症状
不整脈と一言でいっても症状の程度は異なります。少し脈が飛ぶ程度のものがある一方、突然死を起こすものもあります。不整脈の中でももっとも多いのは、予定されていないタイミングで脈が生じる“期外収縮”です。期外収縮は危険性のない不整脈で、発生しても自覚症状が現れないことがあります。
“頻脈”や“徐脈”にはさらに細かな分類があり、原因もさまざまです。たとえば、スポーツ選手は通常よりも心拍数が遅くなることがありますが、これは病的なものではありません。重篤な不整脈としては、命に関わる危険な“心室細動”や“持続性心室頻拍”、“トルサード・ド・ポアンツ”などがあります。また、徐脈性不整脈では“完全房室ブロック”、“洞不全症候群”などがあります。
このような危険な不整脈では、脳への血流が不十分となり、失神やふらつきを起こすことがあります。また、心臓が十分量の血液を全身へと供給できなくなった結果、息切れや呼吸困難などの心不全症状を呈することもあります。さらに、心房細動では、心房内に血栓を形成することがあります。心房内の血栓は血流に乗って全身へ飛ばされる恐れがあるため、脳梗塞の発症リスクも上昇します。
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