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公開日 : 2017 年 02 月 02 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対する外科治療(PEA)とバルーン肺動脈拡張術(BPA)とは!?

目次

「息切れ」や「息苦しさ」を引き起こす原因にはどのようなもの考えられるでしょうか。年齢のせいだと思い込んだり、また長年の喫煙が引き起こす慢性閉塞性肺疾患(COPD)、狭心症に心不全などを想起される方が多いかもしれません。

しかし、「肺高血圧症」というあまり耳慣れない病気が「息切れ」や「息苦しさ」を引き起している場合があります。肺高血圧症は死にいたることもある非常に恐ろしい病気ですが「肺高血圧症といえばこれ」といった特別な症状がないため見過ごされることも多いです。また、原因も多岐に渡っており、その把握が難しい状況になっています。

肺高血圧症は5つに分類されるのですが、中でも「慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)」「肺動脈性肺高血圧症(PAH)」は難病と考えられています。この記事では横須賀市立うわまち病院循環器内科部長の岩澤孝昌先生に、「慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)」についてお伺いしました。

肺高血圧症の分類と慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)

肺高血圧症には下記のとおり原因により5つに分類されています。

第1群:肺動脈性肺高血圧症(PAH)

  • 第1’群:肺静脈閉塞性疾患および/または肺毛細血管腫症
  • 第1’’群:新生児遷延性肺高血圧症

第2群:左心性心疾患による肺高血圧症

第3群:肺疾患や低酸素血症による肺高血圧症

第4群:慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)

第5群:原因不明の複合的要因による肺高血圧症

そして、血栓が原因で肺高血圧症が引き起こされているものを第4群:慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension; CTEPH)と呼びます。この病気は国に難病指定されており、毎年、実態調査が行われています。

慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)のメカニズム

血栓と器質化とは?

血はそもそも固まりやすい性質を持っています。この固まりやすい性質のおかげで怪我した時など、体外での出血時にそれが固まることで止血できるのです。しかし、これが何らかの理由により血管の内部で血が固まってしまいます。この血の塊を血栓といい、病態は血栓症と呼ばれます。また、この血栓が血管内を飛んでいき、どこかの血管を防いでしまうことを塞栓症といいます。

仮に血栓ができても、それは通常、自然と溶けてしまうので大事には至りません。しかし、何度も繰り返し固まることで、血栓はやがてこびりついて溶けにくくなってしまいます。これを器質化といいます。

器質化した血栓によって肺動脈が閉塞することで、肺高血圧症が引き起こされる

血栓が肺の血管にこびりついたり、詰まったりすることで肺の血液が流れにくくなります。その結果、肺動脈圧が上昇してしまいます。そしてこれが慢性化する(6か月以上)と名前のとおり、慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)と診断されます。

より正確に表現するなら、慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)とは器質化した血栓によって肺動脈が閉塞し、肺血流分布ならびに肺循環動態の異常が持続(6か月以上)している病態であり、なおかつ慢性肺血栓塞栓において平均肺動脈圧が25mmHg以上の肺高血圧を合併している場合をいいます。肺動脈平均圧が30mmHgを超える場合、肺高血圧は時間経過とともに悪化することが多く、圧が高いほどその後の経過は悪くなり、生存率も低くなります。

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