
「労作性狭心症の検査」の記事では、最も一般的な「労作性狭心症」の原因と症状とともに、その検査について詳しくご説明しました。この記事では引き続き、「労作性狭心症」の治療法についてご説明します。
薬物療法においては、高血圧や脂質異常症など冠動脈疾患を促進させる疾患の治療を行い、抗血小板薬で血液をサラサラにし、固まりにくくしておきます。そのうえで硝酸薬やカルシウム拮抗薬を用いて冠動脈の緊張をできるだけ緩め、交感神経ベータ遮断薬で心臓の酸素の需要を減らして、症状を抑制します。それぞれの薬の副作用も考慮して、病状に合わせて選択や組み合わせを行います。
「風船療法」と説明されることが多いものです。バルーン(風船)を拡張させて行う冠動脈血行再建法です。冠動脈造影と同様に、カテーテルという細い管を冠動脈の入り口に直接挿入します。このカテーテルを介して細いガイドワイヤーを狭窄部の先まで送り込み、それを伝ってバルーンを狭窄部まで到達させます。そしてバルーンを膨らませて、狭窄を押し広げ、冠動脈を拡張させます。
拡張後にはステント(コイル状の金属)を留置することが一般的になっています。ステントを入れると狭窄部は内側から支えられ、血管を拡げた状態を維持できます。再狭窄を防ぐために、薬剤を塗布した薬剤溶出性ステントが広く使用されています。全体の所要時間は数十分ですが、病変の部位や数、性状(プラークの脂質や石灰化の程度)によって大きく変わります。
ステントの普及と発展に伴って、PCIの主な合併症である急性冠閉塞、すなわちPCIで広げた血管が数時間以内に閉塞してしまう現象は、大きく克服されました。しかし、PCIの術後数ヶ月以内に、ときには術前よりひどい狭窄を起こす「ステント再狭窄」は未だに問題となっています。これは、PCIでは血管の内側にどうしても傷をつけることになるため、血管がその傷を修復しようとして起こるものです。再狭窄を防止するためには、抗血小板薬の内服を指示通り行うこと、そして可能であれば術後の決められた時期に冠動脈造影の再検査を受けることが重要です。また術前と同じような症状がでたら、すぐに主治医に連絡するようにしてください。
PCIが内科で行う治療である一方、冠動脈バイパス術は外科で行う手術にです。狭心症に対する薬物療法が無効で、冠動脈の病変がカテーテルによる治療に適さなかったり困難な場合に行います。冠動脈の狭窄部位には手をつけませんが、狭窄部分の前と後ろをつなぐバイパスという別の通路を作成することで、狭窄部を通らない心筋への血液の流れ路をつくります。バイパスには、胸郭の中で心臓の近くにある左右内胸動脈や前腕の橈骨動脈、大腿の大伏在静脈、胃のそばにある右胃大網動脈などを用います。
周辺で狭心症の実績がある医師
医療法人財団順和会 山王病院 副院長、国際医療福祉大学臨床医学センター 教授
内科、アレルギー科、血液内科、リウマチ科、心療内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、代謝内科、膠原病内科、脳神経内科
東京都港区赤坂8丁目10-16
東京メトロ銀座線「青山一丁目」4番(南)出口 徒歩4分、東京メトロ千代田線「乃木坂」3番出口 徒歩4分
東京都立多摩総合医療センター 副院長(前循環器内科部長)
内科、血液内科、リウマチ科、外科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、感染症内科、消化器内科、内分泌内科、代謝内科、膠原病内科、脳神経内科、血管外科、頭頸部外科、精神神経科、総合診療科、病理診断科
東京都府中市武蔵台2丁目8-29
JR武蔵野線「西国分寺」南口 JR中央線も乗り入れ バス(約5分):総合医療センター(府中メディカルプラザ)行き、西府駅行き 総合医療センター(府中メディカルプラザ)下車 徒歩14分
順天堂大学 心臓血管外科 主任教授、虎の門病院 循環器センター外科 特任部長
内科、血液内科、リウマチ膠原病科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、歯科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都港区虎ノ門2丁目2-2
東京メトロ銀座線「虎ノ門」出口3 徒歩5分、東京メトロ日比谷線「霞ケ関」丸ノ内線、千代田線も利用可 徒歩8分
順天堂大学附属順天堂医院 院長、順天堂大学大学院医学研究科 心臓血管外科学講座 教授
内科、血液内科、膠原病・リウマチ内科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都文京区本郷3丁目1-3
JR中央線(快速)「御茶ノ水」御茶ノ水橋口 JR中央・総武線も乗り入れ、東京メトロ丸ノ内線も利用可 徒歩5分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」 徒歩7分
順天堂大学 心臓血管外科、虎の門病院 循環器センター外科
内科、血液内科、膠原病・リウマチ内科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都文京区本郷3丁目1-3
JR中央線(快速)「御茶ノ水」御茶ノ水橋口 JR中央・総武線も乗り入れ、東京メトロ丸ノ内線も利用可 徒歩5分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」 徒歩7分
関連の医療相談が40件あります
心臓の動悸
昨年11月に狭心症でカテーテル手術を行いステントを一本入れました。術後の経過は問題なく運動すると必ずといっていいほど胸の痛みも安全に収まりほっとしておりました。しかしごく最近になって夜が多いのですが動悸を覚えることがおおくなり、またみぞおちの少し下の心臓側あたりが違和感(なにか詰まっているような感じ)を覚えます。決して我慢できないとか辛いものではないのですが心配です。最近は多くはありませんがたまにお酒もいただきますがその辺が問題なのでしょうか? よろしくお願いいたします。
脱力感と動悸
狭心症の診断は3月の末にされて、それから毎日お薬を飲んでますが、7月の初めに喉の違和感で耳鼻科に通院し漢方薬を処方されましたが未だに症状は良くならず 今日は夕方に動悸と身体の脱力感があり 倒れるかと思いました。今は、胸焼けがして不快感です。しっかり薬も飲んでいるのに全然体調が良くならず毎日不安で気持ちも沈んでしまいます。心療内科等に受診して方がいいでしょうか?
喉の違和感
今 狭心症で服薬治療中なのですが、1週間位前から喉が詰まる様な違和感が出て困っています。胸焼けが酷かったので20日の日にお薬を処方してもらい24日の日にも狭心症のお薬が1つ追加で出されました。寝つきも悪く 疲労感もありどうしたらいいでしょうか?
左側の肩、胸、頭痛、左目の違和感
一週間前から左の首筋が痛く、寝違えたかと思って安静にしていたが良くならない。5日ほど前から左肩甲骨下の痛みとそのせいか息を吐くと心臓が痛い。 左後頭部からの頭痛があり、今朝起きると左目だけが腫れているような違和感、やや見えづらくなっているような感覚がある。 3日前に内科受診時は該当する病気がなく、疲れなどだろうと診断 昨日整形外科を受診し、肩こりが強いのでそれが原因の寝違えのようなものだろうとの診断。 実際に嘔吐はしないが、みぞおちあたりがムカムカとする、車酔いのような気持ち悪さがある。
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