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全身性エリテマトーデス(SLE)の治療。ステロイドを中心に、ヒドロキシ...
全身性エリテマトーデス(SLE)の治療において、最も定番とされるのは副腎皮質ステロイドの服用です。この薬が登場したことによって全身性エリテマトーデス(SLE)の予後(経過)は飛躍的に改善し、患者...
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全身性エリテマトーデス(SLE)の治療。ステロイドを中心に、ヒドロキシクロロキンの活用も

公開日 2015 年 12 月 02 日 | 更新日 2018 年 10 月 22 日

全身性エリテマトーデス(SLE)の治療。ステロイドを中心に、ヒドロキシクロロキンの活用も
古川 福実 先生

高槻赤十字病院 病院長

古川 福実 先生

全身性エリテマトーデス(SLE)の治療において、最も定番とされるのは副腎皮質ステロイドの服用です。この薬が登場したことによって全身性エリテマトーデス(SLE)の予後(経過)は飛躍的に改善し、患者さんを救う特効薬として長年使用されてきました。一方で、2015年より新たな全身性エリテマトーデス(SLE)の治療薬・ヒドロキシクロロキンも認可され、全身性エリテマトーデス(SLE)だけでなく膠原病治療全般の領域において注目を集めています。全身性エリテマトーデス(SLE)の治療について、ヒドロキシクロロキンの内容を中心に、和歌山県立医科大学皮膚科教授の古川福実先生にお話をお聞きしました。

全身性エリテマトーデス(SLE)の治療① 副腎皮質ステロイド

副腎皮質ステロイドは、全身性エリテマトーデス(SLE)の治療にとって欠かせない抗炎症薬です。副腎皮質ステロイドとは、腎臓上部に位置する副腎皮質から出ているホルモンを人工的につくったものをいいます。ステロイドは副作用の問題などもあり、敬遠されがちな薬のひとつですが、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんにとってはなくてはならない薬といえます。患者さんの重症度によって服用量が異なるため、医師と相談して投薬量を決定します。

目安として、重症患者さんの場合は体重あたり1mgを使います。

全身性エリテマトーデス(SLE)の治療② ステロイドパルス療法

ステロイドパルス療法とは、副腎皮質ステロイドを点滴で大量投入する治療法のことです。即効性があり、一度に大量のステロイドを注入できるため、重症度が非常に高い患者さんに対して適用されます。一般的には、3日間集中的にステロイドを点滴投与し、その後は経口服用に切り替えます。集中管理が必要となるため、ステロイドパルス療法を行うには入院が必要になります。

全身性エリテマトーデス(SLE)の治療③ 免疫抑制薬の使用

上記の副腎皮質ステロイドの効果が不十分である場合、もしくは副腎皮質ステロイドの副作用が強すぎて患者さんに苦痛をもたらしている場合は、免疫抑制薬を用います。具体的には以下の免疫抑制薬が代表的です。

  • アザチオプリン(イムラン、アザニンなど)
  • シクロフォスファミド(エンドキサンなど)
  • タクロリムス(プログラフ)
  • サイクロスポリンA(ネオーラル)
  • ミゾリビン(ブレジニン)

全身性エリテマトーデス(SLE)の新たな免疫調節薬 ヒドロキシクロロキンの登場

世界的に使用されているヒドロキシクロロキン(プラケニル)が、2015年より日本でも承認され、免疫あるいは炎症調節薬としてその効果が期待されています。

ヒドロキシクロロキンは、もとはマラリアの治療薬でした。しかし、全身性エリテマトーデス(SLE)や関節リウマチなどの膠原病にも効果があることが分かり、膠原病の治療領域においても用いられはじめています。ヒドロキシクロロキンは、多彩な皮膚症状や全身倦怠感など、全身症状の軽減に特に有効だといわれます。その他、疾患活動性増悪の防止(病状悪化の防止)、臓器障害軽減、血清脂質改善、血栓症の予防、生命予後の改善など、非常に多彩な効果が認められています。

なお、ヒドロキシクロロキンの副作用は非常に少ないことでも知られています。飲み始めに吐き気や下痢を訴える患者さんもいますが、ほとんどがすぐに消失します。

かつてヒドロキシクロロキンは高用量で使用されていたため、重大な副作用として視覚障害が問題となり、製造中止にまで至った過去を持ちます。しかし、低用量であればそのような副作用が生じる可能性が低いことが判明し、全身性エリテマトーデス(SLE)の治療薬として再び脚光を浴びるようになりました。

ただし副作用が少ないとはいえゼロになったわけではないため、定期的な眼症状のチェックが必要です。服用の際は、適宜主治医に相談してください。

抗凝固療法について

抗リン脂質抗体症候群を合併しているときは、抗血小板薬などを使い、血栓を予防します。

 

全身性エリテマトーデス(SLE) 古川福実先生の連載記事

京都大学医学部を卒業後、同大学付属病院皮膚科・米国コロラド大学医学部皮膚科・浜松医科大学医学部皮膚科などを経て、1999年より和歌山県立医科大学皮膚科教授に就任。日本皮膚科学会の理事であり、特にアトピー性皮膚炎や全身性エリテマトーデス(SLE)をはじめとした膠原病の研究治療に関して著明な経歴を持つ。2011年より日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会理事長を務めるなど、学会活動も精力的に行っている。

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