治療
ラクナ梗塞・アテローム血栓症梗塞に対する治療
ラクナ梗塞やアテローム血栓症梗塞に対しては、動脈の中で血栓がつくられるのを防ぐため、抗血小板薬が有用となります。また、頸動脈に高度の狭窄を認める場合には、頸動脈内皮剥離術(CEA)という手術によってプラークを除去する方法や、血管内にステントを置いて狭窄部分を広げるステント留置術(CAS)が行われることもあります。
さらに、メタボリックシンドロームや高血圧、喫煙など、是正可能なリスクファクターの徹底した治療、管理、悪い生活習慣の改善が再発予防につながると考えられます。
心原性脳塞栓症に対する治療
心原性脳塞栓症(左房内血栓)の原因となる血栓は、動脈にできる血栓とは異なり、フィブリンという成分が主体となった血栓を形成します。このような血栓に対する治療としては抗凝固薬が有用です。
抗凝固薬の種類として、これまでワルファリンカリウムという内服薬が用いられてきましたが、現在はNOACsと呼ばれる新しい抗凝固薬が登場しています。NOACsはワルファリンカリウムとは異なり、直接トロンビンまたは第Ⅹa因子を阻害する薬で、副作用として問題となる頭蓋内出血のリスクが低いと考えられています。
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【第53回日本動脈硬化学会レポート】重症COVID-19における血栓症と抗凝固療法――ROTEMの有用性に関する検討(4300字)
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【インタビュー】AIやウエアラブルデバイスでの心房細動早期発見に期待――脳卒中予防の強力ツールに(800字)
心房細動に関してはスマートウォッチのようなウエアラブルデバイスによる早期発見への期待が高まっている。ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)に2019年、「アップルウオッチの心電計でアラートが出た人を調べたら約3割に心房細動が見つかった」という研究結果が掲載された。またAIによっ
【症例紹介】深部静脈血栓・門脈血栓・Trousseau症候群を併発した膵体尾部がんの一例(1500字)
4か月前から腰痛を自覚していたが経過を見ていた。3週間前から下腿浮腫が増強したため近医を受診したところ、下肢静脈エコーで深部静脈血栓症を指摘される。造影CTで膵体尾部の乏血性腫瘍および多発肝腫瘤、門脈本幹から上腸間膜静脈にかけて血栓形成を認めた。精査目的に当科入院予定となり待機中、右腕のしびれと脱力
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