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アレルギーの症状には何があるの? ~かゆみなどのほか、ごくまれにアナフィラキシーショックが起こることも~

アレルギーの症状には何があるの? ~かゆみなどのほか、ごくまれにアナフィラキシーショックが起こることも~
奥 典宏  先生

十日市場こどもクリニック 院長

奥 典宏 先生

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アレルギーとは、体に侵入してきた異物に対する免疫の異常によって引き起こされる反応で、日本では約3人に1人が何らかのアレルギー疾患であるともいわれています。

アレルギー疾患にはさまざまなものがあり、それぞれ現れる症状は異なります。それでは、代表的なアレルギー疾患の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。

アレルギーとは、免疫が過剰に働くことで体にさまざまな不利益を及ぼすようになることです。免疫は体に侵入してきた異物を排除しようとする機能のことであり、本来は体の防御反応として備わっています。しかし、何らかの原因で免疫が過剰に反応したり、免疫を引き起こす抗原(アレルゲン)に大量にさらされたりするようになると、アレルギーを起こすことがあります。

アレルギーの症状は多岐に渡り、どのようなアレルギー疾患がみられるかによって異なります。複数のアレルギー疾患に共通してみられることがある症状としては以下があります。

  • 鼻の症状
    • 鼻水、くしゃみ、鼻づまり、鼻のかゆみ、鼻粘膜のむくみ、副鼻腔の痛みなど
  • 呼吸器の症状
    • 喘鳴、呼吸困難など
  • 目の症状
    • 目のかゆみ、充血、むくみなど
  • 皮膚の症状
    • 皮膚のかゆみ、蕁麻疹、血管性浮腫(皮下組織の腫れ)など

アレルギーの症状は軽度であることが一般的ですが、重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーショックが起こった場合は、激しい喘鳴や血圧の低下がみられることがあります。

アレルギー科で扱われる代表的なアレルギー疾患には、気管支喘息アトピー性皮膚炎アレルギー性鼻炎アレルギー性結膜炎花粉症薬剤アレルギー食物アレルギーなどがあります。代表的なアレルギー疾患でみられる症状には、以下のものがあります。

気管支喘息

空気の通り道である気道が狭くなる病気です。繰り返す咳や、“ゼイゼイ”“ヒューヒュー”といった喘鳴、呼吸が苦しいなどの呼吸器の症状がみられます。

アトピー性皮膚炎

皮膚のバリア機能が低下することで起こり、かゆみを伴う湿疹が皮膚に繰り返し現れます。湿疹は、目や耳のまわり、首、ひじやひざのくぼみなど、関節部分にできることが多いです。

アレルギー性鼻炎

鼻粘膜にIgE抗体と呼ばれるアレルギー症状を起こす抗体が増えることで起こる病気です。くしゃみやさらさらとした鼻水、鼻づまりなどの症状が現れます。

アレルギー性結膜炎

結膜は“白目”にあたる部分で、結膜のアレルギー反応によって炎症が起こる病気をアレルギー性結膜炎といいます。目のかゆみが主な症状で、白目の赤み、涙がでる、目の異物感、目やにといった症状が現れることもあります。

花粉症

花粉が原因となって起こる鼻や目の症状のことです。アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の一種でもあり、くしゃみ、鼻水、目のかゆみといった症状は同じです。花粉が飛散する時期に限ってみられることが特徴です。

薬剤アレルギー

特定の薬に対して現れるアレルギー症状です。内服薬や注射薬での頻度が多いですが、塗り薬、目薬、吸入薬など、あらゆる薬が原因になることがあります。

症状はさまざまであり、もっとも多いものは皮膚の症状(蕁麻疹や発赤など)で、肝障害、腎障害、血液障害、肺障害などの臓器障害が現れることもあります。また、まれにですが、重症のアナフィラキシーショック(呼吸困難、意識の低下、血圧の低下など)が現れることもあります。

食物アレルギー

特定の食物が原因で現れるアレルギーです。乳児期に現れることが多く、鶏卵、牛乳、小麦、甲殻類、果物類に対するアレルギーの頻度が高いです。蕁麻疹、失神、悪心、嘔吐、咳、下痢など、さまざまな症状が現れます。また、複数の臓器に症状が出ることもあり、意識障害や血圧低下を招くアナフィラキシーショックに至ることもあります。

アレルギー科または主な症状がある部位の診療科(耳鼻科、眼科、皮膚科、呼吸器科など)を受診するようにしましょう。問診の内容が重要になるので、症状がどのようなときに出るのか、主な症状がある部位以外にも症状があるかなどを説明できるようにしておくとよいでしょう。

アレルギー症状は軽いものが多いですが、ごくまれにアナフィラキシーショックなど、命に関わる症状を引き起こすことがあります。呼吸のしづらさや意識の低下(ゼーゼー、ぐったり)などが突然現れた場合は、できるだけ早く受診するようにしましょう。

アレルギーの症状は多岐にわたり、代表的なものには鼻水、鼻づまり、かゆみなどがあります。不快な症状が続き日常生活に支障をきたす場合は、アレルギー科などを受診して治療を受けるようにしましょう。

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  • 十日市場こどもクリニック 院長

    奥 典宏 先生

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