むさしの内視鏡・胃腸内科クリニック 院長 友利 賢太 先生
「胃カメラや大腸カメラはつらそう」「苦しい思いをしてまで、検査するのはちょっと……」。そんな声が聞かれるのも無理はない。かつての胃カメラ・大腸カメラ検査は、不快感を伴うものというイメージが強かった。しかし近年、検査機器の進歩やスムーズな検査を提供するクリニックの増加により、こうした固定概念は少しずつ変化している。
東京都武蔵野市にある「むさしの内視鏡・胃腸内科クリニック」では、AI技術を取り入れた検査機器を導入し、胃カメラ・大腸カメラ検査を“数年に一度のライフイベント”として自然に取り入れてもらえるよう取り組んでいる。今回は院長の友利 賢太(ともり けんた)先生に、その工夫や思いについてお話を伺った。
胃カメラ検査や大腸カメラ検査は、つらい検査という印象を持たれがちですが、機器や検査方法の進歩により、検査時の負担を軽減する工夫が重ねられています。そのため、患者さんの内視鏡検査に対するイメージと実際の検査内容との間に、差が生じていることもあります。
たとえば、大腸カメラでは、体の中を通るスコープはより細く、より軟らかいものが選べますし、胃カメラの場合は、口からだけでなく鼻から入れる経鼻内視鏡も普及しています。ほかにも、検査によるお腹の張りが気になる方のために二酸化炭素を使用して膨満感を軽減する方法もあります。
こうした小さな技術革新の積み重ねで、以前よりも患者さんの負担が大きく軽減されたと言ってよいでしょう。
また、AIによる画像診断アシストを導入するクリニックも増えてきました。これは、内視鏡画像をリアルタイムでAIが解析して、小さな病変も見逃さないようにサポートしてくれるシステムです。
医師の目に加えて、AIというもう1つの目があることで、より精度の高い検査に努められるようになりました。
おそらく、患者さんの多くが最も不安を感じるのは検査中の体感だと思います。こちらについても、希望される方で医師が使用可能と判断した場合には、鎮静薬を使った検査を受けられるクリニックが増えています。鎮静薬を使うと、ほぼ眠っているような状態のうちに検査が終わるので、実際「いつの間に終わったんですか?」と驚かれる方も多いのです。
鎮静薬を使った場合、検査後にしばらく休む時間が必要になりますが、リカバリールームなどでしばらくお休みいただいた後は自分の足で歩いて帰っていただけます。過去に検査を受けてつらかった記憶が残っている方、大変な思いをされたという方にも、ぜひ今の技術での検査を受けていただきたいと思っています。
胃カメラ・大腸カメラ検査が「恥ずかしい」と思われがちな背景には、検査内容そのものだけでなく、当日の検査フローや周囲の視線への不安もあると考えています。
現在では、受付・検査実施・リカバリールームまで、できるだけ人目を気にせずスムーズに移動できるように設計されているクリニックが多くなっていると思いますし、お手洗いの数や配置なども工夫されています。
病気の早期発見だけでなく、安心して受けられる検査体験そのものが「また来よう」という気持ちにつながればと考えています。
胃カメラ・大腸カメラ検査というと、まだまだ「症状が出たとき、原因を特定するために受けるもの」というイメージをお持ちの方も多いようです。
しかし実際には、無症状の段階でがんやその手前のポリープなどを見つけられることに意義があります。自覚症状がないからこそ、気付いたときには進行していて治療の選択肢が限られてしまった……というケースを、これまで何人も見てきました。
私は、多くの方に「今年も、そろそろ検査の時期か」と自然に受けてもらえる未来を目指しています。クリニックを開いたのも、そうした思いがあったからです。胃カメラ・大腸カメラ検査は、見つかるタイミングによってその後の人生が大きく変わる病気を発見できる検査です。だからこそ、もっと気軽に来られるクリニックを作りたかったのです。
今では、定期的に検査を受けに通ってくださる方も増えてきています。痛くない、つらくない、恥ずかしくない――そうした体験の積み重ねが、検査をもっと身近な存在にしていくと信じています。
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