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唇がかゆい:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典

唇がかゆい

受診の目安

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • 腫れ、痛みなどがある
  • ひび割れ、発疹など見た目の異常がある
  • しみて食事などに支障がある
  • 保湿など自分でできるケアをしても改善しない

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • 保湿など自分でできるケアでよくなり、他の症状がない

[医師監修] メディカルノート編集部【監修】

唇は、角質層が非常に薄い皮膚で覆われており、ターンオーバー(皮膚()の新陳代謝による生まれ変わり)が早いのが特徴です。また、飲食物や唾液などにさらされる機会が多く、発声、摂食による物理的な刺激を受けやすい部位です。このため、さまざまなトラブルを生じることがあります。中には、唇にかゆみを引き起こすこともあり、病気や日常生活上の習慣など、原因は多岐にわたります。

これらの症状が見られた場合、原因としてどのようなものが考えられるでしょうか。

唇はさまざまな刺激を受けやすいため、かゆみが引き起こされやすい部位の一つですが、以下のような病気が原因になることもあります。

唇に特異的な症状を引き起こす以下のような病気によってかゆみが生じることがあります。

接触性口唇炎

特定のアレルゲンによりアレルギー反応を生じてかゆみや発赤、腫れなどの症状を引き起こす病気です。唇は、さまざまな飲食物や食器などが触れる機会が多い部位であるため、何らかのアレルギーがある方は唇に接触性口唇炎を生じることがあります。重症の場合には、唇が荒れて、びらんや出血が生じることも少なくありません。

口唇ヘルペス

唇にヒトヘルペスウイルスが感染することによって発症する病気です。唇や唇周辺に水疱()を形成し、かゆみや痛み、灼熱感()などの症状を引き起こします。

一度感染すると、水疱が消失したとしても体内にウイルスが残存した状態となり、風邪を引いたときなど免疫力が低下しがちな場合に再発するのが特徴です。再発時には、皮疹が生じる前兆として唇にかゆみを伴う違和感を生じることがあります。

口唇ヘルペス
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口唇カンジダ

カビの一種であるカンジダが唇に感染する病気です。カンジダは人の肌に常在しており、通常は人体に悪影響を及ぼすことはありません。しかし、免疫力が下がったときに菌のバランスがくずれカンジダが優位になり症状が現れることがあります。唇に生じるカンジダでは、白い塊のような湿疹かゆみを伴い、悪化すると唇の表皮がはがれることもあります。

口唇炎

唇の日焼けや乾燥などが原因で、炎症を生じる病気です。痛みや唇の腫れ、かゆみなどを引き起こします。また、悪化すると唇が更に乾燥して、ひび割れや出血の原因になることも少なくありません。

口唇炎
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口腔アレルギー症候群

食物アレルギーの一種で、りんご、もも、梨などの果物や大豆などを摂取すると唇や口の中、のどなどに強いかゆみを生じる病気です。時に重篤()アナフィラキシーショックにより、呼吸苦や血圧低下などの症状を引き起こすことがあります。

口腔アレルギー症候群
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唇のかゆみは、唇の病気だけでなく全身に生じるさまざまな病気によって引き起こされることがあります。原因となる主な病気は以下の通りです。

栄養障害

唇の表皮を形成するために必要なたんぱく質やビタミンB2、B6などの栄養素が欠乏すると、唇が荒れてかゆみを引き起こすことがあります。

現在では、通常の日常生活を送っていれば栄養不足が生じることはほとんどありませ。しかし、がんなどの悪性腫瘍()腸炎などの炎症性疾患、神経性食思不振症などの精神の疾患が原因となり、栄養障害を呈することもあります。

栄養失調
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唇のかゆみが強く我慢できない場合、特定のものに触れてかゆみが生じる場合、かゆみ以外にびらんや皮疹などの症状を伴う場合、全身に何らかの症状を伴う場合には、なるべく早めに病院を受診するようにしましょう。

受診に適した診療科は皮膚()科ですが、アレルギーが疑われる場合や唇以外に症状がある場合にはかかりつけ医や内科で診てもらうこともできます。どの場合であっても、受診の際には、いつからかゆみがあるのか、かゆみ以外の症状、現在患っている病気などを詳しく医師に説明するようにしましょう。

唇は日常生活上の好ましくない習慣によってかゆみを引き起こすことがあります。主な原因とそれぞれの対処法は次の通りです。

唇はバリア機能をもつ角質層が薄いため、紫外線の刺激や乾燥に対して敏感であり、ダメージを受けることでかゆみの原因となることがあります。

唇への刺激を避けるには

刺激を軽減するには、適切な唇ケアが必要です。紫外線の刺激は日焼け止め効果のあるリップクリームが有用です。また、唇に塗ったクリームは時間が経過したり、飲食したりした後には落ちやすいため、外出時などにはこまめに塗り替えることも大切です。

唇の乾燥などが気になって、無意識に舌舐めをすると、唇やその周辺皮膚()かゆみの原因となることがあります。

舌舐めを防ぐには

意識的に舌舐めを抑えるのはもちろんのこと、指示できない幼児の場合は頻回にリップクリームを塗るなど、唇の違和感を軽減することが必要です。

日常生活上の対処法を講じてもかゆみが改善しない場合は、思わぬ病気が潜んでいる可能性もあります。軽く考えずに、それぞれの症状に合わせた診療科を早めに受診するようにしましょう。

原因の自己判断/自己診断は控え、早期の受診を検討しましょう。