悪寒:医師が考える原因と受診の目安|症状辞典

悪寒

受診の目安

夜間・休日を問わず受診

急ぎの受診、状況によっては救急車が必要です。
どうしても受診できない場合でも、翌朝には受診しましょう。

  • 高熱がある
  • 悪寒の他に何らかの激しい症状がある(痛み・息苦しさなど)

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • くしゃみ、咳、喉の痛みなど風邪のような症状があり辛い
  • 悪寒・発熱を繰り返している

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • 短時間でよくなり、その後繰り返さない
櫻谷 正明 先生

[監修] 櫻谷 正明 先生

JA広島総合病院 救急・集中治療科 部長

目次
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  1. 悪寒の原因となる病気
    1. 受診の目安とポイント
悪寒

悪寒は、熱の出始めなどにおきる体がゾクゾクとして震える状態です。

  • ガクガクするような震えを感じてその後に発熱した
  • 夏なのに寒く、関節が痛むような気がする
  • 排尿時に痛みを感じており、その後に悪寒がし始めた

このような症状が見られた時、考えられる原因にはどのようなものがあるのでしょうか。

悪寒は、インフルエンザなどの感染症や内臓の炎症など、比較的高熱となることの多い病気でおこりやすい症状です。

感冒(風邪)・インフルエンザ

インフルエンザや感冒(風邪)などのウイルスによる感染症は、いずれも発熱することが多いため、その前に悪寒を起こす事があります。特にインフルエンザは、〜40℃程度の高い熱が出ることが多いため、悪寒はよく見られる症状です。

悪寒以外の症状は場合によって異なりますが、風邪では咳やくしゃみ、頭痛など、インフルエンザでは頭痛などに加えて関節の痛みが現れることが多いといわれています。

かぜ
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インフルエンザ
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扁桃炎

ウイルスや細菌によって扁桃に炎症がおこっている状態です。喉周辺の腫れや激しい痛みが特徴で、高熱をともなうことが多いといわれています。扁桃炎の喉の腫れや痛みは、つばを飲み込めないほど強くなることがあり、痛みが首や耳のあたりにまでひろがることがあります。

急性扁桃炎
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慢性扁桃炎
概要・原因・症状・...

肺炎

一般的には感冒やインフルエンザなどに続いて起こったり、細菌などに感染することで起こります。肺という体の深い部分で起こる炎症のため熱が出やすく、悪寒を伴うことがあります。咳や息苦しさなどが伴いやすいとされています。早期の治療が必要ですので、当てはまる症状があれば早めの受診を検討しましょう。

肺炎
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腎盂腎炎(じんうじんえん)

膀胱炎など、尿路の感染が腎臓までひろがって起こることが多く、高熱が出やすく悪寒が出現します。ほかの症状として、背部の痛みや血尿をみとめることがあります。早期の治療が必要ですので、当てはまる症状があれば早めの受診を検討しましょう。

虫垂炎

いわゆる「盲腸」と呼ばれる病気です。はじめにみぞおち周辺に痛みが出現し、それが次第に右下腹部に移動していきます。このような痛みに加え、発熱、吐き気、食欲不振がみられます。盲腸の程度がひどくなり腹膜炎という状態を起こすと高熱が出ることも多く、悪寒を伴いやすくなります。

強い腹痛に加えて高熱・悪寒があるような場合には、早めに受診しましょう。

虫垂炎
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胆石・胆嚢炎・急性膵炎(たんせき・たんのうえん・きゅうせいすいえん)

胆のうや膵臓などの炎症でも高熱がみられることがあり、いずれも激しい痛みを伴います。虫垂炎同様、強い腹痛に高熱・悪寒を伴うような場合には早めに受診が必要です。

胆石症
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胆のう炎
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急性膵炎
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敗血症

上で述べたような感染症をきっかけに、さまざまな臓器のはたらきが低下する状態です。感染症にかかった全ての方がなるわけではありませんが、子供や高齢者では注意が必要です。

敗血症では熱が出ないこともありますが、悪寒が強ければ強いほど敗血症の可能性が高く、たとえば毛布に包まっても寒気が治らないほど重度の場合は敗血症を示唆するという報告もあります。また、意識の変化(いつもと様子が違う・おかしい)、呼吸回数が速い、血圧が下がっているなどの場合は重症である可能性があるため、早期の受診が必要です。

敗血症
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ウイルスなどの感染は自然に治ることも多いですが、細菌感染は医療機関を受診した方がよいでしょう。風邪は鼻・のどなどの複数の場所に症状を伴うことが多いですが、どこか1か所に症状が強い場合(たとえば、扁桃炎ならのどの痛み、胆のう炎なら腹痛)は細菌感染を考えた方がよいでしょう。

また、ウイルス感染は通常は1週間以内に改善するため、それよりも長期間、悪寒や発熱が持続する場合は医療機関への受診がすすめられます。

受診先は内科などでよいですが、特に敗血症を疑う場合など症状が強い場合には夜間や休日であっても受診してください。

受診の際には、いつからの症状で、どのような症状があるか、ここ数日の経過などを医師へ伝えるとよいでしょう。