ぜつがん

舌がん

口・のど

目次

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概要

舌がんとは、舌に発生するがんを指します。口腔癌(口の中に生じるがん)としては最も頻度の高いものです。

舌がんは舌の先端にできることはまれで、舌の側面にみられることが多いです。鏡で見るとご自身の目でもわかるため、早期に医療機関を受診する方が多い一方、気づいたときには転移を起こしていることもあります。

舌は、喋ることや食事をとること味を感じることなど、日常生活の基本動作においてなくてはならない臓器です。そのため、治療は根治だけを目的とするだけでなく、QOL(生活の質)の維持も考慮することが求められる病気だといえます。

原因

喫煙・飲酒

舌がんは頭頸部(とうけいぶ)に発生するがんとして、頭頸部がんの一種に数えられますが、これらは喫煙や飲酒から大きな影響を受けます。

具体的には、舌を含む口一帯から胃など、お酒の通るルートに沿ってがんが発生する可能性があります。

舌がんの場合、お酒やタバコの煙が舌を通ることで、がんが発生しやすくなるといわれています。食道がんなど消化器系悪性腫瘍のリスク因子も飲酒や喫煙などであり、舌がんと診断されたときに、食道がんを併発していることもあります。

歯の刺激

歯が舌にあたることで慢性的な刺激になり、がんの一因になると考えられています。

一般的にがんの罹患率が増える年齢(50代以降)とは異なり、舌がんは飲酒や喫煙を長期に及んで続けていない20代の若い方でも発症するという特徴を持っています。こういったケースにおいては別の因子が関係している可能性もあると考えられていますが、まだはっきりとしはわかっていません。

症状

硬いしこり

舌がんの典型的な初発症状は、舌の両側の縁の部分にできる硬いしこりです。ただし、初期の舌がんは口内炎に似ているため、正確に見極めることが難しい場合もあります。

処方された塗布薬などを使用していても、口内炎のようなしこりが2週間近く治らないようであれば、舌がんを疑って病院に相談するとよいでしょう。特に、舌表面がざらつき、しこりが触れるほどになっているときには注意が必要です。

持続性の痛みや出血・強い口臭

また、舌がんの局所病変が歯にあたるなどして、出血や痛みを伴うこともあります。舌がんが進行すると、病変は潰瘍(かいよう)になり、持続性の痛みや出血、強い口臭といった症状が現れます。

舌がんは表面上の変化から生じることもありますが、症状がわかりにくいこともあります。この場合には転移の症状が先に出ることもあり、首のリンパ節の腫れなどが現れることがあります。

検査・診断

診断は、局所からの細胞を採取(生検)して、顕微鏡で観察する病理学的検査が参考にされます。

舌がんでは診断に加えて、病変部位がどの程度広がっているかを確認することも重要になります。この確認に、超音波検査やCT、MRIといった画像検査が行われます。

頚部に病変部位が転移している場合には、PET検査を行うこともあります。これらの検査結果を総合的に判断し、病期分類(ステージ分類)を行います。

また、前述のとおり、舌がんの発生と同時に、消化器系にもがんが発生していることがあります。これを確認するため、上部消化管内視鏡検査を行うこともあります。

治療

舌は、喋る、食べる、味を感じるといった重要な役割を持った器官であるため、可能な限り機能を温存した治療方法を検討することになります。

舌がんの治療法は大きく以下の3つあり、それぞれの状態に適した方法が選択されます。

  • 腫瘍を切除する外科手術
  • 放射線治療
  • 化学療法

舌がんはほとんどの場合切除手術により治療しますが、合併症の関係から手術を受けられないケースもあります。この場合には別の方法が選択されます。たとえば、小線源治療と呼ばれる放射線療法が挙げられます。

舌がんは飲酒や喫煙といった生活習慣が大きく関連し、そのほかのがんを合併・続発することもあります。舌がんに対しての治療を行った後も、再発や新規がんの予防に、禁酒・禁煙を心がけることが大切です。

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