悪性リンパ腫とは血液がんの1つで、白血球の1種であるリンパ球ががん化したものです。子どもも成人も発症することがありますが、その性質や症状などの特徴は異なります。
また、100種類以上の病型分類があり、大きくはホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分類されます。日本人の悪性リンパ腫の90%以上は非ホジキンリンパ腫といわれています。病型によって病気の進行スピードや治療法は異なります。
本記事では、成人の悪性リンパ腫の初期症状や進行後の症状、病院を受診する目安などについて解説します。
悪性リンパ腫では症状がなかなか現れないこともあります。そのため、健康診断や別の病気の検査のために受けたX線や腹部エコーなどによって偶然発見されることも少なくありません。比較的初期に現れる症状としては、リンパ節の腫れやしこりが挙げられます。
リンパ節とは体全体にある器官で、リンパ液が流れるリンパ管同士をつなぎ、免疫機能を発動させる関所としてのはたらきがあります。悪性リンパ腫では、リンパ節が腫れたりしこりができたりすることがあります。
ただし、リンパ節の腫れやしこりの原因としては、悪性リンパ腫以外にも感染症や免疫疾患・アレルギー疾患などさまざまな病気が考えられるため、注意が必要です。
悪性リンパ腫によるリンパ節の腫れやしこりはさまざまなところに生じますが、好発部位として首や鼠径部(足のつけ根)、腋の下が挙げられます。しこりそのものは押しても痛みがなく、ゴムのような硬さです。通常、数週間から数か月かけて徐々に大きくなっていきます。そのほか、お腹の中など目に見えない部分のリンパ節が腫れることもあります。しこりが大きくなってくると、お腹の張りを感じることがあります。
悪性リンパ腫ではリンパ節だけでなく、胃や腸などの消化管、甲状腺、脳などの臓器にしこりが生じることもあります。このような悪性リンパ腫は節外性リンパ腫と呼ばれます。
悪性リンパ腫が進行するとリンパ節の腫れやしこりが広がり、全身に症状が現れることがあります。主な全身症状には、発熱、体重の減少、激しい寝汗(盗汗)が挙げられ、これら3つを合わせてB症状と呼ぶこともあります。そのほか、体のかゆみや皮膚の発疹などの症状や、しこりによって気道、血管、脊髄などが圧迫されると気道閉塞や血流障害、麻痺などの症状が現れることもあります。
悪性リンパ腫にはさまざまな病型があり、病型に応じて進行スピードが異なります。日本人の悪性リンパ腫の90%以上を占める非ホジキンリンパ腫にも、ゆっくり進行するものと数週間のうちに進行するものがあり、特に進行の早いタイプについては速やかに治療を開始することが大切です。気になる症状があれば放置せず、速やかに医療機関の受診を検討しましょう。
また、進行が遅いタイプのものについては、リンパ節の腫れ・しこりのような自覚症状が乏しい傾向があります。そのため、定期的に健康診断を受けるなどの意識を持つことは大切です。
リンパ節の腫れ・しこりをはじめとした気になる症状がある場合は、まずかかりつけの内科などの受診を検討しましょう。悪性リンパ腫自体の診療は血液内科で行われますが、症状が多彩でしこりのできる部位も人によって異なるため、実際には血液内科以外の診療科で発見されることも少なくありません。「どの診療科に行けばよいか分からない」場合は、まず内科を受診するとよいでしょう。
また、悪性リンパ腫は必ず初期症状が現れるとは限らず、健康診断がきっかけで見つかることもあります。そのため、定期的に健康診断を受けることも大切です。
佐賀大学医学部附属病院 内科学講座 血液・呼吸器・腫瘍内科 教授
木村 晋也 先生の所属医療機関
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今後の治療について
3ヶ月前から頸部にしこりを感じ痛みがでたのでグリグリと触っていたら痛くなり耳鼻科でリンパ節を病理検査したところ、悪性腫瘍リンパ節B細胞腫瘍と診断されました。放射線治療や抗がん剤治療になるとの事でした。何処の病院が1番良いかわかりませんが、自宅に近い病院の血液内科を紹介されました。 日常何も不備なく持病もなかったので、治療を始めることでのリスクが不安で戸惑っております。妻の要支援2の介護をしております。入院となると、何日かかかるのでしょうから。妻の介護も心配です。もし、治療しないとしたらどんな症状になるのでしょうか?
放射線治療を受け始めました
昨年9月に首に数個のしこりができ、確定診断を兼ねて摘出手術を受け、限りなくびまん性に近い濾胞性リンパ腫グレードIIIAの診断でした。R-CHOP療法を3クール受け、現在腫瘍マーカーは陰性です。抗がん剤にアレルギーがでたため、放射線治療20回をすることになり、3回目を受けたところ、口渇で食べ物が飲み込みにくい状態です。しかし副作用には早すぎると言われ、気のせいでしょうと笑われました。両耳の下あたりを押すと痛みもあります。放射線治療を続けても大丈夫でしょうか。
造血幹細胞移植が有効か否か
一年程前に悪性リンパ腫と診断され、数々の抗がん剤治療と、皮膚に出来た腫瘤には、放射線治療を行なっています。しかしながら、薬の効きはおもわしくなく、副作用で心身ともにボロボロの状態になっています。 心臓も度重なる抗がん剤治療で狭心症も併発し、生死にかかわる状態にも直面いたしました。 このような状態で今後の治療として、移植は有効でしょうか? 現在入院している病院は移植に対応しておらず、担当医からも移植の提案はないのですが、最後の治療法として治癒の可能性があるならと考えています。 回答をよろしくお願いいたします。
本当に悪性なのでしょうか?
以前から相談させてもらってます 末梢性T細胞リンパ腫の疑いがあると生検検査で出ましたが 腹部にできた腫瘍は全部で5つありました。 そのうち1つを生検検査するために摘出 そのあとしこりは5つまで増えました、痛みもあったため、炎症止めの薬を処方してもらい飲んだところ、痛みがなくなり 本日しこりができ始めてから約3週間経ちましたがしこりが消えました 悪性の場合でも、できた腫瘍が消えることはあるのでしょうか? 炎症止め以外の薬は飲んでないので なにか治療を行った訳では無いです
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