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インタビュー

公開日 : 2016 年 07 月 23 日
更新日 : 2017 年 10 月 02 日

心不全は「疾患」ではなく、「状態」をあらわす名称です。心臓は、全身への血液循環および栄養運搬機能を担い、私たちはこの働きによって健康に生活することができます。このような心臓の機能がうまく働かなくなると、全身に血液が行き渡らなくなり、全身状態の悪化をきたします。この状態を「心不全」と呼びます。

今回は心不全の病態から見極めのサイン、予防的治療の重要性、患者さんご自身が行える日常生活の注意点について、北里大学北里研究所病院循環器内科部長の猪又孝元先生にお話しいただきます。

重症心不全・心不全とは? 

心不全が治療抵抗性をあらわす場合「重症」となる

心不全の多くは、ある日突然生じるものではありません。元々その方に生活習慣病や遺伝子異常などのリスク因子があり、そこから心筋梗塞や心肥大などを生じ、やがて心不全という状態に至ります。

ただし、人間の心臓には異常に対する代償能力(心拍出量の低下をくい止める機能)があるので、心不全の状態になった場合でもすぐには表立った症状が現れません。しかし、心不全の病状は無症状の時点でも水面下で進行しており、ある閾値を超えたときにようやく自覚症状が出現します。

ここまでくるともはや病状はかなり進行した状態です。進行すればするほど、医療的な介入が難しくなってしまいます。

心不全が重症化した状態を重症心不全と呼ぶ

重症心不全の定義はガイドライン上にもはっきりと示されていませんが、一般的に心不全が治療抵抗性(有効な治療手段がない状態)になっている状態を指します。

心不全の患者さんは増えている?―死亡率は心筋梗塞の3倍以上

日本循環器学会の調査によれば、心筋梗塞の患者数および死亡率は現在ほぼ頭打ちとなっています。それに対して心不全の患者数と死亡率は、2013年から2016年現在に至るまで増加し続けており、死亡率にいたっては心筋梗塞の3倍以上になっています。

心臓病の亡率を調査したグラフ

日本循環器学会のデータ:心臓病のうち死亡率が高いのはどのような疾患であるかを調査したグラフ

少子高齢化という社会的背景を考えると、高齢者病としての心不全は今後ますます増加していくことが予測されます。

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