いぼ:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典

いぼ

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[医師監修] メディカルノート編集部

いぼとは、一般的に皮膚から盛り上がっている小さなできものを指します。原因には、ウイルスや加齢、紫外線などさまざまなものが考えられ、原因によっては見た目や伴う症状などに特徴があります。

  • ふと指を見るといぼのようなものがあったけれど、痛みもかゆみもない
  • 急に子どもの体に赤いブツブツができて、日に日に数が増えている
  • 歩いているときに痛みがあり、足の裏を見ると芯を持ったいぼがあった

このような場合、何が原因になっているのでしょうか。

いぼの原因として考えられる病気には、さまざまなものがあります。

いぼの多くは、ヒトパピローマウイルスによる感染が原因で生じます。ほかのウイルスが原因になる場合もあるほか、老化や紫外線などが原因で生じる場合もあります。

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

尋常性疣贅とは、皮膚にヒトパピローマウイルス2型・27型・57型に感染して起こるいぼのことで、一般的に認識されているいぼとしてはありふれたものです。子どもにみられることが多く、指先や手のひら、足の裏などが起きやすい部位ですが、体中のどこにでも生じる可能性があります。

発症すると皮膚に盛り上がりがみられ、表面がガサガサしているのが特徴です。色は白色やピンク色、灰色などさまざまで、通常痛みやかゆみなどはありません。

尋常性疣贅
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扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)

扁平疣贅は、ヒトパピローマウイルス3型・10型・28型に感染して起こるいぼです。青年期の女性に多く、主に顔や手の甲、下腿(膝から足首までの部分)にみられます。直径数mm~1cm大の平らな形をした薄紅色の皮疹が特徴で、かゆみを伴う場合もあります。

青年扁平疣贅
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伝染性軟属腫(なんぞくしゅ)

伝染性軟属腫とは、いわゆるみずいぼのことで、伝染性軟属腫ウイルスの感染によって起こります。誰でも感染する可能性がありますが、特に子どもに多くみられます。

感染すると、大きさ約2~10mmのドーム状の膨らみが現れるようになります。発症部位は主に体や腕、足などで、感染力が強いために次々と広がっていきます。ときに軽いかゆみを感じることもあります。

スキンタッグ

スキンタッグは、皮膚の老化などによって起こるいぼの一種で、中年いぼとも呼ばれています。首や脇など皮膚の薄い場所によく起き、茶色や黒色をした小さな突起が現れます。

脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)

脂漏性角化症とは、紫外線や皮膚の老化に伴って生じるいぼの一種で、老人性疣贅と呼ばれることもあります。中高年以降によくみられ、顔など露出している部分によく起こります。茶色や黒色をした数mmから2cm程度のカサカサした病変が特徴で、はじめは平らなシミとして現れ徐々に盛り上がっていきます。

尖圭(せんけい)コンジローマ

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス6型や11型などに感染することで起こる病気です。感染経路は主に性行為で、感染すると数週間から数か月を経て、性器や肛門周囲にカリフラワー状の約1~3mmのいぼが現れるようになります。

尖圭コンジローマ
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尖圭コンジローマ(男性)
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尖圭コンジローマ(女性)
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いぼは皮膚から盛り上がっている小さなできものの俗称ですが、いぼのような見た目でも医学的に異なるものもあります。いぼと間違いやすい病気には以下が挙げられます。

鶏眼(けいがん)胼胝(べんち)

鶏眼・胼胝とは、皮膚の一番外側の角質層に、繰り返し圧迫刺激が加わることで起こる皮膚病変を指します。鶏眼の病変が魚の目のように見えることから俗に魚の目と呼ばれ、一般的に足の裏にみられます。一方の胼胝は俗にたこと呼ばれ、足の裏以外でもよくみられます。

いずれも角質層が厚く硬くなって盛り上がり、その中央に芯を持ちます。鶏眼では圧迫によって痛みが生じますが、胼胝は多くの場合、痛みを伴いません。

胼胝腫・鶏眼
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有棘(ゆうきょく)細胞がん

有棘細胞がんは、表皮の大部分を占める有棘層の細胞に生じるがんのことです。発生には紫外線の関与が指摘され、顔や首、手の甲などの露出部位に起きやすいとされています。

一般的にはじめは硬いいぼ状のしこりがみられ、徐々に拡大してカリフラワー状に隆起したり、潰瘍(深くえぐれたような状態)になったりします。症状としては悪臭が生じることや出血を伴う場合もあります。

メラノーマ

メラノーマとは、メラニン色素を作る色素細胞(メラノサイト)ががん化した腫瘍を指し、別名では悪性黒色腫とも呼ばれています。また、一般的には、ほくろのがんと理解されているものです。日本人の場合、およそ10万人に1~2人の割合で発生しているといわれ、足の裏や手の平、手足の爪部などによくみられます。

発症すると茶色~黒色の色素斑が生じ、徐々に拡大していきます。通常、痛みやかゆみはありません。痛みが出る頃には、かなり進行していることが多いとされています。

いぼに痛みやかゆみなどの症状を伴わないことが多いために、見た目が気にならないうちや生活に支障がないうちは放置してしまいがちです。

しかし、原因の中にはほかの人への感染が懸念されるものがあることや悪性の場合もあるため、痛みやかゆみなどで生活に支障をきたしている場合だけでなく、いぼが大きくなっている・数が増えている場合には病院を受診することがすすめられます。

受診先としては皮膚科がよいでしょう。受診時には、いぼが現れ始めた時期、きっかけ、痛みやかゆみなどの症状があれば、その旨を医師に伝えましょう。