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インタビュー

妊娠時や授乳中の花粉症・睡眠薬・便秘薬

妊娠時や授乳中の花粉症・睡眠薬・便秘薬
青木 宏明 先生

東京慈恵会医科大学 産婦人科講座 助教

青木 宏明 先生

前の記事「妊娠時に風邪やインフルエンザにかかった時の薬の注意点」で、風邪やインフルエンザワクチンと妊娠についてご説明しました。10カ月の間には、風邪やインフルエンザのほか花粉症の時期も過ごすことになります。また、妊娠によって便秘が起こりやすくなることもわかっています。本記事では、花粉症治療薬や便秘薬と妊娠について、東京慈恵会医科大学 産婦人科学講座 助教の青木宏明先生にお話しいただきました。

花粉症の治療薬では、疫学的なデータがある第二世代抗ヒスタミン薬のクラリチン®(ロラタジン)・ジルテック®(セチリジン)・ザイザル®(レボセチリジン)を使用するのが望ましいでしょう。同じく第二世代抗ヒスタミン薬のアレグラ®(フェキソフェナジン)はOTC医薬品でも発売されていますが、妊娠中の安全性に関するデータは先述した3種類の薬よりも劣りますので、妊婦さんには積極的に使用しません。花粉症の治療薬も解熱鎮痛消炎薬と同様、OTC医薬品ではなく医師から処方された薬を服用したほうがよいでしょう。一方、点鼻薬や点眼薬は薬の成分が母体の血液へ移行する量が少なく、赤ちゃんへの影響はまずないため、OTC医薬品も含めて使用は問題がないと考えられます。

妊娠中の女性の不眠には、一般的には散歩や妊娠体操などの適度な運動や、ぬるめのお風呂などが勧められます。薬を使用する場合は、睡眠導入剤としてベンゾジアゼピン系薬物が使用されることがありますが、催奇形性の増大は認められていません。そのため睡眠薬が必要な妊婦さんには使用することがあります。ただし、妊娠後期に連続して服用すると赤ちゃんに「新生児薬物離脱症候群」とよばれる状態を引き起こす危険性がありますので、医師と相談して服用されることをお勧めします。

漢方薬は疫学的なデータがないため、安全であると言い切ることが難しい薬です。生薬であれば安全とはいえないことには注意が必要です。ダイオウやボタンビ・トウニン・ゴシツなどは添付文書上に流早産の危険性があるため投与禁忌と記載されています。

妊娠中は、ホルモンバランスの変化による腸の動きの低下や子宮の増大による腸管の圧迫などのため普段便秘ではない女性も便秘を起こしやすくなります。便秘では、食事療法が第一選択となります。食物繊維の多い食品を取ることのほか、適度な運動や十分な水分補給も便秘解消には大切です。便秘薬が必要な場合は、便を軟らかくする効果のあるマグネシウム塩類下剤を使用することが多いです。妊娠中においても必要があれば便秘薬を使用して便秘を解消しておくことがよいでしょう。

 

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