S414x320 aadcbf73 6e52 4c9d 8b89 590413ef2b83

インタビュー

公開日 : 2016 年 05 月 20 日
更新日 : 2017 年 09 月 21 日

鼻血が止まらないときに自分でできる対処法と病院で行う鼻血の治療

鼻血が止まらないときの対処法として、「下を向いてはいけない」「詰め物はしないほうがよい」と耳にしたことがある人も多いでしょう。これらは、本当に正しい情報なのでしょうか。また、長時間出血が止まらない場合、ご本人や周囲の方が救急車を呼ぶことは適切な対応なのでしょうか。本記事では、ご自分でできる鼻血の正しい止め方と、鼻からの出血により病院に行くべきときの見極め方について、志賀隆先生にお話しいただきました。

医師が教える正しい鼻血の止め方-止血中にしてはいけない2つのこと

鼻血が出たときは、座位で小鼻(膨らんでいる柔らかい部分)をつまみ、20分間抑え続けます。

正しい鼻血の止め方
正しい鼻血の止血法  : 写真提供 志賀隆先生より

このとき、やってはいけないことが2点あります。

【①上を向いてはならない】

ひとつは、首を後方へ倒し、顔を天井方向へ向けてしまうことです。血液は、集まることで固まるという性質を持っています。ところが、鼻から出血している最中に上を向いてしまうと、血液は気道や食道へと流れ込んでしまい、一か所に集まりません。また、血液を飲み込んでしまうことになるため、気持ちが悪くなってしったり、嘔気嘔吐の原因となることもあります。

鼻血が出たときには、血液が下咽頭に流れ込まないよう座って顔を下に向け、血液を集めるよう意識することが大切です。

【②“浮気”してはならない】

また、20分間小鼻を抑えている最中に「止まったかな?」と手を放し、圧迫を中断して様子をみることも、やってはいけない行為のひとつです。こちらは、多くの方がついやってしまっている行為なのではないでしょうか。しかし、これもまた、血液を集めて固めることを妨げてしまう行為です。

20分と聞くと非常に長く感じられるかもしれませんが、途中で“浮気”することなく、辛抱強く圧迫し続けることが重要です。この方法で大半の鼻血は止まりますので、是非実践してみてください。

鼻血が出ているとき「冷やす」ことはすすめられない-体が冷えると血液は固まりにくくなる

鼻からの出血を止めるために、首の後ろを冷やそうとされる方もいらっしゃるでしょう。しかし、私は鼻血症状を呈している患者さんの体を冷やすことはおすすめしません。

私たち救急医が、大量出血している患者さんに対して最初に行う処置のひとつに、「保温」(体を温めること)があります。なぜなら、体が冷えていくことで血液の凝固機能は落ち、出血は止まらなくなってしまうからです。

“体温が下がると血は止まりにくくなる”と覚えていただき、鼻血が出たときも冷やすことなく正面を向いて圧迫止血してください。

連載記事