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心疾患の種類には何があるの?〜代表的な3種類の心疾患の特徴となりやすい人について〜

心疾患の種類には何があるの?〜代表的な3種類の心疾患の特徴となりやすい人について〜
岸 拓弥 先生

国際医療福祉大学 大学院医学研究科(循環器内科学)教授、国際医療福祉大学 福岡薬学部 教授、医...

岸 拓弥 先生

一般社団法人 日本循環器協会

目次
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心疾患とは心臓の病気の総称であり、心臓病と呼ばれることもあります。心疾患には狭心症(きょうしんしょう)心筋梗塞(しんきんこうそく)などの虚血性心疾患不整脈心不全心臓弁膜症肺高血圧症などさまざまな種類があり、それぞれに原因や症状、治療方法も異なります。また、病気によってはほかの心疾患を引き起こす原因となるものもあります。中でも本記事では、代表的な心疾患として“虚血性心疾患”“不整脈”“心不全”の概要についてお伝えします。

虚血性心疾患とは、心臓を動かす筋肉である心筋に血流を届ける“冠動脈”の血流が悪くなり、心筋に十分な酸素が運ばれなくなる病気をいいます。冠動脈が狭くなることで心筋に必要な酸素が一時的に不足する病気を“狭心症”、冠動脈が完全に詰まり心筋に必要な酸素が足りなくなることで心筋が壊死(えし)してしまう病気を“心筋梗塞”といいます。

狭心症も心筋梗塞も症状としては胸の痛みなどの発作が挙げられますが、狭心症よりも心筋梗塞のほうが症状の現れ方が激しく、発作の持続時間も長いといわれています。また、心筋梗塞はときに突然死の原因となることもあり、発作が生じた場合には早急に治療が必要です。

虚血性心疾患は、喫煙習慣や運動不足、食生活の乱れ、肥満、ストレスの蓄積などがあるとかかりやすくなります。そのため、予防方法として生活習慣を見直すことが大切です。ただし、一部生活習慣に関連がなく発症する虚血性心疾患も存在します。また、高齢になるほどかかる確率が高くなることも分かっています。

不整脈とは心臓の拍動を促す電気刺激が正常に伝わらなくなることによって、脈が一定ではなくなることをいいます。不整脈には、脈が遅くなる“徐脈”、脈が速くなる“頻脈”、脈が飛ぶ“期外収縮”などがあります。症状が軽い場合などには治療が不要な場合もありますが、息切れやめまい、動悸、失神などの症状がある場合には治療が必要です。

不整脈は虚血性心疾患心不全にかかっている方に生じやすいという特徴があります。また、これらの心疾患にかかっていない方でも、過労やストレスの蓄積、睡眠不足、多量のアルコールやカフェインの摂取、喫煙などによって不整脈が引き起こされることがあります。

不整脈と診断され、発作が起こる要因が明らかな場合にはその行為を控えることを心がけましょう。

心不全とは心臓のポンプ機能が低下し、血液の流れが悪くなることをいいます。心不全には“急性”と“慢性”があり、急性心不全が比較的急速に心臓のポンプ機能が低下した状態を指す一方、慢性心不全は慢性的に心臓のポンプ機能が低下している状態を指すことが多いです。

また、心不全は“左心不全”“右心不全”に分けることができ、左心不全の場合には全身に血液を送れなくなることにより、体の冷えや息切れなどの症状が現れます。また、左心不全では血液が肺に過剰にたまってしまう“心原性肺水腫(しんげんせいはいすいしゅ)”を引き起こすことがあり、呼吸困難などの症状が現れることがあります。一方、右心不全では全身を巡った血液がうっ滞してしまい、体のむくみや体重増加などの症状が現れます。左心不全と右心不全は併発することもあります。

心不全は虚血性心疾患不整脈心筋症などの心疾患糖尿病、高脂血症、甲状腺機能障害、慢性肺疾患などの病気にかかっている方に生じやすいという特徴があります。これは、これらの病気にかかっていることで長期にわたって心臓への負担がかかってしまうためです。

また、塩分の多い食事、水分を取りすぎる、喫煙などの生活習慣や、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病によって心不全が悪化してしまう可能性もあります。そのため、心不全と診断された場合は生活習慣の見直し病気のコントロールを行うことが大切です。

心疾患にはさまざまな種類があり、その多くは年齢とともにかかる確率が高くなります。特に動悸や息苦しさ、胸の痛みなどの症状が続くなど気になる症状がある場合には、内科あるいは循環器内科などの受診を検討しましょう。

また、偏った食生活や運動不足、喫煙などの生活習慣によって心疾患にかかりやすくなる可能性もあるため、生活習慣を見直すことを心がけましょう。

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