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子どもの風邪の症状は?病院にはいつ行けばいいの?
子ども(1歳以上)の風邪の症状は、大人とさほど変わりありません。しかし、保護者の方からすると、子どもが風邪を引くと心配で、病院に行くべきかなど悩むことも多いかと思います。引き続き、都立小児総合医...
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子どもの風邪の症状は?病院にはいつ行けばいいの?

公開日 2017 年 11 月 27 日 | 更新日 2017 年 11 月 28 日

子どもの風邪の症状は?病院にはいつ行けばいいの?
村井 健美 先生

東京都立小児総合医療センター 小児科

村井 健美 先生

堀越 裕歩 先生

東京都立小児総合医療センター からだの専門診療部(内科系) 感染症科 医長

堀越 裕歩 [監修]

子ども(1歳以上)の風邪の症状は、大人とさほど変わりありません。しかし、保護者の方からすると、子どもが風邪を引くと心配で、病院に行くべきかなど悩むことも多いかと思います。引き続き、都立小児総合医療センターの村井健美先生に解説していただきます。

風邪の症状は

子どもの風邪の代表的な症状は発熱、鼻水、咳です。これらは大人の風邪の症状と大きく変わりません。風邪に特効薬はないので、基本は自宅で安静にし、自らの治癒力で治していくことになります。

発熱の注意点は?

体温は計るとすぐに数値としてでてくるため、高い・低いが分かりやすく、どうしても気になってしまいます。38度と40度を比べたら、40度の方が悪い病気の気がします。しかし、一概に熱の高い低いだけでは病気の重症度は分かりません。単なる風邪でも40度台になることもありますし、脳炎や脳症のような、風邪よりももっと重篤な病気でも38度台のこともあります。脳炎や脳症を起こしていれば、発熱に加え痙攣や意識障害などがあります。熱がある時には熱以外に子どもに変わった点がないかをみます。風邪による発熱にしては、呼吸が苦しそう、意識が悪い、ぐったりとしていると感じた場合には、風邪以外の感染症が原因であることも考えられます。具合が悪いときは、医療機関の受診をお勧めします。

 体温は1日の中で上がったり、下がったりします。夜に38度台でも、次の日の朝には解熱していることもあります。このまま、熱が下がってくれればいいのですが、再度、夕方から発熱してくることもあります。解熱し続けるのか、再度発熱するのかは、1-2日程度は確認しましょう。

咳がとまらない

風邪の症状では発熱の前後で、咳がでます。咳そのものは体内のウイルスを体外に排出しようという身体の防御反応です。熱が下がってからも咳をしていたり、咳をする頻度が増えたりすることがありますが、これは正常に治癒が進んでいる経過でも起こることなので心配いりません。

また、咳は期間で分類されることがあります。

4週間以内で終わる咳

4週間以内で終わるものを急性咳嗽といいます。感染症、まれに異物誤飲などが原因となります。感染症の原因としてはウイルス性の風邪が多く、自然回復が期待できます。他には肺炎なども急性咳嗽に含まれます。

4週間以上続く咳

咳が4週間以上続くと、慢性咳嗽と呼ばれ、咳が長引いていると考えられます。4週間以上続いていても単なる風邪のこともありますが、風邪以外が原因で喘息や百日咳のなどの可能性もあります。

医学的には4週間以上咳が続くと長引いていると考えます。数日の咳では長引いているとはいえません。また幼稚園や保育園などで集団生活をしていると、周囲から新たな風邪をもらう機会が多く、そもそも咳の期間がはっきりしないこともあります。

咳をしていても、呼吸が落ち着いていて、食欲があり、元気にしていれば問題になることは少ないです。逆に辛そうな咳をしていれば、期間にとらわれずに医療機関を受診してください。

辛そうな咳をする病気の一つにクループがあります。クループはウイルスがのどに感染し、空気の通り道がむくみ、細くなる病気です。犬の鳴き声のような「ケンケン」とした独特な咳をします。ウイルス感染のため、自分の免疫力で良くなるのを待つしかありません。むくみが強い場合には、空気が十分に吸えなくなり、呼吸が苦しくなります。そうなると、ステロイドの内服やアドレナリンの吸入をし、むくみを取る治療が必要なことがあります。「ケンケン」とした咳をして、呼吸が苦しそうな場合には必ず医療機関を受診してください。

「お腹の風邪」とは?

医療機関を受診すると、「お腹の風邪」と言われることがあります。冬に診断されることが多い「お腹の風邪」はウイルス性胃腸炎の俗称です。そのなかで食べ物から生じるものを食中毒といいます。

「お腹の風邪」の場合、嘔吐・下痢といった症状が見られます。

どのようなときに病院に行くべき?

風邪はウイルス性の感染が多く、この場合、特効薬はありません。お伝えしたとおり、子ども自身の治癒力で治すことが基本です。必要に応じ解熱剤などを使用しますが、これはあくまで対症療法です。通常、ウイルス性の風邪の場合は数日から1週間ほどで自然によくなっていきますが、下記のケースでは急いで病院を受診しましょう。

食欲がなく、水分をとらず、おしっこも半日以上でない

食欲が一時的にないのは大丈夫ですが、水分を摂らないとおしっこが出なくなり、ぐったりしてきて具合が悪くなる原因になります。特に脱水が疑われる場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

ぐったりしている

ぐったりしていて、意識がおかしい。この場合、別の病気や、重症化していることが考えられるので、医療機関を受診するようにしましょう。

呼吸が苦しそう

せきをしていなくても苦しそうにしている。肩で息をしている。お腹がぺこぺこした息をしている。苦しくて横になって寝ることができない。座っていないと息が苦しい。この場合、風邪をこじらせて、細気管支炎や肺炎になっているケースが考えられるので、医療機関を受診するようにしましょう。

生後3か月未満の場合

生後3か月未満の赤ちゃんは発熱がある場合には病院をすぐに受診しましょう。3か月以降の子どもに比べて、治療が必要な細菌感染症の可能性が高いと言われています。特に1か月未満で発熱した場合は、早めに受診しましょう。

 

2016年より東京都立小児総合医療センターに入局。東京都立小児総合医療センター感染症科で小児感染症を専門とし、皆が納得のいく感染症診療を行うように日々尽力している。

小児患児に感染症が多いにも関わらず、それぞれの診療科が独自に感染症診療を行うという小児医療の現状を変えるべく、2008年トロント大学トロント小児病院感染症科に赴任。感染症症例が一挙に集約される世界屈指の現場において多くの臨床経験を積むとともに、感染症専門科による他診療科へのコンサルテーションシステム(診断・助言・指導を行う仕組み)を学ぶ。2010年帰国後、東京都立小児総合センターに小児感染症科設立。立ち上げ当初、年間200件~300件だったコンサルタント件数は現在1200件を超える。圧倒的臨床経験数を誇る小児感染症の専門家がコンサルタントを行うシステムは、より適正で質の高い小児診療を可能にしている。現在は後進育成にも力を注ぐ。

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