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インタビュー

子どもの発疹に関する疑問まとめ。小児科・皮膚科どちらに行く?お風呂は入れていい?

子どもの発疹に関する疑問まとめ。小児科・皮膚科どちらに行く?お風呂は入れていい?
平本 龍吾 先生

松戸市立総合医療センター 小児医療センター長

平本 龍吾 先生

子どもに発疹が出た場合、親御さんは「どの診療科に行けばよいのか」「痕は残るのか」「発疹があるのに入浴させてよいのか」などの様々な疑問が生じるでしょう。今回は松戸市立病院小児科部長の平本龍吾先生に、子どもに発疹が出たときに気になる疑問についてご説明いただきます。長年にわたり小児医療に従事されてきた平本先生の思いを踏まえてお話しいただきました。

全身性の症状(発疹に熱を伴うなど)や緊急性の高い症状(紫斑、アナフィラキシー症状など)、急激に生じた発疹の場合は小児科への受診を推奨します。局在性に発疹がみられる場合は小児科・皮膚科のいずれを受診しても構いません。

熱がない場合でも重症疾患が隠れていることがあり、一概には述べられません。

熱が出ないタイプの発疹で重症なものは、アナフィラキシーがあります。呼吸器症状(咳、ぜーぜー、ヒューヒュー、呼吸困難など)と消化器症状(吐き気・嘔吐・腹痛など)がある場合は特に注意が必要です。

また、緊急に受診が必要な紫斑のうち、白血病以外の病気が原因の場合(特発性血小板減少性紫斑病など)は発熱がみられず元気にしていることが多いです。

*詳細は記事1『「子どもの皮膚にぶつぶつした発疹ができた」とき―熱、かゆみ、赤みは危険な症状? 』もご覧ください

赤ちゃんや乳幼児は皮膚が薄いので、蚊に刺された場合などに発疹が目立つことがあります。皮膚症状は成長に伴い自然に軽くなります。また、時期によって反応の速さは異なるものの、乳幼児ほど水疱ができやすいことが知られています。

残念ながら水痘(みずぼうそう)と重症のとびひは痕が少々残ってしまいます。麻しんの場合は一時的に色素沈着を残すものの、時間がたてばきれいに戻ります。

入浴は問題ありません。体が温まりすぎないようさっと入浴させ、皮膚の清潔を保ちましょう。また、発熱している場合でも子どもが消耗しない範囲であれば入浴させて構いません。温まるとかゆみが増強するので、入浴後は体のほてりを十分に冷ましてから服を着せます。

かゆい部分をひっかいてしまうと、傷ができたり細菌に感染したりすることがあるため、子どもの爪をきちんと切っておきましょう。

じんましんによるかゆみの場合は、薬を塗るよりも抗ヒスタミン薬を内服します。虫刺されアトピー性皮膚炎発疹によるかゆみがひどい場合、炎症を抑えるステロイド軟こうを処方する場合があります。いずれにしても、医師の診断がついたうえで薬を使うようにしてください。

それ以外の場合は、患部を冷やすことでかゆみが和らぎます。患部を冷やす際には氷をタオルでくるむなどして、冷やしすぎないことも大事です。

なお、抗ヒスタミン薬の中でも、第一世代のものは子どもに処方を避ける傾向にあります。抗ヒスタミン薬は脳にも作用するため、眠くなったり、けいれんを起こしやすくなると指摘されているからです。第二世代、第三世代抗ヒスタミン薬はこれらの副作用が起きにくいように改善されています。

たとえば手足口病では口腔内に発疹ができますが、痛みで食事や水分を摂れず、入院が必要になる場合があります。口の中に発疹ができて痛い場合は、刺激の少ないもの、糖分や電解質を含有した経口補水液などを摂取させます。また、子ども自身が無理なく食べられるものや、口当たりのいいものを食べさせましょう。

発疹は小児科と切っても切れない関係ですが、緊急性がある発疹はごく一部の病気に限られます。子どもに発疹が現れたときは、記事1『「子どもの皮膚にぶつぶつした発疹ができた」とき―熱、かゆみ、赤みは危険な症状? 』でご説明した通り、まず時間の経過に伴う発疹の増加、発熱、呼吸苦、腹痛嘔吐、紫斑が現れていないかを確認します。これらの症状がみられず、子どもが元気であれば翌日に受診しても心配ありません。

幼い子どもは自分でものを言うことができません。だからこそ小児科医は子どもの総合医として、病気ではなく子ども自身をみていきます。

子どもには、自分で治っていく力があります。小児科医にとっては、子どもに危険な症状が隠れていないかを早期に見つけ出し、少しでも早く回復するよう手伝うことが最大の目標です。我々小児科医は、そのような未来がある子どもに関わることで、日本・世界の未来に貢献する仕事をしていると考えています。

子どもに発疹ができたとき、親御さんが心配な場合はいつでも病院に来ていただいてかまいません。しかし、親御さん自身が緊急性の高い発疹症状を知っておき、適切な受診タイミングを意識することで、小児医療はさらに改善していくでしょう。

「こどもの様子がおかしい」と思ったときは、日本小児科学会が運営する「こどもの救急(ONLINEQQ)」も参考にしてみてください。

 

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