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インタビュー

災害時のアトピー性皮膚炎の子どもへの公共的な配慮―災害時における子供へのアレルギー疾患対応 その4

災害時のアトピー性皮膚炎の子どもへの公共的な配慮―災害時における子供へのアレルギー疾患対応 その4
藤澤 隆夫 先生

国立病院機構三重病院 院長

藤澤 隆夫 先生

日本小児アレルギー学会

日本小児アレルギー学会

アトピー性皮膚炎の治療において大切なのは、毎日のシャワーや入浴で肌を清潔にしたあと、しっかり外用薬をつづけることです。しかし、災害時はそれが難しいので皮膚の状態が悪化して、かゆみで眠れなくなったり、皮からジクジクした体液がでたり出血するようになります。そのように重症な場合は入院治療ができる病院への手配が必要です。そこで今回は、災害時においてアトピー性皮膚炎の子どもに配慮すべき点を、主に行政的な側面から説明していきます。

※本記事は、国立病院機構三重病院院長・日本小児アレルギー学会理事長の藤澤隆夫先生、日本小児アレルギー学会にご監修いただいております。

アトピー性皮膚炎の症状が悪化する原因は、汗・皮膚の汚れ・雑菌です。これらを取り除くためには、最低1日1回石けんを使って洗い流すことが望ましいのですが、アトピー性皮膚炎のため肌が敏感となっており、石けんの成分によってはかぶれる場合があります。安価な石けんでも構いませんが、なるべく防腐剤や香料が無添加のものを使えるようご配慮をお願い致します。石けんがない場合はシャワー浴だけでも汗による悪化を緩和する効果があります。

シャワーや入浴で皮膚を清潔に保つことは、アトピー性皮膚炎の治療のひとつです。しかし、その設備がない場合は、お湯か水でぬらしたタオルで皮膚をやさしく押し拭きして、肌を清潔にするようお願いします。市販のウエットティッシュやおしり拭きは、アルコールや防腐剤の成分で症状を悪化させる場合があるので注意が必要です。市販のものは、いったん肌の一部で試してから使うようお願い致します。

アトピー性皮膚炎は赤くなってジクジクしたぶつぶつができ、皮がむけてかさぶたになったりしますが、感染症ではないので他の人にうつることはありません。しかし、その外見から偏見を持たれることがあります。それゆえに、アトピー性皮膚炎の子どものご家族も、周囲に対して非常に気をつかいます。常時は無理でも、せめて薬を塗る時間だけは周囲の視線が気にならないところで行えるよう、ご配慮をお願い致します。

もしも、アトピー性皮膚炎の子どもに、ひどく皮膚を掻きむしって眠れない状態が続いていたり、皮膚がジクジクして出血しているといった症状が見られたら、入院治療が望ましいとお考えください。アトピー性皮膚炎の子どもの、入院治療を受け入れてくれる病院への手配をお願いいたします。

※本記事は、日本小児アレルギー学会による『災害時のこどものアレルギー疾患対応パンフレット(pdf)』をもとにしています。

参考:「アレルギー疾患診断・治療ガイドライン2010

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