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インタビュー

心筋梗塞とは-狭心症との症状の違いについて

心筋梗塞とは-狭心症との症状の違いについて
上野 高史 先生

久留米大学病院循環器病センター

上野 高史 先生

生活習慣や食生活の欧米化によって、日本人の心筋梗塞は増加傾向にあります。以前は「高齢者の病気」というイメージでしたが、最近では若年層での発症が増えているといいます。この記事では、久留米大学病院循環器病センター教授の上野高史先生に心筋梗塞についてお話をうかがいました。

心筋梗塞とは、動脈硬化を基盤として発症する病気です。心臓は心筋という筋肉からできており、心臓の周りを取り囲むように冠動脈(かんどうみゃく)という血管が走っています。この冠動脈がコレステロールなどによって狭くなったり(狭窄)、閉塞したりすることで心臓に血液が流れにくくなり心筋虚血という状態を起こします。

冠動脈の動脈硬化が原因となって起こる病気は心筋梗塞の他にも、狭心症があります。狭心症と心筋梗塞との大きな違いは、狭心症が心臓の血流量が不足している状態であるのに対して、心臓の血液を全身に送り出す役割を担っている心筋が部分的に壊死(えし)しているのが心筋梗塞であると考えるとわかりやすいです。

〈狭心症と心筋梗塞との違い〉

◎狭心症

動脈硬化などによって、冠動脈の血管が狭くなり心筋という心臓の筋肉に十分な血液が流れなくなった状態。症状としては、胸が苦しくなったり、息切れを起こしたりする。

◎心筋梗塞

狭心症よりもさらに冠動脈が狭くなり血管が完全に詰まった状態。そのため血液がその先の心臓に流れることができずに心筋が壊死してしまう。主な症状は、激しい胸の痛みや圧迫感が20分以上続くなど。

心筋梗塞や狭心症など動脈硬化を原因として発症する虚血性心疾患の危険因子としては以下が挙げられます。

・コレステロール値が高い

・血圧が高い

糖尿病肥満である

喫煙

特に冠動脈が一時的に詰まってしまう心筋梗塞は、狭心症と異なり冠動脈の中にできたプラークと呼ばれる粥腫(じゅくしゅ)が破れることがあります。プラークが破れると、さらに血栓という血の塊ができ、血栓が血管の中を完全に塞いでしまいます。血管が完全に詰まってしまうと、その先の血管に血液が流れなくなるため心臓の筋肉が壊死してしまいます。そのため、心臓が停止したり、突然死を起こしたりするなど、命に危険をおよぼす可能性もあるのです。

心筋梗塞の特徴的な症状は胸の痛みですが、いわゆる発作と呼ばれるものについては、前兆がある場合と、ない場合があります。多くの研究結果からわかっていることは、前兆がないものが半数以上あるということです。つまり、心筋梗塞の発作の半数以上を占めているのは、はじめて起きた発作であるということです。そのため異変を感じたらすぐに救急車を呼ぶことが重要です。

心筋梗塞は命にも危険を及ぼす病気であるため、進行させないための予防も重要です。前述した動脈硬化の原因となる高血圧や糖尿病、肥満や喫煙、コレステロール値が高いなど危険因子のある方は十分に注意する必要があります。昔は中高年に多く発症していましたが、若年層にも増えているというのが最近の傾向です。また、見た目では痩せているように見えても、内臓脂肪型の肥満であるケースがあるため、危険因子が複数あるような場合には、早めに検査を受けることも必要です。

 

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