原因
原因は心臓の病気によって大きく異なります。まず、心筋梗塞や狭心症など突然死の原因になることの多い“虚血性心疾患”は、心臓の筋肉に栄養を送る冠動脈が閉塞(血管が詰まって塞がってしまうこと)・狭窄(血管が狭くなること)することによって引き起こされる病気です。
主な原因は、高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満などの生活習慣病や喫煙習慣などによって生じる動脈硬化です。若年者などで明確な原因も認められないまま発症することもありますが、ストレスや疲れ、睡眠不足なども発症の引き金になるともされています。
次に、心臓弁膜症は心臓内で血液の逆流を防ぐための僧帽弁や大動脈弁といった逆流防止弁が正常に機能しなくなる病気です。主な原因は先天的な異常や、加齢による組織の変化、石灰化(石のように固くなってしまうこと)がよく見られます。また、感染症や外傷によって引き起こされるケースもあります。
そして、不整脈は心臓の電気的な興奮に異常が生じることによって引き起こされる病気であり、原因としてさまざまな病気が挙げられます。心臓の筋肉にダメージが生じること、心臓に長期的な負担がかかることなどでも発症します。不整脈は上に挙げた虚血性心疾患や心臓弁膜症に併存することが多いです。
なお、生まれつき心臓に何らかの異常を持つ方は100人に1人の割合で見られるとされており、はっきりとした原因は解明されていません。しかし、ダウン症などの染色体異常があると発症率が上昇することが分かっています。
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