連載クリニックの現場から

大腸カメラ検査を習慣にしている専門医に聞きたい、定期的に検査を受けるメリットとは?

公開日

2026年01月23日

更新日

2026年01月23日

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2026年01月23日

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のなか内科 理事長  野中 雅也 先生

健康診断の結果などで、大腸カメラ検査を推奨されたとしても、最初の1歩を躊躇してしまう人は少なくない。不安、痛み、恥ずかしさ――理由はさまざまだが、その根底には「どんな検査なのか分からない」という素朴な戸惑いがある。

埼玉県さいたま市大宮区にある、のなか内科の野中 雅也(のなか まさや)理事長は、日本消化器内視鏡学会認定の消化器内視鏡専門医・指導医など複数の専門医資格を持ち、そんな迷いを抱える方々の気持ちに深く寄り添い続けている。そこで、自身も1年ごとに胃カメラを欠かさず、大腸カメラも定期的に受け続ける“検査の当事者”でもある野中理事長にお話を伺った。

便潜血検査だけでは、病気を見抜けないことも

便潜血検査が陽性になった場合は、何らかの病気にかかっている可能性があるため、詳しい検査(大腸カメラ)を受ける必要があります。しかし、診療をしていると、便潜血検査が陽性だったのに大腸カメラは避けてしまうという方が一定数おられます。「痛そうだし、今度でいいや」という考えが先に立つのかもしれませんが、陽性でも結果的に何も見つからないこともあり、「陽性=必ず病気」というわけではありません。

一方で、便潜血検査は大腸がんを早期に見つけるために有用ですが、その精度はまだ途上であり、進行がんであっても病変の部位によっては陰性となることがあります。そのため、一度でも陽性となった場合に、次の検査で陰性に戻ったとしても「問題ない」と自己判断せず、大腸カメラで原因を確認することが大切なのです。

大腸カメラを受けることは、“未来の自分への贈り物”

大腸カメラの大きな意義の1つが、前がん病変である腺腫(ポリープ)を早期に見つけられることです。ポリープは放置すると早期がん、進行がんへと進むことがありますが、ポリープの段階で発見できればその場で治療が完了することもあります。私はよく「未来の自分への贈り物になる検査ですよ」とお伝えしています。将来の負担を軽くするという意味でも、病変の有無を早めに知っておくことはとても大切です。

大腸カメラが初めてという方は、年代を問わず「痛いのでは」「つらいのでは」と不安が膨らみがちですが、健康診断で少しでも気になる所見がみられた場合などには、まずは相談だけでもよいので近くのクリニックを受診してほしいと思います。

多くのクリニックの公式サイトでは、検査予約が取りやすいように予約フォームなどが設けられていますが、相談だけでも歓迎というところがほとんどだと思います。希望がなければ、受診したその日にいきなり内視鏡検査を行うことは少ないと思いますので、その点は安心してください。

まずは相談するための受診だけでも大丈夫

私自身、胃カメラは毎年受けていますし、大腸カメラも複数回経験しています。慣れているつもりの私でも、検査前は少し緊張しますし、終わるまでは落ち着かない瞬間もあります。だからこそ、患者さんが抱える不安は、知識としてだけでなく身をもって理解しているつもりです。

診察の場では、「どこが不安なのか」「何が気になっているのか」を、うまく言葉にできなくても構いません。そうした思いを一つずつ受け止めながら、一緒に考えていくことが、医療者として大切な役割だと考えています。

取材依頼は、お問い合わせフォームからお願いします。