顔のしみ:医師が考える原因と対処法|症状辞典

顔のしみ

メディカルノート編集部 [医師監修]【監修】

顔のしみは、男女問わず、年齢を重ねるごとに気になる肌トラブルのひとつです。顔のしみが生じる原因は、日常生活上の習慣や病気など多岐に渡ります。しかし、いずれの場合でも、しみは美容面において精神的にも影響を与えることがあるものです。

  • 子どもの頃から頬を中心に小さなシミが散在し、徐々に濃くなってきた
  • 両側の頬に対称的な形のしみができた
  • やや膨らみのある黒っぽいしみができ、大きくなっている

これらの症状がみられる場合、原因としてどのようなものが考えられるでしょうか。

顔のしみは、日常生活上の習慣が原因のことがあります。主な原因とそれぞれの対処法は以下の通りです。

顔は常に外界に露出しているため、紫外線に晒されやすく、メラノサイトが活性化してメラニン色素の産生が過剰に促されやすい部位です。このため、他部位よりもしみができやすい傾向にあります。

紫外線を防ぐには

紫外線を完全に遮断することは困難ですが、外出時や運転時などは日焼け止めを顔にも使用し、帽子などを着用して顔に影を作るとよいでしょう。特に夏場は汗で日焼け止めが流されやすいため、こまめに塗り替えるようにしましょう。

メラニン色素は、正常なターンオーバー(皮膚の新陳代謝)の肌では沈着が生じにくくなります。しかし、ストレスや睡眠不足、食生活の偏りなどによって肌のターンオーバーが乱れると沈着しやすくなり、しみの原因となることがあります。

肌のターンオーバーを整えるには

休息や睡眠時間を十分に確保して、肌の再生に必要なタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよく食べるようにしましょう。

日常生活上の対処法を講じても症状が改善しない場合は、何らかの病気が潜んでいる可能性もあります。皮膚がんなどのように早期からの治療が望ましい病気もあるため、軽く考えずに早めに病院を受診するようにしましょう。

顔は常に外界に露出しているため、紫外線や化粧品、摩擦などの刺激によってメラニン色素の産生が増え、しみができやすい部位です。顔のしみは、これらの肌への刺激が原因になることもありますが、以下のような病気によって引き起こされることがあります。

メラニン色素は、皮膚の深層にあるメラノサイトが刺激を受けて活性化することでつくられる物質です。メラニン色素は、皮膚の表層に染み出して沈着するとしみになります。

顔のしみは、このメラニン色素が異常増加する以下のような病気が原因となることがあります。

肝斑(かんぱん)

中年以降の女性に起きやすい病気で、一般的にしみと広く呼ばれるものです。淡褐色の色素沈着が頬を中心に左右対称に生じ、紫外線の強い夏に濃くなるのが特徴です。

女性ホルモンの分泌バランスの乱れや、紫外線などの慢性的な刺激によってメラノサイトが活性化することが原因と考えられています。

肝斑
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雀卵斑(じゃくらんはん)

いわゆる、そばかすと呼ばれるものです。幼少期から発症することが多く、顔や頚部に小さな円形のしみが生じます。しみは褐色であり、思春期を迎えるころに色が濃くなることが多いです。

遺伝性があると考えられており、特にメラノサイトを活性化する刺激がない場合にも発症します。

雀卵斑
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日光黒子(にっこうこくし)

顔や手の甲、腕など、紫外線があたりやすい露出部に大小さまざまな褐色のしみができる病気です。中年以降、男女問わず生じるしみであり、老人性色素斑とも呼ばれています。

しみ部分の表皮が剥けることもあり、中には角質層や表皮が厚くなる脂漏性角化症に進行するものもあります。

皮膚の形態異常や腫瘍性の病気によって、しみが形成されることがあります。主な病気には以下のようなものが挙げられます。

母斑

生まれつきのあざといわれる病気で、さまざまなタイプのものがあります。茶色く、しみのように見える母斑には、カフェオレ斑扁平母斑(へんぺいぼはん)などが挙げられ、いずれもふくらみを持たない境界明瞭なしみを形成します。

皮膚がん

顔に皮膚がんが発生すると、早期段階でしみが形成されることがあります。しみは赤色や褐色、黒色などさまざまな色調を現すことが多く、色むらを生じるのが特徴です。

また、しみ部位の表皮はやや盛り上がりを持つことが多く、徐々に大きくなります。進行すると、病変部に潰瘍を形成して痛みや出血を引き起こすことも少なくありません。

皮膚がん
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顔のしみは、日常的にありふれた皮膚トラブルのひとつです。このため、顔のしみが気になるからといってすぐに病院を受診する人は少ないでしょう。しかし、顔のしみは思いもよらない病気が原因のこともあるため、注意が必要です。

特に、しみが徐々に大きくなる場合や、しみの色調にムラがある場合、しみにふくらみがある場合、痛みやかゆみ、出血などの症状を伴う場合などは、なるべく早めに病院を受診しましょう。

受診する際は皮膚科がよいですが、美容的な面での悩みが大きい場合は形成外科などで診察してもらうこともできます。受診の際は、いつからしみができたのか、しみの変化、しみにともなって現れている症状などを詳しく医師に説明するようにしましょう。

また、顔以外にもしみがある場合は、診察の際に医師に見せると診断の手掛かりになることがあります。

受診の目安

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • 短期間で明らかに増えている、広がっている
  • 色にムラがあり、サイズが大きい
  • 表面がただれたり、でこぼこしている

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • 数年以上変わらないが、見た目が気になる
原因の自己判断/自己診断は控え、早期の受診を検討しましょう。