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こんごうせいけつごうそしきびょう

混合性結合組織病

最終更新日
2021年05月10日
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2021/05/10
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

混合性結合組織病は膠原病(こうげんびょう)の1つです。女性に多く、発症年齢は30〜40歳代が多いといわれていますが、小児から高齢者まであらゆる年齢に発症します。厚生労働省によれば、以下2つの特徴を持つ病気を混合性結合組織病と定義しています。

混合性結合組織病の定義

原因

混合性結合組織病の発症原因は、まだ解明されていません。しかしこの病気に罹患した人の血液を調べると、全ての例で抗U1-RNP抗体が陽性を示します。抗U1-RNPとは、自分自身の体の成分と反応を起こす自己抗体の1つですが、自己抗体の発現が確認されることから、混合性結合組織病は何らかの自己免疫システムの異常が原因だと考えられています。

症状

初期症状としては、寒冷刺激や精神的緊張によって血管が収縮することで手や指が蒼白化した後、暗紫色、紅潮を経て元の色に戻る“レイノー現象”と、手の甲や指が腫れぼったくなる“ソーセージ様手指”が知られています。

また混合性結合組織病では、全身性エリテマトーデス強皮症多発性筋炎皮膚筋炎に似た臨床症状・検査所見が現れますが、どの病気の特徴が前面に現れてくるかで症状が大きく異なります。

全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎に似た臨床症状

  • 全身性エリテマトーデスに似た症状……多発関節炎、リンパ節腫脹、顔面紅斑、心膜炎、胸膜炎、腎炎(タンパク尿や血尿など)など
  • 強皮症に似た症状……手指に限局した皮膚硬化、肺線維症、食道運動機能の低下、消化管病変(食道以外も含む)など
  • 多発性筋炎/皮膚筋炎に似た症状……近位筋の筋力低下 など

肺高血圧症

混合性結合組織病では、肺高血圧症が認められることもあります。肺高血圧症とは、心臓から肺へとつながる血管(肺動脈)の末梢(まっしょう)が狭くなり血流が滞ることで、肺動脈の血圧が上がってしまう病態です。症状が続くと、肺動脈に血液を送っている右心室(心臓の右側の心室)に大きな負荷がかかり、右心室の機能が低下する右心不全を引き起こすことで命に関わる場合があります。

神経症状

そのほかにも、無菌性髄膜炎三叉神経障害(さんさしんけいしょうがい)などの神経症状が認められることもあります。無菌性髄膜炎では発熱、髄膜刺激症状が現れます。三叉神経障害は、顔面片側性のしびれ、知覚・味覚障害を呈します。

検査・診断

混合性結合組織病の診断では、血液検査によって抗U1-RNP抗体が陽性であることが必要です。また、全身性エリテマトーデス全身性強皮症多発性筋炎皮膚筋炎の診断基準を満たした場合には、混合性結合組織病よりも全身性エリテマトーデスや全身性強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎やオーバーラップ症候群と診断されます。また血液検査の結果から、補体や血球の減少、筋酵素増加などが見られることがあります。

さらに混合性結合組織病では、肺高血圧症の発症の有無を評価することが重要です。肺高血圧症は心臓超音波検査や心臓カテーテル検査などにより、心臓肥大や右心室の機能を調べることで診断可能です。

治療

混合性結合組織病は発症要因が解明されていないため、根本治療は見出されていません。そのため、それぞれの症状を緩和・進行抑制のための治療法(主に薬物治療)が選択されています。レイノー現象が強く現れている場合には、血流を改善するために血管拡張薬や抗血小板薬が用いられます。なお喫煙は血管を収縮させて血流を悪化させるため、レイノー現象などの末梢循環障害の緩和には禁煙が必要とされています。

胸膜炎、発熱、関節炎などの軽症から中等症の病態には、炎症を抑えるためにステロイド薬が用いられます。さらに重症な場合では、ステロイド大量療法やステロイドパルス療法、免疫抑制薬の投与などが行われることもあります。

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