線に分類され、放射線治療には電磁波の一種であるX線やγ線を利用する方法と、粒子線に含まれる陽子線や重粒子線を利用する粒子線治療があります。

従来のX線を利用した放射線治療は、がんがある部位の手前や奥にある正常な細胞にも影響が及ぶため、体への負担を考慮し十分に照射できないこともあります。一方で粒子線は、がんがある部位に高い量の放射線を照射し、そこで消滅します。病変部に集中的に作用し、正常な細胞への照射範囲を少なくすることができます。なお、粒子線治療は実施できる施設が限定されるほか、治療の対象が限られているため希望する場合は医師に相談しましょう。

それぞれの症状への対症療法

膵臓がんは進行すると膵管や胆管閉塞による黄疸が現れるほか、重度の糖尿病などさまざまな病気を発症することがあります。そのため、膵臓がんに対する治療以外に、それに伴って生じる症状や病気に対する治療も行います。

具体的には、閉塞した胆管と小腸を直接つなぐバイパス手術や胆汁の流れが悪くなっている胆嚢に針を刺して胆汁排泄を促すドレナージ治療、インスリンの補充療法などです。

膵臓がんは進行するとがんによって神経が圧迫され、腹部や背中に強い痛みが生じることが多く、治療で痛みを和らげることが重要です(緩和ケア)。痛みがコントロールできている場合には進行膵臓がんでも外来で通院しながら治療を続けることができます。そのほか、術後の回復を早めるために手術前後にリハビリテーション(強化リハビリ)も行われます。

予防

膵臓がんは、明確な発症メカニズムは解明されておらず、さらに遺伝の関与が大きいことから確実に発症リスクを低下させる方法は現在のところ確立していません。

しかし、慢性膵炎糖尿病などの病気、喫煙習慣、肥満などが膵臓がんの発症リスクとして挙げられています。これらの発症リスクを低下させるために生活習慣を改め、膵臓に関連する病気を発症した場合は適切な治療を続けていくことが大切です。

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