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下肢静脈瘤はなぜ起こる?原因や予防法について

下肢静脈瘤はなぜ起こる?原因や予防法について
メディカルノート編集部 [医師監修]

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下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は、足の血管がボコボコと浮き出てくる病気です。このほかにも足のむくみやだるさ、皮膚トラブルなどさまざまな症状の原因となることがあります。下肢静脈瘤はどのようなことが原因で起こり、どのような予防法があるのか解説します。

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足の皮膚の比較的浅い層には伏在静脈という血管があります。典型的な下肢静脈瘤は、この伏在静脈の所々にある逆流防止弁が壊れることで発症します。逆流防止弁が機能しなくなると、本来心臓に向かって流れるはずの血液が足首のほうへ逆流してしまいます。それにより血管内の血液が交通渋滞を起こし、行き場をなくした血液が溜まった血管が(こぶ)のように膨らんで静脈瘤となります。

下肢静脈瘤の原因はさまざまですが、多くの場合加齢に伴い血管の壁や周りの組織が緩んでくるために起こります。

このほか、発症しやすい要因として主に以下の3つがあります。

立ち仕事

立ち仕事に従事しているなどの理由で、日頃から立ちっぱなしの状態が続いていることが、下肢静脈瘤を発生させる原因となります。

足の血液が、重力に逆らいながら心臓へとスムーズに流れることができるのは、ふくらはぎの筋肉が収縮する力(筋肉ポンプ力)がはたらき、血液を上へと押し流しているためです。しかし、立ちっぱなしなどでふくらはぎの筋肉がゆるんだ状態が続くと、血液はスムーズに流れなくなります。すると、逆流防止弁に常時負荷がかかった状態になり、弁が傷みやすくなります。

妊娠・出産による腹圧の上昇

女性が妊娠・出産によって子宮が大きく発達して腹圧(お腹の中の圧力)が強くなると、下肢静脈瘤を発生させる原因となります。これは腹圧の上昇により、お腹や骨盤の中を通る静脈が流れづらくなり、その川上にあたる足の静脈も滞って、逆流防止弁に負荷がかかるからです。

また、妊娠・出産によるホルモン分泌の変化も、要因の1つであるといわれています。

下肢静脈瘤を発症しやすい体質

下肢静脈瘤は遺伝病ではありません。しかし、原因は分かりませんが、統計によると発症しやすい体質が遺伝する傾向があることが知られています。

ペイレス

下肢静脈瘤は、日常生活の中で予防できることがあります。下肢静脈瘤を予防するためには、以下のようなことを実践してほしいです。

適度な運動

軽いジョギングやウォーキングは、下肢静脈瘤の予防に効果的です。足の血液は、ふくらはぎの筋肉ポンプによってスムーズに流れています。そのため、運動によってふくらはぎの筋肉を動かすことは、下肢静脈瘤を防ぐために有効です。

足のマッサージ

足のマッサージも、下肢静脈瘤の予防につながります。足首から太ももにかけて揉み上げると、血液のスムーズな流れをサポートできます。

長時間立ち続けるときは弾性ストッキングを着用する

仕事で立ちっぱなしの時間が長い方は、弾性ストッキングを着用して仕事することをおすすめします。弾性ストッキングとは、下肢を圧迫する医療用のストッキングで、足の外から血管を圧迫する力によって、足の静脈内に血液が滞りにくい状態をつくります。

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